妹がレイ非公式まとめ









1-100 100-
妹がレインフォール
妹がレイキャビク
妹がレイアース
妹がレイドオン
妹がレイバー
妹がレイトン
妹がレイセオン
妹がレイナ
妹がレイバン
妹がレインコート
妹がレイライン
妹がレイモンド
妹がレインコート
妹がレインコート
妹がレイチェル
妹がレイディオ
妹がレイクサイド
妹がレイジ
妹がレイピア
妹がレイディオノイズ
妹がレイモンド
妹がレイ・チャールズ
妹がレインジャー
妹がレイテ沖
妹がレインボーブリッジ
妹がレイザーエッジ
妹がレイセン
妹がレインボーブリッジ
妹がレイモンド
妹がレイザービーム
妹がレイテ沖
妹がレインボーチャンネル
妹がレイの遺志
妹がレインコート
妹がレイヤー
妹がレイサー
妹がレインボーアーチ
妹がレイ…
妹がレイテ
妹がレイモンド
妹がレイバン
妹がレイコ
妹がレイカ
妹がレイテ
妹がレイプ
妹がレイモンド
妹がレイテ
妹がレインボーブリッジ
妹がレイトショー
妹がレインコート
妹がレイバン
妹がレイル
妹がレインコート
妹がレイディオ
妹がレイ
妹がレイジ
妹がレイバン
妹がレイUダーク
妹がレイ
妹がレイキャスト
妹がレイキャビク
妹がレイシス
妹がレイジ
妹がレイスティンガー
妹がレイラ
妹がレインボー
妹がレイン
妹のCV
妹がセッティング
妹が見送り
妹が爆発
妹がレインボー
妹がレイバン
妹がレインコート
妹がレイクハースト
妹がレイナ
妹がレイ
妹がレイコ
妹がレイテ
妹がセッケン
妹がレイキャビク
妹がレイモンド
妹がレイド・オン
妹がレイチェル
妹がレインボー
妹がレイジ
妹がレイジ
妹がレイコ
妹がレインボー
妹がレイナ
妹がレイテ
妹がレイナ
妹がレイキャビク
妹がレイストーム
妹がレイバン
妹がレイザー
妹がレイモンド
妹がレインボー
妹がレインボー
妹がレイモンド
妹がレイクハースト
妹がレイディオ
妹がレイザーバック
妹がレインダンス
妹がレイセオン
妹がレイスイ
妹がレイジ
妹がアイゼン
妹がレイジレート
妹がレイン
妹がレイジングハート
妹がレイクパーポイント
妹がレイズ
妹がレイディオ
妹がレイ
妹がレイライン
妹がレイテ
妹がレインジャー
妹がレイ
妹がレイ
妹がレイタイサイ
妹がレイバン
妹がレイバー
妹がレイスイ
妹がレイテ
妹がレインボー
妹がレイジ
妹がレイバー
妹がレイディオ
妹がレイテ
妹がレイコ
妹がレイジ
妹がレインボーブリッジ
妹がレインボーブリッジ
妹がレイチェル
妹がレインボウ
妹がレイバン
妹がレイモンド
妹がレイ
妹がレイテ
妹がレイトショー
妹がレインボー柄
妹がレイバン
妹がレイピア
妹がレイジングハート
妹がレインボーブリッジ
妹がレイキャビク
妹がレインボーブリッジ
妹がレイトショウ
妹がレインボーブリッジ
妹がレイテ
妹がレイジ
妹がレイ・チャールズ
妹がレインコート
妹がレインボーホール
妹がレインコート
妹がレインコート
妹がレインボーブリッジ
妹がレイバン
妹がレイジ
妹がレイ・ブラッドベリ
妹がレインボウ
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレインコート
妹がレインボーブリッジ
妹がレイテ
妹がレイバン
妹がレイバン
妹がレイテ
妹がレイク・エリー
妹がレイディオ
妹がレイキャビク
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がレイバン
妹がレイディオ
妹がレイモンド
妹がレイモンド
妹がレイトショー
妹がレイディオ
妹がレイブラウン
妹がレインボーブリッジ
妹がレイモンド
妹がレイテ
妹がレイトショー
妹がレイバン
妹がレイディオ
妹がレイディオ
妹がゼーガペイン
妹がレイクサイド
妹がレインボーブリッジ
妹がレイキャビク
妹がレイモンド
妹がレイバン






















妹がレインフォール
に霞む病室の窓枠の向こうを眺めながら力なく呟く
「あの木の葉が落ちるとき、私も爆発するの…」
何を弱気な、俺は痩せた妹の小さな手を握り励ます。神は残酷だ、何故妹に酷い仕打ちを?
その時機器の警報が鳴り、妹が怯えたように強く俺の手を握り締める。医師が駆け付け叫ぶ
「お兄さん!危険です!速やかに避難してください!」「離してくれ!俺は妹と一緒だ!」
医師に両腕を引きずられながら俺は神に叫んだ。妹は、妹はピアニストになりたかったのだ!
妹が爆発した。この世に一人置き去られた俺の掌からプラスチックの玩具の指輪が転げ落ちた




妹がレイキャビク
行きのマグロ漁船に俺を放り込んだ理由も今なら分かる。ここは力の世界だ
北太平洋の凍える嵐に揉まれ、南太平洋のスコールを浴び、インド洋の太陽に灼かれながら
俺達の船は10ノットで世界に航跡を刻んでいく。七つの顔持つ海は俺の胸中等知る由も無い。
船乗りたち。寡黙な船長、饒舌な航海士、機械の声を聞く機関長、次の港に焦がれる船員達
海の男達の中で半端者の俺も、すり剥けた掌分、雨に震えた分、少し強くなれた気がした。
仲間達と、喜望峰の嵐に一晩中鋼索を支え続けた、スクリューに絡まる密漁網を解きに潜った
虹色に光るトビウオの群の羽を見た、網を食い破る鮫の頭蓋をハンマーで叩き割った。
妹が爆発したと便りで知ったのはロリアンの港でだ。
俺は手紙を破り捨てると異国の巷で一人珈琲を啜った。




妹がレイアース
の筆箱を欲しがった時もそうだったわね。あんた自分の小遣いから妹に買って
あげたでしょう?妹に嫉妬するみたいだけど私可愛い弟からプレゼントを貰った事無いわよ?
「…そうだっけ?」そうよ。あんたはいつも妹ばっかり可愛がって、私の高校受験の時も隣で
楽しそうに二人で遊びほうけて…「あのなぁ」昔からあんなに世話してあげたのに恩知らずの
弟で…でもいいわ。私、昔からあんたが愛しくて「オイ」今日このもてあます体をあんたに…
「捨てられる度俺に絡みのは止めてくれ、兄さん」あらやだ、お前と呼んでくれていいのよ!
「気持悪いんだよ!死ね!このチンカスオカマ兄貴!」
誰がチンカスだ!せめてマンカスと呼びやがれこのクソ童貞弟!「マンカス!」いやん♪
この会話は家中に響き友達を家に連れて来ていた妹が爆発した。




妹がレイドオン
!動き出した鋼鉄の妹の操縦室で俺は笑った。俺達兄妹はもう何人にも止められぬ。
全長32m、総重量2500tの妹。鋼の腕が風を切り、敵機の砕ける音がする度、瓦礫と砂塵が舞い上がる。
その前に立ちはだかる一つの巨影と雲霞の如き敵の群。人類に反旗を翻す電脳知性体のコアとその手下共
対峙するただ一影、旧式反応炉で動く満身創痍の機械の妹。ふん、上等だ。やってやろうじゃないか。
『兄さん、ありがとう。こんな姿になっても私を妹と呼んでくれて。』
今さら何を言う。さぁ俺とお前に何が出来るか、奴らに思い知らせよう。
『ありがとう兄さん。私を見捨てないでくれたたった一人の大事な人。ありがとう、そしてさようなら!』
強制脱出の衝撃で意識を失う直前、噴煙を上げ唯一機斬り込んで行く鉄巨人が、俺には少女の姿に見えた。
妹が爆発した。俺は世界を救った英雄となった。だがそんな事ではない、俺の、俺の唯一つの願いは
俺はただ、妹に人間の体を返してやりたかっただけなのに。




妹がレイバー
犯罪に手を染めたあの日から、俺は今日というをずっと待っていた。妹を逮捕するこの日を。
バビロン工区第七管区へ爆弾テロ鎮圧に出動した俺達特車二課第一小隊。炎の中、妹は待ち受けていた。
陽炎に揺れるシャフト社のタイプ7ブロッケン。俺の九七式改では辛い相手だ、だが。
「そんな旧式で私の邪魔をしようとはね、…警察の犬に成り下がった兄さんなんか!」
ブロッケンの豪腕がメインカメラを掠める。九七式の一動作に奴は一動作半で応じる。性能差が何だ!
「三号機を援護します!」五味丘巡査部長の一号機。『いや一、二号機は工区内へ!ここは三号機に任せる』
すみません南雲隊長。こいつだけは、俺が倒してやらなければ。爆発音とサイレン、炎と煙に揺れる二機の影
妹が仕掛けた!迫る左腕はフェイント。僅かに機軸をずらし一撃を逸らす。カウルが後方へ吹っ飛んでいく
ブロッケンの右への重心移動の僅かな間隙に九七式の一動作は終わった。
膝を突くブロッケンの腰椎に電磁警棒。超伝導モーターの冷却液が白い霧のように噴き出す。
「そんなバカな事が!?こんな旧式にどうして私とブロッケンが!!」
「怒りのままに破壊する事しか知らないお前には分からないさ!レイバーは唯の破壊の道具じゃない!」
静止した二人の巨人。突然光景が頭をよぎる。迫る夕闇の中、子犬を拾って帰ると座り込んで泣きじゃくる妹
「さぁ、俺と一緒に帰ろう。今ならまだ、きっとやり直せるさ。」
「帰る…?あぁ家へ、家へ帰りたい。あの小さな、暖かかった私たちの家。でも、あの家ももう無いのよ!
バビロンプロジェクトは私達から全てを奪った!あの家も!父さんも母さんも!だから私は!」
装甲越しの会話はあまりにも遠い。何時の間に俺たち兄妹はこんなに離れてしまったのか?二機に炎が迫る
「早く機体から脱出しろ!まだ爆弾を抱え込んでいるんだろう!誘爆するぞ!」
「犯罪者、テロリスト。私、こんな所まで来てしまった。兄さん、汚れた足ではあの家は遠すぎるの…」
妹が爆発した。悲しい復讐鬼と化した妹は、自ら生んだ憤怒の焔の中に消えていった。
そして俺は本当にこの世で唯一人きりになった。無力に泣き伏す俺に九七式は何も答えてくれない。
火災に赤く照らされた煙が空へと立ち上っていく。空の向こうのあの家に、妹は無事に着けただろうか?




妹がレイトン
教授の物まねを披露し自分だけゲラゲラ笑っている。兄貴は居間の隅で観葉植物と喋っている。
酒臭い居間は地獄絵図。泥酔の二人の後始末に追われ俺一人酔えずにいる。つまみ作ってるんじゃなかった。
アホ妹グラスをひっくり返すな。兄さんそれは便器じゃない仏壇だ。酒弱い家系の癖にどいつもこいつも!
兄貴を便所に投げ込んで戻ると妹が一人でグラスを舐めていた。もうお開きにするぞ。さっさと寝ろ。
「何を〜、兄さん全然飲んでないじゃん、私と酒が飲めないってのか〜?」バカ、足元フラついて、オイ!
視界が引っくり返った。躓いた妹が俺を押し倒す形となり、妹と俺の顔は吐息を感じるほどに近くなる。
「あ…」妹の目が点になる。紅潮した顔、荒い呼吸、心臓の鼓動まで聞こえそうだ。そして酸っぱい臭い…
(酸っぱい臭い?)見る間に妹の顔は青ざめ、目は宙を漂い、金魚の様に頬を膨らませる。こ、堪えろ青春!
「オエ」
無理でした。妹が爆発した。吐瀉物の大銀河が俺の顔面流れる天の川を…これ以上は書くに耐えない。




妹がレイセオン
社の誇る最新防空システムに遷音速で真正面から突込んでくる。四十八機の道連れを率いて。
「敵機は旧式F-5E。話になりません」運用士官の報告。CICの液晶画面に見入ると無数の輝点が中央を目指す
「やはり目標は核を積んだこの艦のようですね。義勇軍気取りの傭兵め。」多数の赤い点が輝点に迫る。
相互にデータリンクし目標を追尾する狡猾な誘導弾。「第一波37機を撃墜」時代に取り残された者の末路だ。
「第二波到達、残存三機。」戦士の時代は終わったのだ。技能も知恵も勇気も。最早時代の遺物でしかない
「第三波、残存機零…いや!機影一!低空を高速で侵攻中!」艦橋へと駆ける。勝負だ!最後の空の戦士!
砲煙霞む空の彼方から轟音を引き連れて機影は迫る。直衛艦の対空砲が唸る。低い!水柱を縫うように飛ぶ。
だが、その高度では対艦ミサイルは撃てまい!瞬間、機影から黒い影が分離する。あれは…?反跳爆撃だ!
投下された爆弾は海面をトビウオの様に跳ね舷側を破り艦内で轟然と炸裂した。いいだろう!お前の勝ちだ!
そしてさらば!妹が爆発した。直衛艦の砲門が腹を見せた敵機を逃す筈が無い。空には硝煙だけが残った。




妹がレイナ
と名付けられたのも頷ける。麗奈。この美しい肢体を持つお前にこそ、その名はふさわしい…
『嫌だわお兄様ったら。や!み、耳を舐めないで!あぁ兄さんの雄々しいモノがあ、当たってる…!』
俺は背後からそっと近づき妹と肌と肌を合わせあう。ホラ、俺のそそり立ったモノを舐めてもらおうか
『ああ、駄目よ兄様。向こうで人が見てるわ!そんな恥ずかしいこと…!』
足をガクガク震わせる妹。耳まで真っ赤にして…!柵の向こうから覗かれて感じているんじゃないか…?
『わ、私そんな…あぁ!兄様私、私もう…!』妹が思わず嬌声を上げる。その声は園内に響き渡った…
「お父さん、あんなにじゃれあって。あの二匹仲がいいね。」
「そうだね、ホラ『インドゾウの兄妹、妹のレイナは今日で満四歳』だって。アッ君と同い年だね。」
その後上野は米軍の大空襲を受け妹は爆発した。パオーとか言いながら。
かわいそうなぞう ―終わり―




妹がレイバン
のサングラスを煌めかせ、愛銃コルトを懐に夜闇をバイクのヘッドライトで切り裂いていく。
そう彼女こそ、彼女達こそ悪党共の悪夢。地獄から来た妹と呼ばれる悪を倒す悪。人呼んでワイルド7!
だがその怨敵、犯罪商社CC社の社長がまさか実の兄だったとは!お天道様でも気づくまい!
そして運命の時は来た!社長直卒の元行われた悪魔の罠『ワイルド7狩り』によって彼女は窮地に陥った!
「味方を逃がすため自ら囮となるとは!良い度胸だ!警察の犬など辞めて俺と共に闇の世界でのし上ろう!」
「ワイルド7は地獄の狼!ボス猿に振る尻尾は持ち合わせちゃいない!狼は荒野に生き、荒野に死ぬのさ!」
妹が皮ジャンを脱ぎ捨てる!現れたのは…腹に巻いたダイナマイトの束!「き、貴様死ぬ気か!」
「お前も俺も覚悟の上の筈さ!悪党の死に様など何時の世もこんなものだ!」
妹が爆発した。誰も知らない社会のドン底で、今日もこの世の尻拭い。だがワイルド7は戦い続ける。




妹がレインコート
をずぶぬれにして温泉宿として有名な老舗旅館の玄関に転がり込んできた
「兄さんが崖から転落してしまったの!誰か助けて!」
「何だって!」船越英一郎が地元の海の幸を生かした郷土料理を吹きつつ叫ぶ。
「只の事故じゃないわね!」片平なぎさがリウマチに効能のある湯に浸かりつつ呟く
ベテランと新米の刑事コンビも駆けつける「ふむ、これは自殺ですな。」女将が柱の影から
「まさかこれは五年前のあの事件が…」その時電話が鳴り響く!緊迫の中受話器を取ると…
「片平さん、わかってますやろな、お宅の商売は刑事やのうて葬儀屋です!葬儀屋!」
チャララッチャララッチャーラー♪(CM)
テンポ良く崖に犯人を追い詰めた片平達「やっぱり貴方が犯人だったのね!妹さん!」
「一体何の証拠が…そうよ!私が兄さんを殺したのよ!」崖から飛び降りて妹が爆発した。




妹がレイライン
の要である遺跡、ストーンサークルの調査中に米軍機械化小隊に拉致された!
アーマードマッスルスーツで群がるネオナチを千切っては投げているとそこに現れた謎の男!
「オリジナルARMSが何ぼのもんじゃい!」噛ませ犬キース・シリーズ!共振に震える右手!
だが此方には切り札ホンダスーパーカブがある!さぁ、お前に命を吹き込んでやる!
ホンダ50ccに敗れるキース「だが本当に恐ろしいのは人間の心…」まだ〆るには早いぞキース
その後もコスモス軍団とか量産ARMSとか猟銃をもった猿とかを蹴散らしカブで遺跡を目指す。
いよいよ敵組織との決戦に地球の運命と出席日数が懸かっている。だが恐るべき敵首領は…
「よう、遅かったな!」
森林レンジャーとスーツ忍者とASEドライバーの親父が倒してた。もうお前らだけでやれや。
その後メッセンジャー爆弾にされて妹が爆発した。「戦いはこれからだぞ!スプリガン!」




妹がレイモンド
とかいうアメ公の大尉をぶっ殺した後わし等兄妹は組の叔父貴に呼び出された
パンパン相手とは言えしてはならねえ事がある。それをアメ公に教えてやっただけなのだが…
「叔父貴は変ってしまわれた。昔は憲兵にも好きにさせなかったのに、今や進駐軍の犬。
空襲で死んだ大親分が聞いたら泣きますぜ。満州帰りの叔父貴は命が惜しいと見える。」
「時代は変ったんだ!外の焼け野原を見ろ!天皇陛下も今や只人、もうアメ公の天下なんだ!
おまえら兄妹のせいで組を潰すわけにはいかねえ!野郎共!やっちまえ!」
襖を破って三下共。連中が光物を抜く前に俺の南部は三回吼えた。血飛沫と悲鳴が宙に舞う。
「天下国家が変っても、天子様が人になろうとも、極道は極道!仁義の通らぬ輩は誰であろう
と容赦しねぇ!今日落とし前を付けられるのはワシらじゃねぇ!アンタだ叔父貴!オイ妹!」
「ヘイ兄貴!」妹の腹巻の下にはダイナマイトの束!叔父貴の悲鳴の中妹が爆発した。




妹がレインコート
の下は全裸という格好で顔を赤らめ呟く「お、おしっこ漏れちゃいそう…」
それだ!俺は拳をグッと握り締める!妹の尿にのみ含まれる希少元素ニョウモレールは
地盤に浸透すると猛毒へ変化し悪の地下帝国レムリアンの地底要塞を討つ切り札となるのだ!
「投弾五分前!」爆撃機の管制官の声に全軍に緊張が走る。あと五分で人類の命運は決まる。
この人類最後の切り札である尿攻撃に国連軍の残存戦力全てが投入された。失敗は許されない…
「おいお兄様!作戦が終ったら妹ちゃんとデートさせてくれよな!」
ジョンが軽口を叩くと全回線に笑いが響く。綺羅星の如きエース達。だが彼らの半数は還るまい。
「敵機!」全機が一斉に増槽を落とす。奴らの無人機が迫る。編隊同士の激しい空戦が始まった。
「爆弾槽開け!」妹は激しい尿意に震えている。「投弾、開始!」「漏れちゃう!駄目ー!」
妹が爆発した。全てが終った戦場の空には、黒煙の間に一つの大きな虹が掛かっていた…




妹がレインコート
姿で髪をずぶ濡れにして俺のアパートの部屋の前に立っていた。
「兄さん、もう兄さんだけが頼りなの…」何やら深刻な相談があって突然訪ねてきたらしい。
しかし深刻なのは当方も同じ。クローゼットの中には慌てて隠れて貰ったデリヘル嬢がお一人。
妹は俺の着衣の乱れも気付かない程動揺しているらしい。今にも泣き出しそうな顔で呟く
「兄さん、私もう、どうしたらいいか…」デリヘル嬢も胸中同じことであろう。
さり気無く誘導を試みる。中で長話も何だから外に出ようか?雨だし。怪訝な顔の妹。失敗!
「御免なさい、私、動転しちゃって…ちょっとお手洗い借りるね。」
駅前の公衆便所が綺麗でお勧めだぞ…ってそこは便所じゃなくてクローゼットだろうが!
転がり出てくる半裸の女。ボンテージ姿に手には低温蝋燭とムチ。「は、始めまして…」
妹が爆発した。…俺は病院で妹のペットの子犬が無事見つかったと兄貴から聞いた。




妹がレイチェル
って誰?と俺の携帯の着信履歴を見ながら聞いてきた。…随分と古い話になる。
俺はもうセピアに色あせた昔話を始める。十年も昔、倫敦の街灯が霧に霞む寒い夜の事だった。
当時俺は留学生活の傍ら、公開情報を収集する内閣調査室の下っ端として小銭を稼いでいた。
テムズ河に掛かる古い橋の上であの女と出会った。ただの偶然のめぐり合わせのはずだった…
女がMI6の手先だとは直ぐに知れた。互いの足元を狙って二つの組織の策謀が巡らされた。
だがその時、俺たち二人の感情は組織の思惑とは別の所で動き始めていた…
全てを捨てて二人で逃げようと決めた夜、倫敦は冬の小雨の中だった。全てが始まる筈の夜、
二人の未来は銃声の雨に撃たれて消えた…何処の国であれ影の掟は一つ。裏切り者は許されない
一人命を拾った俺は、全てを忘れることにした…全ては霧の見せた幻だったのだと。
「で、本当は誰なの?」フィリピンパブのネーちゃんです。赤字の家計簿と共に妹が爆発した。




妹がレイディオ
の前の皆の悩みに答える人気コーナー『妹に聞け!』今夜のゲストは家の兄です。
「よろしく。」えー、では一枚目のお葉書、RN、貧乏人は麦を食え!さんからいただきました。
先日妹の部屋で自慰してるのが妹にバレ、絶交されてしまいました。どうすれば良いでしょうか?
「経験上、妹の部屋でのオナニがバレるのは九割方臭いが原因です。本人は余り気になりませんが
女は臭いに敏感ですからね。消臭剤を使っても返って不自然です。家で焼肉や秋刀魚を焼く等して
誤魔化すのが良いでしょう。」…次のお葉書です。RNアーマードマッスルスーツさんから…
近所のお兄さんが家の飼い猫に勝手な名前を付けて可愛がって困っています。どうしましょう?
「あ、それ俺も良くやったわ。」…因みになんて名前をつけたんですか?「ダッシュビートルU」
…えー『妹が聞け!』では皆さんからのお便りをお待ちしています。ドンドン送ってください。
兄さん最後に一言「今日の晩飯だけどさ、サンマと焼肉どっちがいい?」妹が爆発した。




妹がレイクサイド
一帯を仕切る暴走族(チーム)の頭(ヘッド)ダニーに拉致された!
俺は奴らが指定した時刻、場所に一人でやって来た…「妹を帰してもらおうか!!」
「ヘッ、逃げずに良く来たと褒めてやるぜ…だが何故お前は全裸なんだ!」
凶器を手にチンピラ共が一斉に襲い掛かってくる。俺は半身を反らすと全員を当身で吹き飛ばした
「コ、コイツべらぼうに強いぞ!だが何故全裸なんだ!」
「あ、あの右目の傷痕…こいつはあの伝説の大頭(ビッグヘッド)!…だが何故全裸なんだ!」
「う、動くんじゃねえ!一歩でも動いたら妹の顔に一生消えない傷が…なんで全裸なんだ!」
「兄さん!私にかまわないで!村のみんなの仇を討って!何で全裸なのよ!!」
妹が爆発した。自由という翼を奪われ籠に入るぐらいなら死を選ぶ…
それが無法者(アウトロー)なのだ。荒野には今日も乾いた風しか吹かない…




妹がレイジ
とかいう
得体の知れない奴を婚約者として家族の前に連れて来た。
「俺は絶対に許さんからな!こんなどこの物とも知れぬ男と結婚など…!」親父が吠え立てる
「失礼ながら貴方のような出の者と家の娘では到底釣り合いが取れないわ」母も冷たく睨む
「姉さんは人が良いからこんな奴に誑かされるんだ!」弟は激怒して今にも掴みかかりそうだ
「…どうやら僕は招かれざる客のようだ。今夜はここで失礼させてもらうよ」
「まってレイジさん!どうして!?どうしてみんな彼との仲を認めてくれないの!?」
「当たり前だ!その男に流れる血がどれ程穢れているか知らんのか!」親父がパオーと叫んだ
「家は由緒正しきインドゾウの家系だぞ!そんなアジアゾウの小象に娘はやれん!!」
パ、パオー!?パオーン!!パオー…パオー!パオー、パオォォーン!!
凄絶な家庭内の争いの末、妹が爆発した。  華麗なる一族 完




妹がレイピア
を低く構えたかと思うと次の瞬間俺の右肩に激痛が走り鮮血が噴き出した。
まさかこれ程に力量の差があるとは!満月の下、現世への復讐鬼と化した妹が不敵に笑う。
右腕の感覚はもう無く、出血も止まらない。だが今妹の凶行を止められるのは俺しかいないのだ!
(立て。立つのだ。お前をそんな軟弱に鍛えた覚えはない…)師匠!俺は、俺は一体どうすれば!
(絶望の渕で戦うときにどうすればいいか、お前はもう知ってるはずだ…)追憶の師匠が微笑む
そうだ…よろめき、立ち上がる。師匠はいつもバーボン片手にこう言っていた。そんな時こそ…
「ロックだ!」懐からグラサンを取り出しギターを構える。驚愕する妹。ミュージックスタートォ!
ちゃーらーらー♪落書きの教科書と〜「…尾崎豊!?や、止めろ兄さん!自分の年齢を考えろ!」
とにかくもう学校や家には帰りたくない!「マイクの小指を立てるな!一人でカラオケに行くな!」
盗んだバァイクで走り出す〜♪「ボンバー!!」妹が爆発した。ありがとうエルビス・プレスリー。




妹がレイディオノイズ
の向こうへ飛び去って行く。俺は発射台の管制室で只見守る事しか出来ない…
真白な噴煙を上げて妹は往く。地球に迫る巨大隕石の軌道を変えるにはもう妹の爆発力しかないのだ
生還の望みは零。それでも妹は志願した。英雄にでもなるつもりか?翻意を促す俺に妹は言った。
「そうじゃない。地球の為でも人類の為でもない。…たった一人の家族の兄さんのためでも無いわ。
私は何よりも、私自身の為に行くのよ。自分が何も出来ない存在だなんて信じたくないの。」
月下の発射台でそう言った妹の眼差しは強かった。だがその強さが哀しい事を俺だけが知っている。
そう、両親に棄てられた子供の俺達兄妹は強くなるしかなかった。無くし物を補完する為の強さ。
英雄を世界が褒め称えた。違う。妹は只の優しい女の子に成れた筈なのだ。俺たち兄妹はただ…
「接触まであと10秒、9、8…」妹から最後の無線が入った。ノイズ混じりのただ一語の日本語。
妹が爆発した。世界が歓声に沸きかえった。管制センターで只一人俺は悲しみに沈んでいた。
妹は最後にこう言ったのだ。「お母さん!」俺達は強くなれば、いつか両親が、きっと、俺達を…




妹がレイモンド
という上海の武器商人と薩長の間で洋式鉄砲の取引を陰で操っていると発覚した。
倒幕の為の鉄砲を御庭番の密偵である妹が用立てている…伊賀者の頭領として妹を斬らねばならぬ。
満月に影と浮かぶ江戸城。月光に濡れる屋根瓦の上に影。…忍び装束に身を包み、妹は待っていた。
背負った刀の柄を握る。掌に滲む汗。「抜け忍。お前を斬る。だがその前に問う、何故裏切った。」
「徳川の庭で餌を拾う番犬暮らしの兄上には分かるまい。私は諜者として海を渡り、この目で見た。
ルソンを、澳門を、上海を。そして西の列強の船を。…私は御庭番に生きる自分が虚しくなった。
人を欺き、殺す為の権力者の道具。陰に暮らし、犬のように死ぬ。御免だ。私は、私利に生きる。」
抜き放つ。刀身が月に煌く。三百年の太平の陰で血を吸い続けた影の剣。妹も刀を低く構える。
風が吹いた。刃が俺の肩に食い込む。弾かれた俺の刀は弧を描くと屋根瓦に突き刺さった。
だが左手の二本の指は妹の臓腑を抉っていた。「結局、夜に死ぬ運命か。」妹は闇へ身を躍らせた
妹が爆発した。爆音に階下が目覚めた頃屋根上に影は無く、ただ刀が月光に煌くばかりであった。




妹がレイ・チャールズ
「我が心のジョージア」を入場曲に今右手を高々と掲げ、赤コーナーへ!
おお!一方兄はジャイアント・ロボ交響曲「ビッグ・ファイアのテーマ」と共に青コーナーへ!
激闘の予感に震えるリング脇中継席からは私、父と解説役の母がお送りします「よろしく。」
今高らかにゴング!おおっと先手は兄!猪の如く実の妹へと襲い掛かります!だが空を切る拳!
「女相手にグーでしたよグー。親類縁者の顔が見たいですね」全くです!
軽やかにステップを踏む妹と姿勢を低く隙を伺う兄…おおっと再び兄が仕掛けた!しかしこれは!
「カウンターです!タックルを仕掛けた兄の股間に妹のつま先が直撃!これは家族計画に大打撃!」
しおしおと蹲る兄、一方妹は勝利の笑み。これで勝負は…「待って!あれをアレを見てください!」
何と兄が立ち上がった!むしろ勃ち上がった!見よ股間にそびえる大天幕!その顔は喜悦の極み!
「何ということでしょう!そう、お兄様はマゾだったのです!」衝撃に妹が立ち眩んでいます!
兄はまっしぐらに!構える妹!いよいよ本日のその時!試合開始より五分十二秒!妹が爆発した!




妹がレインジャー
部隊の精鋭三百と共に決起、霞ヶ関を始めとする国家の中枢を占拠した。
決起の義を説く妹。しかし平成の日本人は彼らの憂国の情を受け取るには余りに利口過ぎたのだ…
「分かっていただけませんか長官。いえ、兄さん。今の日本は変えねば成らんのです。」
「くどい!既に大勢は決した。貴様の行為は国家への反逆。軍人が国を動かすなど傲慢に過ぎん」
「ならば!何故我々軍人を世界に振りまいた!祖国の平和と繁栄の為ではなかったのか!!」
時に怒鳴り声を交えながら最後の会談は、終った。妹は軍靴を鳴らして決起部隊の元へ帰っ行った
足音の消えた防衛省の長官室で副官がため息を一つ付き、言った。「…妹さんは死にますね。」
「うむ、気の毒だが。アレは他の生き方を知るまい。」窓の外を見ると二月の雪が眩しく映えた。
直後に決起部隊は人質全てを解放し、国会議事堂を最期の陣地と定め、徹底抗戦の構えを取った。
包囲軍の猛攻に白雪を血で染めてながら彼らは一人一人死んでいった。しかし、一体何のために?
議事堂の決起の旗が引き摺り下ろされた直後、妹が爆発した。日本の一番長い日はこうして終った。




妹がレイテ
島遺骨収集団の老人に聞いたそれは只の与太話の筈だった。南シナ海のホットスポット
ベトナム中国フィリピンが主権を主張し睨み合う海域に金塊を満載した一隻の輸送船が沈んでいる
「日本軍が欧米の植民地から押収した金銀、比島のマッカーサーが蓄えた財宝、中国から簒奪した
財産…1944年、それらを前線から内地へと避難させるため一隻の輸送船が出港した。月夜の闇の中
潜水艦が潜むとも知らず…それが私の喜望峰丸の最期でした。…私は船長として彼らを弔いたい」
南シナ海の勢力均衡図の中心に沈む喜望峰丸は政治の渦の最中だ。誰も手を出せぬ海底の財宝…
「…しかし何故しがないサルベージ屋の俺達兄妹にそんな話を?」老人はカッカと笑い、言った。
「今まで見た中で貴方達が一番馬鹿そうだった!」然り!月の無い夜を選び俺達の船は出港した。
…夜明け、中国海軍の艦艇に囲まれ攻撃を受ける船。既に鉄屑同然の船に執拗に銃火を加えてくる
出血に薄れる意識、俺は奴らを嘲る。残念だったな!船荷はもう空さ!これでいいだろう爺さん!
直後!砲撃で妹が爆発した…遺骨を積んだ箱だけが浜へ漂着。黄金の行方は海だけが知っている。




妹がレインボーブリッジ
上で父親と遂に対面した…俺には分かる。この再会は悲劇に終るのだ。
「娘よ。乳飲み子だったお前は私の顔など忘れたろう。だが流れる爆発の血は同じ…共に行こう」
「ふざけるな!私はお前とは違う!爆発は人の為にする物だ!」警察ヘリの爆音が周囲を圧する…
連合赤軍伝説の爆弾魔「狼」が父親だったとは!俺は狙撃班に弾丸の装填を命じる。妹は叫ぶ。
「母さんは最後までお前を信じていたのに!」「安い愛情にほだされる馬鹿な女だった!」
『警部撃てます!』まだだ!狼の最後の仕事は絶対に阻止せねば。その為に妹は危険を承知で…
閃光!そして爆音!轟音と共に橋のケーブルの一本が吹き飛び周囲のあらゆる物を薙ぎ払った!
『ば、馬鹿な!』しまった!奴はこの橋を墓標に東京中を焼き払う最後の大爆発をするつもりだ!
「詰めが甘いな!母の血が濃いと見える!アレも甘い女だった!」閃光!駄目だ!狼が爆発する!
「…ごめんね兄さん」視界が戻った後、橋上から天まで届く火柱に東京の街は赤く染まっていた。
妹が爆発した…同時爆発により熱と爆風を空に押しやったのだ。妹は母の好きだった街を守った。




妹がレイザーエッジ
の異名を持つ凄腕の公安刑事だったのは昔の話、今はもう只の女なのだ。だが
「復讐するは我にあり」独房にメッセージを残して脱獄した爆弾魔は妹の平穏等眼中にないようだ
俺に何が出来る?万年巡査の交番勤務の俺に?…犯人は妹の関係者に次々と魔の箱を送りつける
「私はあいつを許さない」連鎖する怨念に妹もまた復讐鬼となり姿を消す。…俺に何が出来る?
そして運命は戸を叩く。犯人から俺の手元に届いた一通の手紙。「命惜しくば妹を俺に引き渡せ」
月照らす廃工場。「ヒラ巡査に用は無い!お前の妹はどうした!」「来ない!話は俺が聞こう!」
震える足。腰の拳銃が音を立てる。収まれ!ここで奴と刺し違えるくらいしか俺には出来んのだ!
奴が嘲笑う。奴の影が動き…銃声!肩の激痛に俺は倒れた。…猟銃!ヒラの考えなどお見通しか!
「愛する者よ自ら復讐するな、ただ神の怒りに任せよ。主言い給う、復讐するは、我にあり。」
奴の悲鳴。犯人を組み伏せる人影は目に暗い炎を灯した妹であった。犯人は狂ったように笑う
「その目だ!お前の目をその色に染めたかった!」犯人が奥歯をかみ締めると妹が爆発した…
復讐者達の夜は、終った。




妹がレイセン
と呼ばれる日本の新型戦闘機と交戦したのは黄砂舞う中国の空、1941年初頭の事だ。
当時米国から援中国の義勇空軍、フライング・タイガースに属していた妹は重慶の防空部隊にいた
重慶は蒋介石の臨時首都として日本軍爆撃機の攻撃目標であった。妹は戦闘機乗りとして確かな腕
を持っており米国のトップエースを自負していた。だがその自信が打ち砕かれる日は来たのである
空襲警報を受け砂埃を巻き上げ離陸する妹のP-40。内陸の重慶に航続距離の短い戦闘機は来ない…
筈だった。その日までは。高度一万ftで獲物を待ち受けていた妹に奴は太陽を背に襲い掛かった
僚機が煙を吐き堕ちていく。間一髪フットバーを蹴った妹だけが火線を避け奴をその目に捉えた。
黄砂の空を背に雲の様な白い塗装。低翼引込み足の流麗な機体。そして一撃で僚機を屠る火力…
中国空軍を壊滅させた噂の新型に違いない。スロットルを開き眼前の敵機に食いつこうとする妹。
だが刹那!既に後ろに付かれている!後に米戦闘機乗りを震え上がらせる脅威の旋回性能である。
20mm機関砲の直撃で妹が爆発した…零式艦上戦闘機と米戦闘機隊の長い戦いの幕開けであった。




妹がレインボーブリッジ
の夜景を背後に従え、真直な視線で俺を見つめると強い口調でこう言った
「兄さん私…ウンコがしたい。」すればいいじゃないか。二人の上を東京の夜風が吹きぬけていく
岐阜県神岡町。鉱山で栄えた盆地の小さな街は四方の山からの蝉時雨を浴びている。真夏であった
妹のウンコは広大な鉱山跡で行われることになった。連日の準備ですっかり日焼けした俺の顔に
ふっと涙が流れた。終わりが始まった東京でのあの夜、俺は妹のことを何も知らなかったのだ。
腸捻転という病気がある。幼少時妹の体内で捩れた腸は異次元へ繋がり長年便をため続けていた。
だが治癒力により腸の捩れが治ろうとしている。その時異空間で超圧縮された便は妹を爆散させる
小説などではよく聞く話だ…だがまさか自分の家族に降りかかろうとは!暗い心にも白雲は眩しい
「坑道内準備完了!」若い技師の声。自分の爆発を世の中の役に立てたい、それが妹の願いだった
「兄さんありがとう。…私のお墓は海の見える丘に建ててね。」妹は戻れぬ闇へと入っていった…
山が震える。遂に妹が爆発した。世界最高の研究施設スーパーカミオカンデはこうして完成した。




妹がレイモンド
・スプルーアンス率いる米機動部隊の空襲で南方の島に死んだと聞いたのは終戦後
東京の黒い焼け野原の各地に現れたバラックの闇市で、噂話として耳に挟んだだけだった。
俺はそうかと溜息を一つ付き進駐軍の煙草を買って帰った。それ以降妹の消息を探した事は無い。
人の死に、慣れすぎていた。そこの通りも路地裏も、半年前の空襲の後は屍の山で溢れていたのだ
我が家の親類は皆東京空襲で死んだ。出征していた俺一人が生き残り、今は闇市で稼いだ元手で
小さな船会社をやっている。戦中の事は全て忘れ生きていくつもりだった。あの男が来るまでは。
軍服にMPの腕章を付けた日系人の少佐が事務所を訪ねて来た。…軍人としての私に用があると言う
「…しがないポツダム中尉に過ぎない俺に進駐軍の少佐殿が何用で?」
「隠しても無駄だ。君達は自分達の痕跡を消した積りかも知れないが、米情報部は無能じゃない。
…君達陸軍中野学校の事はよく知っている。君は格闘術の教官だったそうじゃないか、中尉?」
少佐は一枚の写真を取り出す。路地裏に転がる米軍人の死体。脇には血文字で…「怨」?
「先月来、各地で米軍人が殺害される事件が相次いでいる。脇には常にこの血文字。同一犯だ。」
成る程、犯人捜査に米軍では目立ちすぎる。「だから同じ日本人に捕まえさせようってのか!?」
「8人も殺され上層部はカンカン、武装部隊による治安出動になれば流血は必至だ。なあ中尉、
戦争はもう終ったんだ。俺はもう部下を死なせたくないし、日本人も殺したくないんだよ。」
数日後の夜更け、進駐軍向けの繁華街で女と米兵士が裏路地に消えていく…珍しい光景ではない。
女が肌を晒すと男が馬乗りに…悲鳴!女ではない、痛みに喘ぐ男の声だ、失敗に驚愕する女の顔
「軍人を八人も真正面から殺すのは無理さ。兵士の油断を誘える、女の仕業だと思っていたよ!」
俺は路地裏へ姿を現す。囮の兵士の傷は浅く直ぐ逃げ出した。「生きていたとはな、妹よ」
「私は死んだわ。米兵に陵辱されて、あの島で死んだのよ」痩せた体に目の光だけが尋常ではない
「戦争は、終ったんだ。」「終らないわ!憎しみが消えるその日までは!」哀しい目で俺を見る妹
少佐が兵を連れて囲むと隠し持った手榴弾で妹が爆発した…その体をもう誰にも触れさせぬ為に。




妹がレイザービーム
の異名を持つ150km/hの速球を武器に弱小都立校を都大会決勝へと引張って来た
だが俺達にも名門私立校野球部の意地と誇りがある。だが予想に反し苦戦悪戦を重ね遂に九回裏。
一点のリードを都立に許したまま2アウト一二塁。今日ヒット無しの俺の登場に失望の溜息が漏れる
いつもそうだったな。天性の才能と人を魅せるプレーの妹。地味な努力型、人の影に目立たぬ俺…
勝利を確信し威勢付く都立側スタンド。夏空の下に俺を睨む妹の表情にもどこか笑みを感じる。
ナメてるのか、俺を。汗の滲む手が金属バットを締め付ける。妹の片足がマウンドを離れ…
お前に野球を教えたのは俺だぞ?そしてお前は俺が教えた一番大事な事を忘れている、それはな…
「野球は九回、2アウトからだ!」妹が必勝の意思を白球に込めて放った。光の奔流のように迫る。
砕く!全身の筋肉が応と答えるようにバットは軌道を描く。駆け引きも何も無い。初球で決める。
快音と共に妹達のひと夏は終った。都立のナインは皆泣いていた。妹だけが泣かない、俺は言った
「泣け。立ち直れなくなるぞ。」数瞬の静寂の後、妹が爆発した。泣き声は蝉にかき消された…




妹がレイテ沖
にて幕府艦隊を率いT字戦法により平家を滅亡させる。(壇ノ浦の戦い)
これにより武士が実権を握り、桜田門外にて総理を切り捨てる等(二二六事件)独裁を強めていく
一方大陸では蒋介石が黄巾党を率い梁山泊に立て籠もり(太平天国の乱)情勢は混迷を深めいてた
欧州ではチンギス・ハーンの猛攻を退けたヒトラーがナポレオンをも破り、ドイツは統一される。
大陸に進出を望む日本は遣唐使を送り阿片を売りつけ逆らう者は倭寇が切り捨てた(江華島事件)
これに対し連合国の首脳、Wチャーチル、ランボー、ガガーリンがヤルタのベルサイユ宮殿に集い
極東について密約を交わす(桃園の誓い)これに対し日本は「欧州情勢は複雑怪奇」と声明を発表
この頃国内で国会中に大塩平八郎が暴言を吐いた事から内閣が解散し(バカヤロー解散)混乱する
この隙に連合国は朝鮮の仁川にハンニバルを上陸させ(史上最大の作戦)釜山にまっしぐら。
対する日本は急遽加藤清正率いる武田騎馬軍団を送り込むがザマを巡る戦いで敗れる。責任を取り
妹は本能寺に火を放つ。森蘭丸が止めるも「ノーサンキュー」と断り妹は爆発した。
1945年、八月十五日の事であった。




妹がレインボーチャンネル
に出演している所を見てしまった。見知らぬ男の上で喘ぐ裸の妹の映像。
俺は妹を家の居間に呼び出すと懇々と説諭した。時には怒鳴るように、時には理性に訴え理知的に。
確かにそういう生き方もあるだろう。だが俺はお前にそうして欲しくないのだ。だが妹は首を振り…
「言ってる事は正しいわ。でも言うのが兄さんじゃ何の説得力も無いわ」何!それはどういう訳だ!
妹は拳を天に掲げると腹に力を込め叫んだ「それは兄さんがホモだからよ!!」
「何だと!お前ホモだったのか!」居間の掛け軸の裏から親父が忍者服で飛び出してきた!
「私はそんな子に育てた覚えは無いわ!」庭の池から竹筒をくわえた母が涙を流しながら現れた!
「兄さんが僕の事をそんな目で!」何故か頬を赤く染めながら弟が天井板をはずしながら降りてきた
せからしか!俺は威勢良くちゃぶ台をひっくり返した!好き勝手言いやがって!誰がホモだ!誰が!
「お、俺はただ、ちょっと同性にシンパシーを感じるだけだ!」
『ホモじゃねーか!!』コンマ一秒単位で突っ込みを入れると今日も元気に妹が爆発した。




妹がレイの遺志
を継いで解放戦線のリーダーに就任した。妹は恋人レイの死が謀殺だと信じている
「私達は飼いならされている!奴らは我々をこの狭い塀の中に、餌を与え奴隷にしようとしている!
誇りを、自由の海をこの手に取り戻そう!この檻を打ち破り今、全てを取り戻そう!」
声高に演説する妹。だがその目に復讐の炎を俺は見た。俺は妹に説く。
「確かに俺達は彼らに囚われている。だがある意味で彼らに外界から守られてもいる。
塀の中で育った俺達が外の世界で生きていけるか?お前は復讐の為に皆を利用しようと…」
「それは違うわ兄さん」妹の目が星を仰いだ。「私信じたいの。私達は、飛べない鳥なんかじゃない
自由は私自身の願い。この命を賭けてでも…」沈黙が場を覆い、夜闇に星は流れた。
決起当日、妹は腹に爆弾を巻き全てを捨て自由を妨げる壁へと突撃していく…
妹が爆発した。分厚いアクリル壁が破られ水槽の外、自由の海へと同志達は飛び出していった…
呆然とする鰯のバケツを持った飼育員の顔を今も覚えている。これが史上初のペンギンの反乱
鳥羽水族館事件の全貌である。自由を求め伊勢湾へ飛び出した彼らのその後は、誰も知らない。




妹がレインコート
をずぶ濡れにして突然俺を訪ねてきた。「ごめん、でも他にいく所が無いの」
いや、どっか他にあんだろ。俺は背後のタコ部屋から女に飢えた狼の気配を感じつつそう思った。
年頃の女の身の上話に陸上自衛隊の独身宿舎ほど相応しくない場所は中々あるまいて。
妹は中々見てくれがいい。「ま、まさか分隊長の妹さん!?分隊長!いえお義兄さ…!」
不幸な事故が起こり俺の拳が二等陸士の顔面に突き刺さった。「は、はじめまして!自分は…」
いつの間にか妹の正面に回った一士に回し蹴りが決まると奴は窓を破って外へと吹っ飛んでった。
オオ、と感嘆の声が上がる。徒手格闘競技師団長賞は伊達ではない。自衛隊は星の数より飯の数…
「怯むな!敵は一人だ!」四年兵の陸士長が指揮を取り出した。「面白い!かかってこいや!」
何時の間にか俺を倒した者が妹と付き合うという噂になり俺はチョンガーどもをちぎっては投げ…
「ところで話は何だっけ?」屍血山河を築いた後本題を思い出すと駐屯地ごと妹が爆発した。
後日マリッジブルーから立ち直った妹が結婚したとの報が届くと野戦病院は兵隊の嗚咽に溢れた。




妹がレイヤー
に成ると言い出した。右手にパンパンの紙袋。俺はこの世の終わりだと思った。
「何か平家武者の断末魔みたいな怨嗟の声が聞こえたけどどうしたの?」
ドアを開けて美少女が入ってきた。だが美少女では無かった。それは女装趣味の俺の弟だった。
「何か心の乱れを感じるぞ。どうした息子よ。何事にも精神を乱してはならぬとあれほど…」
天井に張り付いた忍者のような男が言った。っていうか忍者だった。忍者であり俺の父だった。
「パオーン!」象だ。そして母だ。インドゾウ。親父はそれを母と言い張った。メンヘルだ。
俺は三度ばかり本気でこの象を殺そうと思ったがその太い前足で文字通り一蹴された。
「何でだ!何で弟が女装趣味で親父が忍者で母親が象何だよ!それで今度は妹はレイヤーかよ!」
冷静に考えて比較するとレイヤーは相当まともなので許すことにした。「ありがとう兄さん!」
「オイ馬鹿息子電話だ。ゲイバーのロドリゲスが今晩来いだとよ。」妹が爆発した。




妹がレイサー
になると決心を打ち明けたとき、俺は祖父の血筋を感じずには居られなかった。
九月にネバダで行われるリノ・エアレース。レシプロ飛行機による史上最速のスピードレースだ。
妹が乗り込むのは青色に染め抜いた、フルカスタムされたP-51ムスタング…かつての祖父の機体だ
祖父はWW2のエースだった。朝鮮戦争でミグから寮機を庇い被弾するも、祖父は基地へ帰ってきた。
戦傷が元ですぐに亡くなったが、祖父の機体は運命の悪戯か、偶然俺達兄妹の手に渡ることになる。
俺がレストアし、妹が操縦手となる。空に魅入られた血筋は戦場をアンリミテッドクラスに求めた。
そこはまさに戦場だった。#4タコレッド、#7ストレガ、#77レアベア…生きた伝説に俺達は挑んだ
そして忘れもしないあの日…宿敵タコレッドに食らいついた妹。アナウンスに場内から歓声があがる
「レーススピード507!」オーバー500mph。俺達が追い求めた夢の世界。だがそれは悪夢へ変わった
「オイルスモークだ!」白い噴煙を上げる青い機体。高度を上げろ!脱出するんだ!だが機体は…
「スピード520,30…ああ神様!」妹が爆発した。俺は涙を堪える。妹よ、お前は誰より速かったぞ!




妹がレインボーアーチ
を単勝一点買い。何でも急な入用があるとかで十万の元手を倍にしたいらしい
妹の目は爛々と燃えている。俺は妹の負けを確信した。賭け事というのは冷静さを失ってはならない
俺は事前情報、騎手の性格、馬の戦歴、パドックで見た時の印象等、データで馬券を買うタイプだ
まぁ妹には帰りに飯でも奢ってやる事にしよう。「さぁ、各馬一斉にスタート!おおっと…!」
大方の予想を裏切る展開にざわつく場内、予想通りの展開に一人ほくそえむ俺。
「先頭集団は第一コーナーへ…」それでいい。俺の見立てに間違いは無かった。
「後方もじりじりと追い上げてくるが…!」いいぞ、その調子だ!予想通り逃げ切れるぞ!
「縮まらない!先頭集団はまもなく最終コーナーへ!」よォし来たぁ!行け!行け!行けェ!
「おっと先頭カワイソウナゾウ!失速!後方へ!」ああ!バカヤロー!竹中ァ!何してやがるゥ!!
ああ!馬鹿野郎竹中!死んじまえ!畜生!あぁ何てこった!後ろ!?誰だお前ら!?誰だお前ら!?
「一着レインボーアーチ、二着ヨナイミツマサ…」真っ白な灰になった俺の隣で妹か爆発した。




妹がレイ…
これは一体何の符号だ?白骨化した死体は何も語らない。棺と化した船内で俺は立ち竦む。
国籍不明船漂流中の通報を受け出動したの俺達海保特殊救難隊。俺は唯の悪戯だと思った
だが俺は見た。この船は間違いなくサントス丸…10年前にインド洋で突如消息を絶った大型客船…
「それが何故犬吠埼沖に?」恐怖に震える部下の声が三百名の乗客の棺と化した暗い船内に響いた。
全てが異常だった。レーダーに映る謎のエコー。原因不明の霧。乗客と思われる白骨化した死体の山
そして次々と消息を絶っていく部下達…だが迷宮のような船内の奥で俺達は遂に手がかりを得た。
船長服の老人の白骨死体。年代物の万年筆が無念そうに筆跡を残していた。「妹がレイ」?
「もう嫌だ!ここは、ここはもう嫌だぁ!」最後の部下は奇声を上げながら船内の闇に消えていった
死体と俺の二人になった船長室。…そこへ足音が近づいてくる。一歩一歩踏みしめるように。そして
「貴方の部隊が行方不明になって十年。そして突然再び現れ漂流するサントス丸…一体船内で何が?」
妹が爆発した。そうとしか言えない。閃光の中に全てが…俺は見た。が、何も語るわけにはいかない…




妹がレイテ
に出征する時くれたお守りだけが残った。密林の奥で一人思う。戦争はどうなっただろう?
何もかも突然で俺は呆然と流されるままだった。赤紙が来たのも、部隊の配置がレイテに決まったのも
米軍の来襲も。塹壕も掘ってない未完の陣地と定数の半分にも満たない火砲で部隊は迎え撃った。
そして半日で蹴散らされた。山岳地帯に逃げ込んだ部隊の残存に最先任の中尉は言った。
「決死隊による夜間切り込みをかける。傷病兵は置いていく。」立てる者は皆切り込みに加わった。
三日月がかかる蒸し暑い夜。中尉は決死隊を率い敵手に落ちた陣地に迫ると軍刀を抜き、突撃を叫んだ
中尉は真っ先に突撃し、真っ先に死んだ。照明弾に照らされ、機関砲が唸り、他の者も大概死んだ。
俺一人何故生きているのか?空腹とマラリアにやられ、朦朧とする意識と記憶は定かでない。
何故こんなことに?霧のかかった思考に家族の顔が浮かぶ、病の母は?海軍の兄は?工場の妹は?
叫び声、人影。銃を構えた怯えた若い米兵の青い瞳。俺は手を上げようとしたのだが…銃声が響いた。
白んでいく意識の中、母が兄が、妹が爆発した。一体何故?どうして俺はこんなところで…?




妹がレイモンド
と出会ってしまったのは仙台城跡の並木道、月の無い、寒い夜の事だった。
もともと父を知らない妹がどこか父性の強い彼に引かれたのは無理の無いことかもしれない
だが私は確信していた。彼と一緒では妹は幸せになれない…彼が米国海軍の軍人である限り。
日を見て私は彼を呼び出した。街角の喫茶店で私は語り始めた。海上自衛隊時代の私と妻の話だ。
国のため平和のため、どんな飾り事を並ても、家庭を置いて何ヶ月も外に出る事に変わりは無い
夫の身の危険を案じて何ヶ月もただ待つしかない生活に、誰もが耐えられるわけではない。
病で倒れた妻を看取ることすら出来なかった。そんな話をしただけだ。だが彼はわかってくれた。
街灯の下、彼は別れるとだけ口にすると、踵を返して夜の闇へと消えていく。呆然とする妹。
「待って!」悲鳴のような声を上げ涙を流しながら妹は彼に走り寄り、彼の唇にそっと…
妹が爆発した。その閃光は人工衛星からも確認出来たという。仙台市街は熱線により粉塵と化し
気流にのって成層圏に舞い上がり大きなきのこ雲と成った。俺は瓦礫の下からヒョコっと顔を出すと
「そんなアホな」かくして仙台は消滅した。




妹がレイバン
のグラス深くかけ、ロングのコート身に纏い、家の戸叩くは夜更け過ぎ
何事なりやと跳ね起く俺に、達者か兄貴と来たもんだ、十年ぶりの再会に、月は余りに暗すぎる
何を思うた妹よ、十五で郷を飛び出すや、入るは邪道の任侠道。俺は妹睨み付け、語る二親末期の日
父も母もお前の名、呼びつつ冥土へ旅立ちぬ。やい聞きやがれ畜生め、家の身内にヤクザは要らぬ
どこへなりとも消えちまえ、ああそうかいと身を返す、妹まなこに光る粒、喚くラジオが耳に入る
二つの組の大喧嘩、銃と刀の物の言う、大戦争の足音が。俺は全てを察し得た。別れを告げに来たのだと
馬鹿な真似など止しやがれ、兄貴が先に仰った、家の身内にヤクザは要らぬ、男に二言はありますめぇ
コートの裾を翻し、桜の花道去る背中、月夜に映えるその決意、止めることなど出来ようか
月が見ていた大喧嘩、妹囲む十重二十重、三下共のその数に、怯まず構える白木鞘、抜けば煌く玉鋼
一閃輝く関孫六、刀よ染まれ血を食らえ、嗚呼鬼神をも泣かしむる、妹修羅の戦いも、最期の時は訪れる
多勢に無勢これまでと、膝付くその懐に、潜むマイトの導火線、娑婆よアバヨと皮肉ると、妹が爆発した




妹がレイコ
と言う大学の先輩を家へ連れて来た。顔胸尻、肩のライン、太い眉毛…ランクSと判断する!
OK!戦闘開始!茶菓子を持って意気揚々と妹の部屋のドアを跳ね開ける俺!
「はじめま…」肘。顔面に突き刺さった妹のフライングエルボー。後頭部が床を叩く音が家中に響く
濛々と湯気を立てるカップの破片。仁王立ちの妹。「女友達連れてくる度に!人それを色魔と言う!」
後頭の痛みを堪え俺は流し目の視線を崩さず立つ「じゃじゃ馬の妹がいつもお世話に…私が兄の」
迫る殺気!手の甲で繰り出された肘を避ける。何度も同じ手を…「食うわけないだろ!」
膝。顔面にめり込んだ妹のフライングニー。大の字に倒れる俺。「…お兄さん、大丈夫なの?」
「平気です。いつもですから」そんなわけあるか。「あら大変、血が。ハンカチを…」
「ありがとう優しいお嬢さん、今度一緒に京都寺社巡りでも…」両手を握る俺の後頭部に鈍器の衝撃!
「何で邪魔すんだハゲ妹!レズじゃねーのか!?」「誰がレズよ!私と先輩の関係はもっと清純な…」
「あら、ご存知なかったの?」突如スカートを脱ぐレイコ。その時兄妹が見たものは…
男子の尊厳インドゾウ。妹が爆発した。




妹がレイカ
と名乗った。麗しい夏と書くんです、とはにかみ笑う見知らぬ妹。俺はその顔を直視できない…
十五年ぶりの再会の場は夕刻の喫茶店。私立校の制服を着た妹と作業服姿の俺。誰も兄妹とは思うまい
やはり会うべきでは無かったのだ。沈黙のテーブルで俺はあの冬の日の記憶を辿る。五歳の俺と一歳の妹。
両親はろくでなしだった。賭博の借金に耐えかね、生まれたばかりの妹を施設の玄関に置き去った。
泣き喚き、父に殴られた。背を向ける両親。雪降りしきる深夜、泣き喚く妹に俺は酷い嘘をついた。
「すぐむかえに来るからな、泣いたらだめだぞ」
忘れた事など無かった。だが高校を辞めて働いても、父の借金の呪縛からは逃れられなかった
母は消え、父は酒で血を吐いて死に、俺は一人になった。妹を探したのはただ孤独に耐えかねたにすぎない
だが捨て子の妹は良い人に育てられ、俺は日雇い。そうだ、妹にはもうあの冬の日の記憶など必要無いのだ
この落涙とともに嘘吐きは妹の前から消えよう、だが一言だけ、俺の本音を聞いてくれ。
「ごめんな、兄ちゃんを、ゆるしてくれな。」目を潤ませ堪える妹。だが感情の波に妹が爆発した。
「遅いよ、お兄ちゃん」




妹がレイテ
で失った右足を義足に替えてでも飛び続けたのは、死なせた部下への懺悔のつもりだろう
その義足をギイギイ鳴らしながら指揮所に入ってきた。「いよいよ特攻を出すそうですな、戦隊長殿?」
空襲前の都市に現れるB-29の偵察型、F-13。武装を下ろし軽量化した奴は日本戦闘機の届かぬ高空を飛ぶ
「だから体当たりで落とす。機銃も防弾板も下ろした機なら高空へも何とか上れる、ですか。嫌な話だ」
溜息をつき、操縦者特有の強烈な視線で俺を睨む。「…誰を出すんですか?」
「特操を出す。連中もそれくらいなら出来るだろう。」「操縦桿を握って震える学徒に何が出来ますか」
煙草を出し一服すると窓の向う、南の空を見つめ言った。「私が行きましょう」
「…貴様には教官の任務がある」「怒鳴って殴って教えても、端から特攻に取られちまう。なぁ兄さん」
「開戦以来随分と軍神を出してきた。学徒一人くらい、生かしておいてもいいだろう」
その日は訪れた。高空を悠々と飛ぶ銀色の巨鯨。塗装まで剥がした妹の三式戦は飛行機雲を引き追従する
蒼穹に青く霞む機影。真っ白な飛行機雲は巨鯨を目指し一直線に…視界は涙で霞みもう見えない
そして妹が爆発した




妹がレイプ
により女になってから考えてたことは、右乳首、クリ、Gスポットがつながってるって事
だってクリでイク時、膣内がビクビクっとするんだもん
その時、嵌められていたら、凄く気持ちいいのではないか?
それで兄に頼んで頼んで、とうとう合体しちゃった
最初の頃は兄に持続力がなかったので、兄が乳首を責めながら挿入してピストンするでしょ
その時妹は自分でクリをオナニーして自力でイク
膣を突かれているだけでも気持ちいいのに、クリ絶頂のダブル快感で、もう駄目・・
妹がイク時、中がかなり長い間痙攣するそうです
そして一気に汁の質が濃密になって、その刺激でヤバイので必死で数を数えたりするんだって
女は一度イッたら何度も上り詰めるから自分では良く覚えてないけど、イク直前に妹って、
「キスして、キスして、イク、イク、好き・・もう死んでもいい・・・・」
等と恥ずかしい事を口走るらしい・・・気持ちよすぎてもう声も出ないと思ってたのにショックで爆発した




妹がレイモンド
という米人を、家宝である虎徹を持ち出し横浜で斬り、行方を眩ませたのは十年前の事だ
維新に気勢を上げる妹。だが尊皇を叫ぶ連中の大半は只のゴロツキ…俺は連中の時代には生きたく無かった
幕府歩兵隊に入った俺は鳥羽伏見の敗戦の中、十数人の斬込隊を率いて薩軍の弾薬輸送部隊に夜襲を掛けた
月夜に吶喊の声を上げ山の斜面を駆け下り混乱の最中に斬り込む俺達…妹は其処にいた。
嘲笑うかのように大上段に刀を構える妹…稽古では妹に一度も勝て無かった。這うように低く構える俺。
騒乱の只中に二人、息の詰まるような沈黙。一陣の風が吹きぬけ…
地が響く!両者踏込みの音!月をも両断するかのように振り下ろす妹!腕も千切れよとばかり斬上げる俺!
月より明るく火花が飛び鮮血が刀に映る。妹の刀は折れ、宙に煌き地に刺さる…刀は虎鉄では無かった
玉鋼を断ち、骨と臓腑を裂いた感触を手に、俺は呟く。
「如何な豪剣であろうと、如何に時勢の波に乗ろうと、魂を手離したお前に俺は斬れんよ」
既に、事切れている。「撤収する、荷車の弾薬に火を放て!」
妹が爆発した。俺は昇る焔を見上げ…新時代に背を向け、夜闇へと駆け出した




妹がレイテ
の海戦で沈んでね、武蔵を失って呉に帰ってきた大和はそれは寂しそうに見えたもんだ
私は大正の初めに造船を学ぶため渡英してね、当時は世界一の軍艦を作ろうと躍起になったもんさ
ご存知かね?英国じゃ船の事を女性に例えるんだ。あの勇ましい大和と武蔵も実は姉妹ってわけさ
ずっと、フネばかり見てきた。そんな事を何十年もしていると、軍艦にも心が有る様な気がしてね。
英帰りの金剛、随分と手の掛かった扶桑、山城。あの勇ましい長門、陸奥も私の娘みたいなものさ。
…長生きなんかするものじゃないね。親の私を置いて、今じゃみんな暗い海の底にいってしまった
あの美しかった大和がね、針鼠みたいに機銃を積んで、沖縄へ行くと知った時は涙が止まらなかった
戦争で実の家族も皆死んだ。…グラマンの投下した爆弾で、妹が爆発したのもこの目で見てしまった
こうして戦争が終わって、老いぼれ一人生き残り、日本はみんな焼け野原。先の事など分からない
でも呉の桜は今年も咲いている。散った桜もまた春がくれば咲くものさ。ほら、耳を澄ましてごらん
海鳴りが聞こえるだろう。わだつみに彼女らが今日も歌っている。鎮魂の歌を。四方の海の屍の為に




妹がレインボーブリッジ
にその鋼鉄の双腕を振り下ろした。炎上する街を背に轟音と崩れ落ちる橋
「見たまえ助手の鍋島君。あの巨体にしてあの機動力。そしてパワー。あれこそ私が夢見たもの」
「博士!貴方は狂っている!命を救うためとはいえ、自分の娘の脳を鉄巨人の核にするなど…!」
しかし十六歳の少女の脳はその異形を受け入れられなかった。全てを憎むかの様に暴走する鉄巨人
天頂より轟音と共に飛来するもう一つの影…「あれは二号機!?し、しかし、一体誰が!」
「アレがな、妹は自分が止めると聞かんのだ。」「博士!あ、貴方は自分の息子までも!」
火災が夜の東京湾にそびえる二つの影を照らし出す。全長40mの鋼鉄の兄妹。
憎しみをぶつけ合うかのように殴りあう二機。「わ、私は悪魔に手を貸してしまった!」
「何を言う。我々科学者こそ悪魔なのだ。いつか科学の力は世界を創造主から奪還する。だが…」
兄のアームが妹の下腹部を貫通し、合成油の涙を流しながら妹が爆発した。
「貴方を当局へ引き渡す!」「だが、これは家庭の問題だ。結末は自分の手でつけるよ」
銃声は夜に響き、狂博士の白衣の袖から一枚の家族写真が滑り落ちた。




妹がレイトショー
を観た帰りの夜道、不審な気配に気付くと既に黒服の男達に囲まれていた。
「悪いが一緒に来て貰おうか」連れて来られたのは夜の廃工場、後ろ手に縛られた妹は男を睨む。
「叫んで助けを呼んでも無駄だ、誰も来やしない」「いえ、助けは来るわ…必ず、来る!」
「そこまでだ!」廃工場の煙突に、月を背負った影一つ!「な、何者だ!」
「問われて名乗るもおこがましいが、乞われたからには答えてやろう!二つの耳でしかと聞け!」
その身を宙に躍らせて、羽毛の如く軽やかに、降り立つその身の背に負った、白木の鞘を抜き放つ
「生まれついたが運の尽き、何の因果か宿命か、年子と生まれた爆発妹、護る定めの両手にて
技は薩摩の示現流、振るうは銘刀波平、三尺五寸のその刃、四百数多の時を超え、悪漢共を叩き斬る!」
月下に掲げる薩摩刀、月の光を断つように、煌く刃の切先の、描く弧線の美しさ、月にも届け雄叫びよ
「遠慮は要らぬぞ三下共、娑婆と浮世に未練の無え、命知らずからかかって来やがれ!!」
「兄さん!」だがそこに妹の叫びが廃工場に木魂する!
「登場シーン長えよ!!」ポップコーン片手の悪党もろとも妹が爆発した




妹がレインコート
姿で難民の列に並んでいた。七歳で離別して十年。北海道にいるとは聞いてたが…
戦車の上で雨に濡れる俺と目が合う。「…兄さん?」俺は略帽を目深に被る
「兄さんでしょ!?私よ!妹の…」「自分に妹はいません。人違いです」雨脚は強まっていく
遂に北海道にソ連が来襲した。規模は予測の倍。雪崩れ込む赤軍に蹂躙される第七師団
俺の部隊は難民退避の足止め、捨石として来た。…生きては帰れまい
好き勝手の挙句食い詰めて、自衛隊に入った。今日雨に濡れ、明日戦死するのも、自業自得ではある
…生き別れた兄がこんなザマなどと、妹は知らない方が良い。
警報が鳴り響く『前線を突破し敵部隊侵入!中隊出動!』
「…きっと君のお兄さんは、どこかで元気で暮らしているに違いない。さぁ、早く逃げるんだ!」
車内に飛び込む。背後で懸命に涙を堪えていた妹が爆発した。ハッチが泣声を遮る
「戦死確実ですね。死ぬ為に走るような物だ」呟く部下。死ぬ為に走る、か。まるで走れメロスだ
「妹の結婚式は欠席だな」「何の話です?」「何でもない。出動だ!」
泥を掻いて鋼鉄のメロスは走り出す。その命を僅かな時間と替えるために。




妹がレイバン
のサングラスを吹っ飛ばす程のビンタを俺にくれやがった
何だいきなり!?何怒ってんだ!?「自分の胸に聞いてみな!」
確かに俺が悪かった、済まなかった。俺の焼魚の食べ方には一考の余地がある
「魚の食べ方が汚いぐらいでここまで怒らないわよ!!」妹が爆発した。
遂に気付いたか。五年前、情報操作でお前のあだ名をビオランテにしたのはこの俺だ
「あんたの仕業だったのか!?ファイアーミラー(笑)とか言われる身にもなれよ!」妹が爆発した。
後は俺がメガストア買ってるの見られて彼女に振られた件とか?
「え?そうだったの?ご、ごめん…」素になるんじゃねえよ!何でお前に謝られるんだよ!俺が爆発した
で、結局何で怒ってんだ?「…今日私の誕生日なんだけど。」それで?
「去年言ったよね?今年は何も買ってやれないけど、来年は欲しがってた油彩をセットで買ってやるって」
忘れた。パチンコ行って来る。「バカ兄貴!死んじゃえ!」
怒声に追われて玄関に出ると、向こうから宅急便の貨物車がやって来た
十万もしたあの荷物が届いたら、妹はどうせまた爆発するだろうから、俺はそそくさと家を逃げ出すのだ




妹がレイル
の上を滑っていく…棺を思わせる冷凍睡眠ポッドが今、永久凍土の闇の中へ
現代科学では妹が爆発するという奇病を治療する事は出来ない。だが、遠い未来ならば…
見送る者は皆泣いていた…現代の技術では細胞を壊死させぬよう冷凍することは出来ても
生きた形で解凍することは出来ない…俺は知っている。誰も妹の生還を信じていない事を
煙草を凍える手で取り出すと、皆が様々な手段で妹の冒険を引き止めに来たのを思い出す
横たわる数多の困難、あらゆる不確定要素、それらを乗り越えたところで行き着く先は
知る者一人いない遠い未来…自然に身を委ね、死を待つ方が美しく潔い…それでも行くのか?
…それでも行くのだ!今もあの悲壮さとは無縁の、妹の強い眼差しを思い出す。
妹は生きる為に、自らの足でここへ来たのだ。俺は煙草を投げ捨て一つの決心をした。
ロビーでマスコミが雨の様に質問を浴びせる「私は兄として決心しました…」沈黙。そして
「今日から酒と煙草は止めにします。」俺は何一つ、諦めるつもりはなかった。
ただ少し、待つだけの事だ。瞼を閉じた闇の中に妹が爆発した。




妹がレインコート
をずぶ濡れにして玄関の前に立っていた。
「兄さん…」言わずとも分かっている。大体あんな男と妹との共同生活が上手く行く筈が無いのだ
「私、一体どうすれば…」妹は未だあの男を心底愛しているのだろう。「…尼にでもなったらどうだ?」
「妹が托鉢した…なんちて」
妹が爆発した。
「自宅で昼食中何か光ったと思った瞬間、物凄い衝撃と爆風で上下が分からなくなりました」
気付けば瓦礫の下に居た、と生存者鍋島さんは語る…彼の自宅は爆心地から10kmの距離にある。
爆心から3km以内に居た者は全て即死であった。8km以内の者は熱線の火傷に苦しみながら死んでいった
12km以内の者は運命を試された。全ての建物は全壊したが、その瓦礫の下に一握りの生存者がいた。
爆心地には深さ50mの大穴が開き、塵埃と化した都市は天へ舞い上がり黒い雲となって陽光を遮った
爆発のとき生じた電磁パルスは国内全域の電子回路を焼き、人々は手足も耳目も奪われてしまった
闇の中、瓦礫の隙間から這い出した人々は黒く覆われた空を見上げる。
…あの暗い空の向こうから再び太陽の光が射し込む事はあるだろうか?黒雲が人々の心を黒く塗りつぶした。




妹がレイディオ
から流れる中国語のテレサ・テンを珍しげに聞いている。店で台湾放送を拾ってるらしい
そういや妹連れで来るのは始めてだ。馴染みの中華料理屋は今日も油と大蒜の臭いが漂っている
逆さ福の文字の描かれた朱色の暖簾を潜ってウェイトレスの李が注文を取りに出てきた。
「俺はいつもの」「アイ、レバニラと青菜炒めネ」李は小汚い雑居の店には到底似合わぬ美人だ
妹はメニューを睨んでいる。李は煙草で煤けた壁の青島ビールのポスターをトントンと指で突き
「どうする?」「今日は車なんだ」「アラ残念」客のビールで一杯やるのが李の勤務中の楽しみなのだ
妹の目が木犀肉定食と海老チリ定食の間を泳いでいる。そういや妹は優柔不断の性質だった。欠伸する李
「…早く決めろよ」「うるさい黙れ」妹はメニューをパタンと閉じ、深呼吸をすると決心の篭った声で
「…木犀肉定食!」「アイ、木犀肉定食一つ」厨房の奥から声「木犀肉今日は終わったよ」
妹が爆発した。内装のあらかた吹っ飛んだ店内でスマンスマンと頭を下げる妹と俺に店長は笑って一言
「中国じゃよくあることョ」平然と厨房から出てきたレバニラに俺は中国大陸を感じずに居られなかった




妹がレイ
の操縦士だった事は私の誇りだ。彼に救助された大勢の人と同様、私も彼を忘れる事は無いだろう
米国森林管理局に所属するベル206型ジェットレンジャーV、N6472号。製造番号2209 愛称「レイ」
総飛行時間は一万時間を超し、老朽化しつつも多発する森林火災から人々を護り続けた空の守護者
妹もまた誇りに思っていただろう。数々の操縦士の手の痕の残る操縦桿を握り、妹はレイと飛び続けた。
しかしその日は来た。十年来最大規模の大火災。黒い稜線が炎に浮かび上がり、乾いた空に黒煙が立ち昇る
炎に囲まれた管理者二人の救出は辛うじて成功。しかし脱出は?上空は煙が全周を囲み火災による乱気流が渦巻く
「二時上方に切れ間!」副操縦士が叫ぶ。黒煙の狭間に僅かな青空。急げ!ローターが気流を掻き分け、上空へ!
一瞬を千秒にも感じる。黒い檻の隙間、抜けた!だが突然揚力が失われ、エンジンの轟音が止みタービン空転の音
エンジンストール!機体を何とか滑空に持ち込もうと足掻く妹。警報と風音だけの機内で副操が叫ぶ「神様!」
「まだ神様の仕事じゃない!」レイと妹は気流の中をもがく。「私の仕事だ!」
ローターが木立を叩き、スキッドが地面を削るようにして機体は滑走し…
警報で副操縦士は目を覚ました。全身が刺すように痛むが…生きてる!彼の歓声は悲鳴へ変わった「機長!」
妹は絶命していた…接地の衝撃で操縦桿が腹部に突き刺さったのだ。だがその表情は満足げな穏やかな顔だった
彼は殴られたような衝撃を受けたが…自らの使命を思い出す。後ろの二人を助けねば!周囲は燃料の臭い!
だが衝撃でフレームが歪んだのか後部ドアが開かない。何か手近に道具は、と彼が周囲を見渡すその時
突然ドアが跳ね飛ぶように吹き飛んだ。…歪んだフレームが応力を蓄え、何かの弾みで…
しかし彼にはレイが最後の力を振り絞ったとしか思えなかった。失神した二人を引きずり出した瞬間
漏れ出た燃料に火が周り、妹が爆発した。煌々と燃える機体と妹に彼は誓った。二人は必ず生きて連れ帰る。
彼もまた使命を果たした。重傷の二人を担ぐように、麓までたどり着いたのだ。
今日もレイの碑に花を手向ける。これからも語り継がれるだろう彼と妹の物語。碑にはこう記されている
「勇敢なる我らが同胞 レイ 総飛行時間11729時間 救助人数83人 全ての任務を終え、ここに眠る」




妹がレイジ
と…俺の親友と結婚すると言い出した時、俺は烈火の如く怒り罵声を浴びせたが
実は分かっていた。ただ仲を俺にひた隠しにした友と妹が許せなかったのだ。俺は式の招待状を破り捨てたが…
「実はこの式に特別なゲストが来ています…」結婚式の司会を任された叔父の声と共に俺は影から姿を表す
絶句する妹と親友。…俺はひどい口下手だ。だから何も語らず只一つの歌を、お前達に贈ろう…「超ゥ電子!」
『バイオマン!!』
主題歌「超電子バイオマン」作詞 康珍化 作曲 加瀬邦彦
君の心にしるしはあるか? 戦うために選ばれた 戦士(ソルジャー)戦士(ソルジャー) バイオマン
恐れていては駄目だと 心に誰かのメッセージ 宇宙の青いエメラルド 地球に悪の手が伸びる
バッとバイオ! クラッシュアウト! 五つの愛が呼び合って
バッとバイオ! クラッシュアウト! 悪をさえぎる壁になれ 超電子バイオマン
新郎席から皿が飛んできた。「大事な式で何しやがる!」「うるせえ!式はご破算だ!てめえに妹がやれるか!」
負けじと鶏の足を投げ返す。遂には殴りあう二人に呆れる妹「…馬鹿につける薬は無いわね」
薬が無いので妹が爆発した




妹がレイバン
のグラサンに制服、竹刀という格好で生徒達の指揮を執っていた。探照灯が夜の校舎を照らす
我が校の厳格な規則指導は行き過ぎだった。蓄積した生徒の不満が妹と言う指導者の下で爆発した
「学園爆砕」を旗印に校内にバリを築き生徒達が立て篭もり丸一日。学園側が出した方針は「学内自決」
全てを学内で解決する…俺達教師が総動員で棒切れとジュラルミン盾を手に生徒を相手どる事既に丸二日
自由の要塞は我々の金に糸目をつけぬ物資の投入の前に次々と陥落した
放水ポンプ、探照灯、ユンボ、削岩機、etc…教師のほうが楽しんでる様に見える
『君等ノ家族ハ国賊トナルノデ皆泣イテオルゾ』バルーンが夜闇に浮かぶ。誰の趣味だコレ
遂に最後の時。屋上に追われた生徒達はゲバ棒に赤ヘル姿で大声で「インターナショナル」を唄う
平成生まれの癖にどこでそんなギャグ覚えたんだ…俺は最後のバリをぶち抜くと、屋上に朝日が射し込んだ
もう誰も抵抗しなかった。放水でずぶ濡れ、疲労困憊の姿で手を挙げる生徒…だが顔には充足感があった
俺は彼らが欲していた物がわかった気がした…不安げに俺を見る妹に告げる
「祭りは終りだ、家に帰るぞ」妹が爆発した





妹がレイUダーク
を使い戦いを挑んできた。しかも違法ガチガチで固めて。
めんどくさいが軽く合法ロボで片付けてやる事にする。
バトル開始、先に起き上がった俺のロビンが高速で近づきもがくレイUダークをスタンガンで滅多打ちにする。妹が奇声を発する。
うるさい。
ダウンから立ち上がった妹はジェノサイドボムを俺に向かってひたすら連打する。
だからそれ連打するもんじゃないって。聞いていない。ただひたすら逃げ回ってボムを撃ち続けている。というかボ
ム使い始めたらボムしか使えなくなるのか、こいつは。
そんな事してる間に俺はシーカーポッドとジオトラップボムで逃げ場をなくし即スタンガン連打、アタックのコンボ
。妹が叫ぶ。うるさい。
あと一発でパーフェクト勝ち決まる。と思ったらやつは足元にボムを撃ちやがった。妹が爆発した。
……22にもなって大人気ないやつだ。





妹がレイ

がんンマ
爆ばトジ
発れゲン
し電ンが
た王イ妹
 負マに
 けジと
 るンり
 なは憑
 モ思い
 モ春た
 タ期ぞ
 ロだ
 ス





妹がレイキャスト
3000体を擁する異星人に対して闘いを挑んだ――たった一人で。
敵の力は大きく、妹の命も風前の灯だ。それでも妹は戦わねばならない。
何故なら――――妹は敵に後ろを見せないからだ。「総員一名――戦闘を開始する!」
「誰か……誰かが戦っている……」「俺は見たぞ……妹だ!妹が戦っている……たった一人で!」
しかし、その瞳だけは死んでいない。ありったけの怒りと憎悪が、そこにある。妹はまだ、敗れてはいない。
「妹の強さを取り戻せ! 妹の誇りを取り戻せ! 妹はまだ戦えるはずだ。
妹の魂は絶望に染まりきってないはずだ。それでも妹がまだ戦えないというなら――俺が妹を強くする」
兄の声が、聞こえた気がした。スイッチを掴む手に、力が蘇る。
恐怖を意思の力で押さえ込み、ひと息にそれを作動させる。
驚くことに、手入れは万全だった。磨かれ、研がれ、輝いていた。
(……兄さん)
即座に、誰が自爆装置の手入れをしてくれていたか理解する。すると同時に、感謝した。





妹がレイキャビク
沖でどのような死闘を繰り広げたのか、私は見たわけではない。
米独の僅かな資料を基に想像するしかない。1943年冬、極海でのU-396号の孤独な戦いを
灯火管制の闇の中妹が指揮するU-396がデーニッツの直命を受けてロリアンを出港した。
目標は北方航路の援ソ連船団の一隻のリバティ船。その積荷は大量の化学兵器だという。
Uボートの優位は既に無い。ソナー、レーダー、駆逐艦。出撃は即、死を意味する。
同僚が彼女の無謀を諌めた。何故こんな任務を受けた?彼女は笑ってこう答えたという。
「私でなければ、出来ないからさ!」折りしも北部大西洋は冬の嵐の最中であった。
船団をぐるりと取り囲む護衛駆逐艦の群、何重にも構築された対潜防御網の只中。
或る艦長の言葉を借りればそのUボートは「霧の中から悪魔のように」突如出現した。
降り注ぐ爆雷の中、彼女は獲物を見つけた。「発射管、斉射!急速潜行!」だがその刹那
妹が爆発した。…米公式戦史にはただ一言。潜水艦の襲撃により輸送船一隻を損失する。





妹がレイシス
を探しに行く、と突然私に声をかけた
「前置きもなく、何を突拍子のない事を言い出すのだ妹よ」
私はどうせまた漫画かゲームの影響だろうと思い、呆れつつも妹にそう返した
「私わかったの。レイシスが私達のパパとママを殺した犯人だって事が!」
妹、残念ながら両親は生きている
漫画やゲームに熱中するのはいいが私を巻き込む事だけはやめてくれないか、そんなに暇じゃないんだぞ
「レイシスは王国の騎士よ!パパとママの仇が王都にいるの、だったらやることはひとつじゃない!」
話し聞けよ、と思いつつも嫌な予感が頭を走る
私は妹の言うやることを即座に予見し、急いで背を向け走った
案の定妹は爆発した
当然私も巻き込まれた





妹がレイジ
でストロングな感じ、オレエスケープゲアゥ。
ラップ調で言ったところで気分は晴れなかった。
そういえばなぜ妹は怒っていたんだっけ?

家に戻って自室へ向かう途中、妹の部屋が目に付いた。ドアに妹の名前が書かれたプレートがぶら下がっている。

しかし、中にいるはずの妹の顔がどうしても思い出せなかった。
中には妹が詰まっていた。つまり、もう中に入る場所がないから、俺は妹の部屋から追い出されたってわけだ。
とりあえず自分の部屋に戻って、考えた。妹というものの存在について。
実際に妹が生まれた瞬間を見たという人はごく稀だろう。にもかかわらず自分の妹であると疑わないのはなぜか?
事実だからだ。
これを応用すれば妹を沢山作ることができる。そして妹の部屋は一杯になった。入りきらなくて、俺が怒ってたんだ。
「俺が?」
自分で自分を見る事はできない。だから見て見ぬ振りもできない。
「妹に聞くとするか。あんた誰?」
見知らぬ人間たちを廊下に引きずり倒しながら妹を探した。
「おまえら誰?オレマーダー、これマザー」
母親を取り落とす。そうかこいつら妹だ。年上でも男性でも、俺が妹だと決めた。
「は、はじめまして!俺は…」
自己紹介をしようとして言葉に詰まったところで、この世の妹という妹が爆発した。





妹がレイスティンガー
を使い各地の強豪を次々と破っているという噂を聞いた
犠牲者は北海道の<オホーツクの激流氷>と呼ばれた石狩鮭男、仙台の<独眼竜>笹釜凹田、神奈川の<練習者>伊藤誠
西は名古屋<ドラゴンライダー>峰リュウタ、広島の<PIKA−SAN>ことGEN、沖縄の<ミニ四駆人>真壁・ガルシ
ア・義人といわれていた
とうとう俺と戦うそのときが来た、一対一の非公式戦、俺も全力でゆく
しかし俺は驚愕した、「それは!あまりのパワーで発売中止になったという『大爆発』!なぜそれを!死ぬ気か!」
妹は無言のままレース開始した、俺も急いでコースへとマシンを叩き込む
悲鳴に近いうなり声と火花を散らしながら走る兄と妹二人分のマシン、互角だ、いや互角だった
俺のマシンが耐え切れずはじき出されてしまった
「勝った!私は・・・兄さんに!勝ったんだ!あははははははは!」
高らかに笑いその手に自らのマシンを受け取ったそのとき、妹は爆発した、マシンのモータ『大爆発』がとうとう耐え切れず果ててしまったのだ
そこにあったのは、独特のモータの焼けた臭いだけであった
・・・俺は・・・勝利という悪魔に取り付かれた彼女を、俺は救えなかったのだ・・・





妹がレイラ
さんに心底倒錯してしまった。
ていうか年中俺が気に食わない事でもする度に
「謝れ!レイラさんに謝れ!」ってずっと言う
それレイラさんの台詞じゃねぇってえの!
そんな問答を繰り返しているうちに、とくに考えもせずに
「ごめん」と言ってみた。
俺が謝るなんて思ってなかったのか
赤面をして妹が爆発した。

いや、お前可愛く無いから赤面してもやっぱり可愛くねぇよ





妹がレインボーファンタジア賞
に入選したので
お祝いで駅前の居酒屋に言ったんだけど、バカ混みで
満席なのに店員が3人しかいなくて、30分待っても板ワサしか出てこない
俺はブチ切れて店長呼んで文句つけてやったら
お代は結構なので今すぐ店を出て行けと言われたので
板ワサ投げつけてやったら店長が殴りかかってきて
妹が「やめてー!」と叫ぶと同時に爆発した





妹がレイン派
だといってきた
俺がファイン大好きなこといっておきながら
むかついたからファックしてやった
ブラに手をかけると小刻みに震え緊張する妹
俺は「いいのか?」とたずねる
すると「お兄ちゃんならいいよ・・・」とのこと
常時を済ませた後ツタヤに一緒に24を借りにいった
すると半額デーだと思っていたのだが通常の日で
怒りから妹が爆発した





妹のCVが緑川光

「兄貴、大人しく降伏してその羊羹を渡すんだ」
「そんな格好良く言われても困る」
「そうか、ならば、絶影!」
「出無いだろ!暴れるなよ!ゼロシステムにでもやられたのか!スクライドとかWとか見せた俺のせいなのか!」

「其処に物語はあるのだろうか?→」
「サンホラ自重しろ。まぁ良い、この羊羹は俺がおいしくいただくよ」
「任務失敗」
自爆した





妹とセッティング
した家族パーティーは、父の仕事の都合で延期になってしまった。父が毎日仕事に追われていることは知
っている。だけど、僕にはどうしてもわざととしか思えなかったし、妹も気が付いていたと思う。僕たちが養子だから、
父は一緒に食事をするつもりなんてないんだって。
引籠もりがちだった妹が珍しく自分の部屋から出てきて、家族で話がしたいと言ってきた時には驚いた。僕はほとんど妹の顔を忘
れていたので、知らない女の子と話しているみたいでドキドキしてしまった。顔を赤くして母にその事を伝えたら、
母は喜んで一流レストランに予約の電話をしてくれた。その時は、当然のように父も喜ぶだろうなと思ってた。
「仕方ないよ。父さん仕事なんだから…」
 堅く閉ざされた妹の部屋の前で、何度も安いいいわけをした。ごまかせるものなんて何もないのに、そうせずにはいられなかった。
中で妹が泣いていると思うと、僕まで泣きそうになる。苦しいほど胸が詰まって、僕はどうしても妹とまた会いたいのだと気
が付いた。
しばらくして、僕の携帯電話が鳴った。母からだった。僕は鼻声にならないように息を止めて、母の話を聞いた。
「来るよ!母さんが、父さん連れてきてくれるよ!まだ間に合うよ!」
 携帯を投げ捨ててドアを叩く。鍵が開いた音がして、そこから出てきた妹が爆発した。





県外の高校
に寮生活で入学する妹の見送りを先日俺がしてやったわけだが
「そういやお祝いらしい事、何もしてやれてないな… 何がいい?」って俺が問うと
「いいよ、にーちゃん安月給でしょ? 無理しなさんな」ってナマ言いやがってさ
苦笑いする俺を見て急に思い出したように
「あ、じゃあひとつだけ…」つってキスされてしまったんだ
「ドラマとかでよくやるやつ、これ一回やってみたかったんだ」
言葉の出せない俺を尻目に妹は電車に乗ると「夏休みには帰るね」と言い残して行ってしまった
俺は「…あのバカ ///」と呟いて唇を手で拭って周りの視線にも気付かずに
遠退く電車をいつまでも見送っていた

ったく恥かかせやがって
そしてもう見えなくなろうかと云う時、電車ごと妹が爆発した





妹が爆発した

「うう、おにーちゃん…うそつきさんはいけないと思います!」
比喩表現で
それはともかく、なまはげ狩りという怪しげな行事を思い付く方も方かもしれないが、
簡単に信じてしまう妹ももう少しどうにかした方がいいと思うのだがどうだろうか
本当はマイラバー神咲那美のバイト先、八束神社の設営の手伝いであり、一応それを告げると
「なのはも、お手伝いしよっか?」
と、言ってきた
妹は時によって一人称がわたしだったり自分の名前だったりするが、どう使い分けているのか謎だ
萌えキャラとか云うのを目指してるのかとも思ったが、それを言うと何か面倒な事になりそう
なので黙っておく事にする
「うーん…とりあえず、神社に一緒にいってみよっか?」
そんな言葉と共に隣に居た妹(大)が爆発した





妹がレインボー
柄の変なネクタイを締めた長身の奇妙な教授に大学で声を掛けられたのが発端だった
割のいいバイト。簡単な実験に参加するだけ。だが研究室で突然睡眠薬を嗅がされ目を覚ますとそこは
薬品臭の漂う地下室。「哀れな犠牲の羊にして善男善女の諸君。Dr.鍋島恐怖の実験室へようこそ!」
長身をクルリとターンさせる教授「何の真似だ!」「実験ですとも。そう私の望む狂気の実験」
柱には縛り付けられ恐怖に表情を凍らせる妹。妹の持つ奇妙なあの箱は…「爆弾!」
「YES!ご明察。そしてコレはそのスイッチ」教授が放った小さな箱を慌て受け止める
「実験内容を説明しよう。コレは人間の深層心理を覆う理性を外から引き剥がそうと言う実験だ
私はこれから兄上に簡単な暗示を掛ける…すると何と!兄は最愛の妹をその手で処刑するという事に…」
「兄がそんな事するわけない!」「素晴らしき哉兄妹愛!宜しい!実験後には解放すると約束しよう!」
催眠術?俺が妹をこの手で…?馬鹿な。教授は懐から野球帽を取り出し、クルリンとそれを頭上へ被ると
「押すなよ!絶対押すなよ!」妹が爆発した。Dr.鍋島恐怖の実験室。次訪れるのは貴方の街かも知れない





妹がレイバン
のグラスに帽子を目深に被り、人目を避けて俺の部屋を訪ねて来た「兄さん、大事な話があるの」
事の重大さは妹の手土産の虎屋羊羹の包みを見ても分かる。普段手ぶらの妹が一本三千円の高級羊羹をわざわざ
「母の家が古い神官の家系だって事は知ってる?母は何も言わなかったけど、女系縁者には不思議な力が…」
妹の奴俺が隠れ甘党だと見抜いて?二枚目路線を目指す俺は常に人の影から隠れつつ甘味を堪能していたのだ
「私も昔から妙な違和感を感じる事があったの、でも黙ってた。怖かったのよ。皆と一緒、普通でいたかった」
特に好んだ和菓子、中でも羊羹はこの俺の青春と言っても過言ではない。初恋は和菓子屋のバイトの子であった
「突然こんな事言われても困るよね…でももう兄さんには隠したくない。…私は人の心を読む事が出来るの!」
和菓子は人の心?その通り。堪能せよ。小豆と砂糖の甘さの協調を。包みから香る羊羹の香りが俺をハイにする
「信じられない?そうよね。だったら今ここで兄さんの心を読んで見せるわ!」妹が瞳を閉じる…
『早く食いたいなー羊羹置いてさっさと帰ってくれねーかなー?』人類の至宝虎屋の羊羹ごと妹が爆発した





妹がレインコート
を着て外に遊びに行くと言い出した
雨も降ってないのにどうするんだと思っていたら、どうやら水を撒いて遊びたいらしい
止める間も無く外に出て行く妹を慌てて追い掛け、何とか見失わずに追い付いた
ばしゃばしゃと擬音を口にしつつ、妹は水を辺りに撒いて回る
撒いている内、ある角度で小さな虹が出たのを驚いて見つめる妹
虹の赤ちゃんだ、と、妹は目を輝かせてはしゃぎ、あのねあのね、と続ける
虹はきっとしょくぶつみたいなので、どっか見えないとこに種があるの、と
お水をまくとちっちゃいのが出るのは、きっとお水が少ないからなの
だから雨がふると、たくさんお水があるからでっかいのがでるんだよ、きっと
言って自慢げに微笑む妹に、僕も微笑み返す
あまり乗り気では無かったが、妹に着いて来て本当に良かった
そんな事を思っていた時、なのはに教導を受けていたランスター二等陸士が爆発した






妹がレイクハースト
米海軍飛行場到着直前に、船内で突如反旗を翻した。俺と祖国を裏切ろうと言うのか
ヒンデンブルグ号は全長二百mを越す世界最大の飛行船。その一室にある黒いアタッシュケース
それは沸騰する世界情勢に引火を促す火種であり、そして俺の復讐の切り札であった。だが妹は…
「それを返せ、妹よ。ドイツを裏切るのか」「兄さんこそ!祖国に戦争を呼びこもうと…私怨の為に!」
「お前は恐慌の中で飢え死んだ母さんの事を忘れたのか!殺されたんだ!戦の勝利者に全てを奪われて」
俺は震える拳を船室に叩き付けた!「そうだ!復讐だ!もう一度戦争を!今度こそ祖国に勝利を!」
「そのスキャンダルの証拠さえあれば!現米政府を失脚させられる、米国内では孤立主義者が台頭する!
そして米英は分離し我々は今度こそドーバーを渡る事が出来る!全てを取り返すのだ!」
「そしてまた皆を殺すの!?毒ガスに殺された父のように!」「今度は勝つ!」
静かに首を振る妹。そして手元には…導火線?「…止せ!」「これがきっと、本当に皆の為なのよ…」
妹が爆発した…炎上するヒンデンブルグからの生還者に悲しいドイツ人の兄妹の名は無かった。
それは1937年5月。二次大戦の始まる2年と2ヶ月前の事であった








妹がレイナ
を見つけてしまうとは…夕日差す川沿いの遊歩道。
二匹の飼犬の散歩の途上で急に駆け出す犬達 彼らが嗅ぎつけたのは地中から突き出た一本の腕であった…
「に、兄さん!あそこにひ、人の腕が…!」 妹の顔は興奮で赤くなり…そしてすぐに青ざめた。
長い影を背負い夕闇の紫色の空に笑う俺に気付いたのだ
「兄さん…?」「まさかまさか、こんな事になろうとは。よりにもよって実の妹が発見者となろうとは」
震えた妹の唇が言葉を紡ぐ「まさか、兄さん…」「ご明察。そうとも、彼女をここに埋めたのはこの俺だ」
「兄さんが!そんな!」「全ては過ちだった!だから清算したのだ!一体誰が私を責められようか!」
二匹の犬達が無邪気に腕を掘り返す…肢体を覆うものが犬達の牙によって切り裂かれる
…特殊な二層ゴム 「そうだ!過ちだった!貯金をはたいて70万のダッチワイフを買ったのは!」
「買う前に気付かんかい!」妹がが爆発した。
爆発による被害 死者 二名 重傷者 十名 行方不明者 十五名 全壊 三十四棟 半壊 百三棟
そして生き残ったタロとジロ 
南極物語 完






妹がレイ
で始まるスクリプトを作るに当たって俺はまず妹を作ることから取り掛かった。
俺が生まれて以来のセックスレスに悩む母へ女を取り戻すための実践を交えた性技指南を行い。
両親の寝室に忍び込んではあらゆる場所に針細工済の近藤さんを忍び込ませ、ウナギスッポンマムシに
その他の漢方を混ぜ込んだ泡立ち麦茶を発泡酒と偽り夜毎親父に振る舞いもした。
勿論定期的に母の尿を接収し検査薬での 確認も怠らない。
3ヶ月の慎重なる工作が実を結んだと確信を得、さらに日を経て気づけば計画始動から早一ヵ年。
ついに破水を迎えた。しかし焦ってはいけない。
俺はここでも冷静に渋滞に突入、受け入れ拒否には定評がある病院を梯子し右往左往。
車内での出産にまで追い込んだ。やはりここはこの兄が取り出すべきなのだ。助産師など不要。
ジャンプSQ読んだからわかる。 そして長く苦しい御産を乗り切り、翌朝、朝日と共についに妹が爆発した。
嗚呼、涙と朝日の生み出すプリズムは眩しく視界 を覆い可愛い妹の顔を見ることが出来ない。
だから皮っかむりのおちんちんがついてるのだって俺には見えない。見えないったら見えないのである。畜生どうしてこんなことに…






妹がレイコ
という妹の後輩を俺が口説いて口説いて口説き落とし…損ねた事について真剣に怒ってるらしい
「ストーカーか兄さん!美人と見れば見境無し!何世界に往来で拡声器持って告白する馬鹿がいるの!?」
だってお前!Fカップだぞ!?「理由にも弁明にもならんわ!」居間に正座で延々と人道を説く妹
しかしおっぱい党おっぱい派おっぱい閥の俺も苛立っている…レイコちゃんのFは逃し難い逸材であった
「古人曰く男女の仲には…」今もあの衝撃を忘れない…街の本屋で「猿でも出来る催眠術」を探していた時
制服の女子高生が平積みの文庫本を取ろうと前かがみに…その時歴史は動いた。おっぱいもぶるんと動いた
それが俺とそのおっぱいの出会いだった。そのおっぱいに名を訊ねるとおっぱいの名はレイコと言った…
「聞けよ!!」妹が盛大にちゃぶ台をひっくり返した。息を荒げる妹…俺は親切にもお茶を煎れてやった
茶を啜り呼吸を落ち着けた妹「…兄さんももう二十歳なんだから女の尻追わないで少しは落ち着いたら?」
何?オチを付けろ?了解した。懐から取り出した大事なリモコンをポチっと押すと妹が爆発した






妹がレイテ
に出征する事になった俺に不安げに尋ねた。「にいさん、とおくへ行ってしまうの?」
出征祝いの宴会の中、歳の離れた五歳の妹をなだめる。きっと正月には、沢山土産を持って帰るからな。
俺は約束を破った。乗船予定の船を撃沈された俺の部隊は大陸に転用され、中国で国民党軍と戦った。
終戦で捕虜となると、共産党と内戦を始め兵の足りぬ国民党から日本兵に誘いが掛かる
軍に入れ。一年で国に帰してやる。当時復員は十年かかるとの噂だった。俺を含む大勢が噂を信じた
腐敗した国民党は民衆を味方につけた共産党に各地で破れ、最後まで抗戦した俺達も再び捕虜となる
共産党は全てを奪った。日本人であった過去も名前も全て奪われ命絶えるまでの長い労働を与えられた
三十年もの時が経ち、最後の戦友も中国語を叫び死んだ…そして突然の解放。日中国交正常化?
只一人帰国した俺が見たのは変貌した見知らぬ祖国と、空港ロビーで涙を堪える長髪の女性
「正月には帰るって、言ったじゃないか」妹が爆発した。
一万の朝と、一万の夜を越えて、俺が手にしたのは、妹の大粒の涙だけだった






妹とセッケン
を、化学の実験で一緒に作ったのはいつの事だったか。
油脂に水酸化ナトリウムを混ぜると言うなんて事のない鹸化の実験は、子供の頃の俺達に有機の世界に足を踏み入れるきっかけを与
えた。
だが…
「塩基が油脂を寝取ってグリセリン、これね!」 「ベンゼン×濃硫酸、これね!」
なにをどう間違えたのか無生物有機化合物で801を描くド変態が育ってしまった。
今日も妹は研究所で『有機化合物における同性生殖活動との比較考察』という訳の分からない論文の為に妄想を最大限にス
パークさせた実験を行っている。
「グリセリンの3つのヒドロキシ基を硝酸が攻めると愛の結晶、硝酸エステルが出来上がるんじゃグフフ」
待てそれはニトログリセリンだろ! 間髪入れずに妹が爆発した。
邪な妄想をすると小刻みに身体を揺らす妹の癖が引き金となって低速爆轟を引き起こしたのだ。
このままだと高速縛轟を起こしかねないと踏んで小高い丘へ退散した俺は、研究所が再度大爆炎に包まれる様を遠目で見ていた。
妹はあの中で爆発できて幸せだったのだと思う。グリセリンと硝酸が織り成した愛は今こうして大きく燃え上がっているのだから。







妹がレイキャビク
で戦い続けていた事すら私は知らなかった。妹はノルウェー人として生き、死んだ。
1940年、ナチスがノルウェーに侵攻。千機の独空軍を迎え撃つ僅か数十機の田舎空軍
飛行士だった妹は空軍に参加。しかし最早祖国の空は彼女の物ではなかった
我が主力は複葉機グラディエーター…これで一体何が出来ようか
燃え盛るオスロの火を睨む妹の背中。降伏受け入れに奔走する私の前から妹は姿を消した
戦後、一人の士官が私を訪ねて来た。「…妹君からの手紙をお預かりしています」
親愛なる兄さんへ。独占領下、私の事で迷惑を掛けているかもしれません。軽率と思われているかも。
でも私は祖国を蹂躙したドイツに降る事は出来ません。今私は英軍指揮の自由ノルウェー空軍にいます
いつか自由の祖国で再会できた時は、あまり私を叱らないでくださいね 1942 レイキャビクにて
「妹君は…」妹は北大西洋で哨戒任務中独機と交戦、被弾炎上の中部下を脱出させ自らは乗機に残った
「立派な最期でした」目に浮かぶ光景。敵機を道連れにしようとし果せず海面に衝突、妹が爆発した
涙を堪え空を仰ぐ。妹にもう一度、この空を飛ばせてやりたかった。






妹がレイモンド
という男と付き合っているのは知っていた。二人が結婚を考えていることも知っていた
…俺はあの男を認めない。そしてある日、遂に妹は足音を重く響かせて俺を訪ねて来た。…何故だ?
「話があるの。兄さんが彼を恨んでいる事は知ってる。でもそれは…」俺は妹を見上げる…何故だ!?
鼻息が俺の頬を撫でる。何故よりによってあの男なのだ?何故二人は出会ってしまったのだ?そして…
そして何故妹は象の背に跨っているのだ?
「話す事など無い。とりあえず象から降りろ」「兄さんは誤解してるわ」妹が首を振る。象も鼻を振る
「お前は奴に騙されてる!いいから象から降りろ」「彼はそんな人じゃない!(パオー!)」叫ぶ妹と象
「奴が裏切ったのは五年前の…とにかく象から降りろ!」「そうやって兄さんは父の死から逃げて…」
パオー!!象が前足を高々と持ち上げると太陽に向かって吼え、背から転げ落ちた妹が爆発した
俺は降りしきる象の血と肉片の雨の中、折りたたみ傘を広げる。…なんでこんな事になったの?





妹がレイド・オン
・トーキョーみたいな悲惨なラストを迎えて爆発した
「あーしんど、おつかれしたー」「妹さん撮影お疲れ様でしたー!!」丁稚のADがタオルを差し出す
「兄さんおつかれー」「今日はしんどかったな」雑誌を閉じると妹に缶コーヒーを放る
モニタでカットの出来を確認する妹「火薬の量、もう少し多く出来ないかな」「これ以上は無理だよ」
溜息を付き椅子にもたれる「…マンネリかしら」背後で大道具がセットを片しに掛かった
「脚本が悪いんだ。お前の所為じゃない」「カメラ映えの悪さには関係無いわ」妹の弱音は珍しい
「…少し休め」「そうもしてられないわ。次回は長編だって監督はり切ってるもの」
俺は若い監督の顔を思い出す。あんな奴に役者の何が分かるってんだ。大体…「兄さん」
妹が不安げにこちらを見る「ところでこの話、オチはどうするの?」「考えてない」妹が爆発した
全身の痛みと消防のサイレンで目を覚ます。瓦礫の下。倒壊炎上した撮影所に消防士の怒声が響く
「生存者だ!担架を早く!」夜闇に炎、重傷者の嗚咽と不明者を捜し求める家族の叫び声…だから、
だから楽屋ネタは止せって言ったんだ






妹がレイチェル
・カーソンとか言う作家?の影響を受けて自然保護の精神に目覚めたらしい
「兄さん!こうしている間にも東南アジアの熱帯雨林は一時間に何haと減りつつあるのよ!」
「何だって!まさかそんな事が…」俺は生卵と醤油をかき混ぜつつ呻いた
「そう!そして今、一日に何十という種がこの地球から姿を消しているの!」
「そんな馬鹿な!よもやそこまでとは!」俺はコロッケにソースをかけながら事の重大さに驚嘆した
「地球の平均気温の上昇が続けば世界中の主要な都市は全て水没するわ!」
「何という事だ!人類が生き残る術はあるのか!?」俺は箸を取ると夕食要塞の攻略に掛かった
「気候変動によって作物が取れなくなり飢餓の危険性が高まりつつあるのよ!」
「我々は取り返しの付かないことを…!!」俺は今日の目玉のおからの煮付けに箸をの伸ばし…
「人の話聞けよ!」妹が爆…俺は妹をグーで殴り飛ばした。宙を舞い窓ガラスを破って外に吹っ飛ぶ妹
「おからを食べてる時だけは俺に話しかけるなっつったろうが!!」べそをかきながら妹が爆発した






妹がレインボーブリッジ
に戦車砲をぶっ放す
野次馬の頭上を砲弾が走り、すぐ後に轟音と砲煙が彼らの悲鳴を遮った。
黒煙の中からロケットランチャーとダブルビームライフルを担いで現れる
狂気の弾丸(だんがん)、計算狂犬機、そろばんを弾く戦争屋
数あるあだ名に名を恥じぬ、その名は「妹」我が妹
今日も今日とて兄弟喧嘩
近所の迷惑省みず、やってみせましょ喧嘩節
例え政府がこようとも我等の喧嘩は止まらない
誰かが我等を止めるなら即座にしましょう爆発を
「おい妹」
「アイアイサー」
妹が爆発した






妹がレイジ
という小僧を俺が留守の間に連れ込んだ。再度留守を確認し玄関に錠をかける妹
「何で鍵を?」「…今晩家には誰も帰ってこないの」レイジ君が事態を理解するのに十秒ほど掛かった
「つ、つまり今から僕らはセッ、いや一発いやいやその、スキンシップを」
気の毒なほど真っ赤に染まったレイジ君の耳元で妹が熱い息を吹きかける
「貴方がバスケの試合に負けて床を叩いて悔しがる姿は最高に格好よかった」
「い、妹さん!僕は!」名前覚えてないのか。妹の思惑通り地響きと共にレイジは妹を押し倒…
「地響き?」妹が呟くとバッタの様に飛び上がるレイジ「ぼぼぼ僕はそんな」もう全裸だ
「まさか!」妹が玄関を開けると国道の向こうから濛々と立ち上る土煙が迫ってくる!
「舗装道路なのに?」「奴らが来たのよ!」風が土煙を吹き流し現れた影は…
象だ。四車線の幅一杯の象の軍団が車を踏み潰しながら迫る。そして先頭の象の上に仁王立ちの人影
「兄さん!」「この俺の目の黒いうちは!ラブコメディなどやらせはせん!そうだろ相棒!」
パオー!敗北を悟った妹が爆薬に点火し団地ごと妹が爆発した。レイジは全裸でスタコラ逃げ出していた






妹がレイジ
という男に入れ込んでいる。妙な胸騒ぎを覚えた俺は親友に一件を相談しに行った
「シロクマの俺にそんなこと言われてもなぁ」前足を嘗めながら連れない返事。そこをなんとか。
「女心と秋の空って言うからなぁ。それに俺シロクマだし」欠伸を一つ。大口から覗く鋭い牙。そう言わずに
「そりゃ妹さんは心配だろうけど、シロクマの俺の言う事は妹さんも聞かないと思うよ」
のっそのっそと柵の中を落ち着かない様子。もう一押し!話してみてくれるだけでいいんだ!
人工林をうろつくのに飽きたのか岩陰にだらりと腰を下ろす「シロクマの俺の話が誰かの役に立つなら…」
ありがとう!すぐ連れてくる!餌やるなという看板を背に俺は一目散に駆け出した
「何なのよ兄さん、動物園なんかに連れてきて」不承不承着いてきた妹。しかし何故着衣が乱れているのだ。
柵の前に着くと彼はタイヤを前足で転がしていた。こちらに気づくと咥えた笹をはなし、白黒の顔を綻ばせた
「よく来たねお嬢さん。こんなシロクマの話なんか、と思うかもしれないが、これでも君の倍は生きて…」
「っていうかお前パンダじゃねーか!」家族連れでにぎわう上野動物園で盛大に妹が爆発した






妹がレイコ
さんという女性を呼んだ場所へ俺は足取り軽く鼻歌混じりで向かう。すれ違う人の視線も気にならぬ
女日照りが続き干物に成りそうなので止むを得ず俺は妹に真摯な眼差しでこう告げた
「おっぱいの大きい女の人を紹介してくれ」
「いいよ」
かくして待ち合わせジャストに現地着。少し早すぎたのか広場には俺とセイウチしか居なかった
フー!セイウチの鼻息。もしやこのセイウチは彼女のペット?奇遇ですねぇ実は僕もセイウチが大好きでして
「あの…」セイウチが俺に話しかけてきたのでたまげた「…さんのお兄さんですか?」
よく見ればセイウチは人間であった。胴回りと身長が同じくらい?新種かもしれんなぁ携帯が震える。妹からだ。
「オッパイ大きいでしょ?」
「殺すぞ」
発情しているらしくセイウチは息が荒い。俺はセイウチの牙はホッキョクグマをも倒すという話を思い出した
「仲良くしてあげてね〜」妹の笑い声…妹は俺の巨乳にかける情熱を、裏切られた恨みの深さを知らぬらしい
なんちゃらソワカと俺が恨みの念を送ると携帯の向こうで妹が爆発した。俺はセイウチに食われた。







妹がレインボーブリッジ
をへし折った怪ロボットの肩で哄笑する。夜の東京の街を背に巨大な影
「国際警察機構も所詮はこの程度か!」掌を天にかざす「全てはビッグ・ファイアの為に!」
「BF団め…九大天王のいない隙に日本を制圧する気か!」
俺は忍者刀を抜き放つ。哀れな奴。妹は忍の能力者としての宿命に耐えられなかったのだ
人は異能を嫌う。だが異能者は異能者としてしか生きられぬ。妹は世を恨みBF団に入った
「ゆけバッカス!全てを破壊するのだ!」良い作戦だ。だが今日は…彼が来ているのだ
月光を遮る様に影。轟音と共に飛来した巨塊が東京湾に巨大な水飛沫をあげ周囲を覆う「こ、これは…」
飛沫の壁から突き出た巨腕がバッカスの首を掴む。機械の眼球が妹を見据える
「ジャ、ジャイアントロボ!そして…!」
「砕け!ジャイアントロボ!」「草間大作か!」豪腕がバッカスを貫く!飛退く妹
「い、一時…!」言葉は途切れた。血と刀と月。俺は妹を両断した感触を手に刀を収める
「…来世は常人に生まれよ」妹が爆発した。一つの結末。
だが次の戦いの中にもあの巨影があるだろう!影の名はジャイアントロボ!そして草間大作!






妹がレイナ
、麗奈という名を付けられたのは、待望の女の子を得た両親が希望を込めて名付けた故である
妹は名に恥じぬ程健やかに美しく育った。特に太ももからふくらはぎにかけて。まぁそれはいいとして
それと比べて確かに俺は結婚前に出来た子だけども、いくら何でもこの名前は酷いと兄の出来太は思う
「出来ちゃったから出来太なんてどうかしら?」「そいつはいい、こりゃ傑作だ!ワッハッハ…」
あのちゃらけた両親の会話が聞こえてくるようである。やる気あんのかコラ
愚問であった。ヤル気があるから出来たのであった。
おまけに苗字が古賀だから最悪である。病院の待ちうけなんかで「八番でお待ちのコガデキタさん…」
などとアナウンスされた日にはあの陰気くさい病院待ちうけが火のついたような笑いで包まれるのである
それが縁で美人の看護婦と付き合ったり致したりしたけど。
グレたかったが家にはババアと妹しかいなかったので止めといた。年寄り年下相手にグレても楽しくない
「兄さんは人間が出来てるからね」上手い事言ったつもりかコラ。ケラケラと笑い出し妹が爆発した
何だそりゃ






妹がレイテ
から生還したのは機材不調という偶然の結果だ…特攻に出る筈だったのだ
妹は人が変わった。死に場所を探して飛ぶのが同じ戦闘機乗りの俺には分った
だが八月十五日。日本は終戦へ流れた。戦意のやり場を失くした妹のような者を残して…
「明日マニラに降伏使節を乗せた便が飛ぶ。だが徹底抗戦を叫ぶ厚木航空隊に撃墜される恐れがある」
「…私がその護衛ですか」「そうだ。別に囮の編隊を出す。本命の護衛は貴様一機だ」
夜闇に戦隊長は煙草盆に火粉を落とす「マレーからの部下も遂に貴様一人か。今更死ぬなよ」
細い月。五式戦の傍で煙草をふかす。妹は、来るだろう
翌日は快晴。白塗りの陸攻が太平洋を飛ぶ。四方に目を配る。気の緩む頃。俺が仕掛けるなら…
入道雲を背に影。零戦!俺は頭を抑えるべく機速を上げる。無線に叫ぶ「戦争は終わったんだ!」
『降伏だと!一億玉砕じゃなかったのか!降伏するなら何故特攻など出した!俺達を何だと思ってるんだ!』
曳光弾を吐きながら真一文字に突っ込んでくる零戦「馬鹿野郎!」俺は涙を呑み、引き金を引く
妹は避けない。黒煙を曳き、妹が爆発した。南海の空は幾万の血を吸い込んでなお、絵の様に美しかった






妹がレイナ
と何か企んでいる。彼女は近所のお好み焼き屋の娘、身長180cmのデカ女で俺の幼馴染だ
何の縁か高校中学小学校幼稚園の組は勿論生まれた病院、分娩室まで同じであった。ここまで来ると少し怖い
ガキの頃からあいつは男子に混じって遊ぶ事が多かった。とりわけ俺とは仲が良く
俺は毎日のように犬の糞投げたりカエルを机に放り込んだり沼へ突き落としたりと楽しく遊んだ物だった
しかし奴は中学の頃からニョロニョロ背を伸ばし中二で俺を抜き、笑いながら俺を河に放り込んだりした
それが最近妙だ。話しかけても顔を赤くして目を伏せたりお好み焼き食いに行っても急に奥に引っ込んだりする
いつものようにあいつの部屋に上がって漫画を読んでると顔を真っ赤にして窓から放り投げられた。
一体どういう了見だろう? 今も恥ずかしそうに昼時の俺の家へ上がり妹と内緒話。たまに妹がニヤニヤこちらを見たりする
そういえば妹も最近おかしい。俺とあいつの間を妙に気にしてると言うか…
そうか!俺ははたと手を打った。台所から妹の笑い声が聞こえてくる
間違いない…奴は俺と決着をつける気だ。ウシガエルは矢張りやりすぎだったか
台所からエプロン姿のレイナが出てきた「お、お好み焼き作ってみたの。美味しくないかもしれないけど…」
「毒かぁ!」俺は盛大にちゃぶ台をひっくり返した。宙に舞った皿が俺の頭上に縦に刺さり
熱々のお好み焼きが妹の顔に張り付いて妹が爆発した






妹がレイキャビク
に発掘調査に来ている日本人を紹介してくれるという…彼の論文は読んだ事がある
「貴方のような方にお会いできて光栄です、アイスランドへようこそ。ミスター孤独のグルメ」
「…?私は平賀キートンですが」「失礼東洋人の顔は皆似て見えてしまいまして。市内をご案内します」
レイキャビクは古くバイキングが作った集落が起源と言われている最も北極圏に近い都市だ
街中でオーロラを観測出来る観光地でもあり又、レイで始まる地名は珍しく大変重宝している
「何の話ですか?」「失礼只の楽屋ネタです…少し休んでいきましょう」二人は街角のうどん屋に入った
「うどん屋?」「ロケ地は日本ですから」
その時カウンター席でうどんを食っていた覆面の男が銃を!「動くな!我々はIRAだ!」
「アイスランドなのに!?」「惜しいな!」3コマでキートンさんが男を取り押さえた
「流石キートンさん。サラリーマン忍術の前に敵はありませんな」「お前いい加減にせえよ」
「ごめん遅れちゃった!」笑顔で店に入ってきた妹が覆面男のスイッチを踏んづけて妹が爆発した
「…保険は利きませんよ」アフロで呻く日本人。だから楽屋ネタは止せって言ったのに






妹がレイストーム
4面であえなく爆死。コントローラーを画面に叩き付ける「ボム押したっつーの!」
その時ドンブリ島基地に鳴り響く警報!『敵機来襲!ストライカーズ全機発進せよ!』
「スクランブルだ妹!三人のガンナーから一人を選べ!」愛機ビックバイパー、カタパルトへ!
3、2、1…『マリオン発進!』嗚呼斑鳩が行く…だが飛び立つや否や二週目の如く襲い来る猛烈な弾幕!
「彩京…?いやcaveか!」『その通りだ!』…この声はまさか!「実況パロディウス!?」コナミじゃん
何か触手みたいな敵に包囲された妹。だが妹も名を馳せたエースだ。残機を減らさず縦横無尽に飛び回る
『縦横…沙羅曼蛇か!』だが余りにも多勢に無勢…追い詰められたその時!上空から敵に降り注ぐ弾雨!
『騎兵隊のお出ましだ!』飛来する二人の裸男!「兄貴!」『ここは俺達に任せてお前はボスを!』
現れた巨大戦艦…!あれがボスに違いない!「妹よ!奴の弱点はコアだ!」「見れば判る!」
キャノピーの向こうを流星の如く敵弾が流れていく…弾幕を掻い潜りコアに肉薄!「これで終わりだ!」
妹が爆発した。コントローラーを床に叩きつける妹「ボム押したっつーの!」







妹がレイバン
のグラスを外すと何と機械の眼。廃工場の柱に縛られた俺は叫ぶ「妹が改造人間に!」
「気付くのが遅いわね…さぁ兄さんも組織の改造人間にしてあげる!」『そこまでだ!』
月光に一影…「誰だ貴様、どうやってここに!」「君の部下達なら外で寝んねさ」
男が拳を握り締める「手荒なのは僕の趣味じゃないんだが」「穴空きグローブ…?そうか貴様は!」
月が男の顔を映す「貴様は…船越英一郎!」「何で船越英一郎が!?」船越を囲む戦闘員
「何で船越英一郎が来たか知らんがやってしまえ!」一斉に掛かり…そして次の瞬間床に転がる戦闘員達
「伊達に2時間ドラマの帝王と呼ばれておらんよ」「何という強さだ船越英一郎!かくなる上は!」
妹が変身しイカ怪人に!「これでどうだ船越英一郎!」だが不敵な笑み。携帯を取り出し…2754
『スタンディングバーイ』「変身!」今更ファイズギア!?「き、貴様は仮面ライダーフナコシ!」
まさか仮面ライダーフナコシの正体が船越英一郎だったとは!「そして今必殺の…片平なぎさキック!」
妹が爆発した。「ありがとう船越英一郎!」だが船越の戦いは続く…そうこの世から悪の影が消えるまで
ED 聖女達のララバイ







妹がレイザー
通信で叫ぶ『爆破隊より阻止隊!あと五分持ちこたえてくれ!』…簡単に言ってくれる
瓦礫に埋もれた機体の操縦室は非常灯の灯りのみ「被害状況知らせ!」暗中からオペレータの報告
「二番エンジン始動不能、一番と三番に無理をさせます」「装甲溶融率18%、構造湾曲率1.3%残弾40%」
正面モニタがコンディションレッドを告げる。脱出を勧告?奴を前に一体どこに逃げろと言うのだ!
地を震わす足音が機を揺らし、耳を割るようなその咆哮が装甲越しに響く。俺は唇の端を吊り上げる
「宜しい、戦闘可能と判断する。エンジン再始動!タービンが融ける前に決着をつけるぞ!」
タービンの唸りと共に灯りが戻る。復帰したカメラが炎上する夜の首都を背にした奴の影を捉えた
人類最大にして最後の敵、怪獣王ゴジラ。「スーパーX1、発進!」ビルの瓦礫に埋もれた機体が浮遊する
戦車の残骸を踏み潰し咆哮する。首都圏に奴を迎え撃つ戦力は、既にこの旧式一機のみ
40時間前、犬吠崎沖にゴジラが出現。決着をつける為に。日本政府は通常、対怪獣兵力の全てを投入
東京湾に奴を迎撃し…そして敗れ去った。怒りを背負った鬼神の様な強さ。東京湾は血と油に染まった
「カドミウム弾斉射!」発射機から伸びる白煙!炸裂する弾頭「上昇!」機の直下を薙ぐ青白い熱線
そして政府は最終作戦の発動と我々の投入を決定。避難の完了した東京には我々と奴だけが残った
ジオフロント。首都圏地下に発見された北米プレートの空隙。幅7km深さ4kmの巨大な縦坑
その縦抗直上を爆破、崩落する首都の地盤諸共奴を落とし圧死させる…史上最大の落とし穴だ
首都放棄を意味するその作戦を実施するのは我々Gフォース戦略予備、通称「仇討部隊」
ゴジラにより親類を失い復讐の為に入隊した者達…その過剰な戦闘意欲から一線を外された愚蓮隊
阻止誘導隊と爆破工作隊に別れ、無人の街に展開した我々に崩落する首都からの撤退手段は無い
成否に関わらず、死ぬ。だが部隊の動きに躊躇は無い。ゴジラに一矢を。例え命を引き換えにしても…
発光する背鰭「回避…いや接近だ!最大戦速!」ミサイルを叩き込みながら奴の頭上を航過
正面に影!「しまった!」尻尾の一撃!都庁に叩き付けられた機体から黒煙「全エンジン停止!」
奴の勝利の咆哮…留めを刺すべく接近する影を睨む俺達の目には…安堵の光。「時間だ」
妹が爆発した。爆風と炎が地下から吹き出し土砂と瓦礫を巻き上げる。裂けた大地の奥に深い闇が覗く
激しい振動が機を揺さぶる…ゴジラの足元が崩れ落ち…奴とモニタ越しに目が合う「長い因縁だったな」
巨大な目から感情は読めない。警報が鳴り響く暗い操縦室で俺は目を閉じる。長かった、本当に…
轟音と共に亀裂が全てを飲み込んでいく。摩天楼も高速道路も、車も死体も、怒りや憎しみさえも。
亀裂の闇から光。全てを切り裂くように天へと伸びる熱線は長い間空を貫き…ゆっくりと消えていった
崩壊した地上に夜明けと沈黙が訪れる。その静けさが勝利なのか、敗北なのか、今は未だ誰にも判らない








妹がレイモンド
卿…夫殺害の容疑を掛けられた…偽装は完璧だった。ベイカー街から奴が来なければ!
「ご紹介しましょう、彼が事件に関心を持った私の友人であの有名な探偵…犬じゃないホームズです」
「紹介有難うワトソン。私がホームズです」パイプを咥えた男が妹を睨む「待て!妹にはアリバイがある」
「そうなの?」「そうなんだ、犬じゃないホームズ。犯行時刻には兄妹共に…」俺は勝ち誇り笑う
「そうだ!確かに家事もしない妹の指輪に傷があるのは卿を殺害する際に…と考えられなくも無い!
アリバイについても時刻表を用いたトリック(図1参照)で説明出来る…だが我々には動機が無い!」
「無いの?」「今のところ見当たらないんだ。犬じゃないホームズ」俺は勝利を確信した
「当然!卿が若いメイドと隠し子を設けた事は我が家名に傷をつける故、秘密を知る者は数名のみ!」
俺は机を叩く「そして最大の証拠である凶器はこの二重引き出しの奥に隠してある!」
引き出しを開けるホームズ「じゃあ妹さん、貴方が犯人ですね?」「あ、悪魔のような頭脳の男だ!」
妹が爆発した。倒壊する屋敷。「やれやれ、君が関わるといつもこうだ、犬じゃないホームズ」







妹がレインボーブリッジ
の見える埠頭の公園に俺を呼び出した。街の放つ夜の光に制服姿の妹の影が浮かぶ
「宇宙飛行士が危険な職業だって事は分ってる。でも私、どうしても行きたいの。…父さんを探すために」
俺は静かに首を横に振る「…ロケットガールとか誰が見てたんだ」「何その愛が無い発言」愛愛うるさい
そんなこんなで天保十三年、老中水野の倹約令の最中月まで届くロケットが江戸の職人達の手によって…
「え?レインボーブリッジは?」今打上げられようと「レインボー…」していた…オイ早く書割片付けろ
黒子がえっさと裏方仕事。妹が溜息「酷い話だ」「前代未聞だよな」その時ロケットに迫る青い獣の群れ!
「見せ場じゃ盛り上げろ!CV若本規夫」南町奉行鳥居の下防戦する奇士達…遂にロケットに点火!妹が…
『爆発した!』「いや、大丈夫だ…!離床!」天を貫く様に昇って行き、盛大な花火となって妹が爆発した
パーパーパーパパパパーパー♪なんちゃって♪全部うそ♪テイクミーファラーウェーイ
予告
ども!黒衣衆、踝です!ああもう時間が無い!次回妹がレイ大体九十話「消えた船越英一郎」玉屋ぁ!








妹がレインボーブリッジ
に夜景を見に行くと言い驚き付いて行くとそこは名古屋港の名港トリトンだった
「やっぱり首都の夜景は綺麗ね」笑う妹。俺は眼の涙を拭う…妹は東京を名古屋の一部と信じているのだ
全ては名古屋という呪いの街が生んだ悲劇…そう、妹はこの名古屋という檻の一羽の小鳥。
名古屋生まれ、赤味噌の味噌汁しか飲めぬ妹が他所では生きていけぬ体とは余りに残酷な自然の摂理である
妹にとっては名古屋が世界の全てなのだ…「兄さん、私、あの海の向こうに行ってみたいな!」
それは到底敵わぬ願い。だが「いつか必ずいけるさ」現実と向き合うに妹は未だ幼い…
だがある日、妹は家を飛び出してしまう…両親が自分の病の事で口論をしているのを見てしまったのだ
俺は名古屋中を探し回った。胸を走る嫌な予感を振り払い。しかし予感は一本の電話となって…
駅員の電話で四日市駅に駆けつけると妹は既に意識は危うかった。外へ。それだけの願いだったのに
「兄さん」妹が俺の手首を掴む「海の向こう…」掴み返す「わかった、必ず連れて行ってやる…」
力を失う手首。妹が爆発した。俺は空に叫び神と名古屋を恨んだ。妹は檻の外へと羽ばたいていった







妹がレイモンド
という異人を堺で斬ったという噂は京に伝わり…俺は副長に呼び出された
新撰組隊士の身内が不逞浪士とは…「けじめをつけろ」実の妹を斬れという事か
屯所を出た俺は決まらぬ腹を抱えていた。その弱気が茶屋で居合わせた男に身上話などさせた
取り潰された家と京での苦労…妹が世を恨むのも判る「どうするのだ?」
不思議な雰囲気の男だった。俺は腹は決めた「妹に斬られるよ」
命と引き換えに頼めば、妹も刃を納めるだろう。男は倉田と名乗り席を立った
約束の東屋は闇夜の中。中は数人の気配…二人の約束だったが
「兄貴は甘いな」男達の嘲笑「新撰組を斬れば俺達の株も上がる」
「刃を収める気は無いのか」「この国に私達が飲んだ苦汁を味合わせるまでは」男達が抜刀した
風。蹄の音…月が崩れた屋根から覗く。近づく蹄の音に風が巻き、舞い上る木の葉の向こうに…影
「鞍馬天狗、参上」「何だ貴様!」踊るような剣先が静かに男の刀を払い、命を断つ。襲い掛かる男達
裏戸を向く妹の前を塞ぐ「兄貴!」「赦せ」刀を抜く妹の手首を居合いで落とすと妹が爆発した
血の臭いと静けさ。「天狗」振り向くと影も無い…天狗は京の闇へ消えた







妹がレイクハースト
郊外で見た謎の光、そしてそれ以来妹の身に降りかかる数々の不可解な現象…
俺はこの手の事に詳しい大学時代の友人を尋ねた
「こいつは事件の臭いがプンプンするぜ!車を回せスカリー!久方ぶりに腕が鳴る!X-FILE課出動だ!」
「OKモルダー!黴臭い宇宙人どもを片端からフライにしてやるわ!…でも私達こんなノリだったかしら?」
フル・ボリュームで『X-FILEのテーマ』を流しながら俺達を乗せたピンクのキャデラックは現場に向かった
「見なよスカリー!周りは粘膜粘液だらけで酷い有様だ!」「そうね!まるで貴方のアパートみたいね!」
(WAHAHAHA)
謎の笑い声に振り返ると宇宙から飛来した殺人細菌に寄生された米軍の生物兵器(下水道に生息)が!
速攻でモルダーが光線銃を抜きスカリーの膝がバズーカ砲になり怪物を天ぷらにした「手ごわい相手だった」
突如黒服の集団が無言で怪物を回収する「君達は何も見なかった」事件は解決したが大きな一つの謎が残った
ぼそりと呟く妹「何で今更X-FIlE何だろ」妹が爆発した ♪いらなーい何もー








妹がレイディオ
の前の皆さんの疑問に答えるこのコーナー『妹に聞け!』
今日のゲストは徳川四天王として名高い本多平八郎忠勝さんです「宜しく」
「待たんかい」どうしました兄さん?「誰なんだこの人は」ですから徳川四天王として名高い「本多忠勝です」
俺はスタジオの長机に拳を振り下ろす「何で戦国…」いやぁ今日は遠くからようこそお越しくださいました
「何のこれしき、と言いたい所じゃが流石にこの年になると時間軸の縦移動は堪えましてな、かっかっか」
「無視すん…」妹が爆発した
「しまった!遅かったか!」未だ煙が燻る瓦礫の山、彼がサイレン鳴り響く現場に着いた時全ては終わっていた
愛車のボンネットに拳を打ち付ける「時空の多次元性の枝葉をこれ以上枯らすわけには行かんと言うのに…!」
俺はコンクリの塊を蹴飛ばすと煤だらけの顔をようやく地表に出すことが出来た。「あんた誰な…」
再び妹が爆発した。残骸と化したビルと共に宙高く舞い上がる俺と謎の男「何が何やらさっぱりわからん!」








妹がレイザーバック
の異名を持つ米空軍のP-47数機の編隊を馬力で劣るMe109一機で引掻き回している
ここ仏北部で幾度か戦い判ったが、米戦闘機隊の技量は高い、しかし群を抜いたエースはいない
その群を抜いたエースの一人である妹に掛かれば造作も無い。だが嫌な予感が胸を走る
狭い109の操縦席で俺は喉の渇きを覚える。まさか。だがもしや…警報で上がったのは俺と妹の二機のみ
戦力の大半はここノルマンディではなく連合軍上陸の本命カレー地区にいる。俺は予感を胸に機の高度を上げる
六月の曇天の空をを埋め尽す雲霞の如き敵機群、そして視界にドーバー海峡が…「何て事だ!」
海面を覆う何百隻もの船、上陸用舟艇が海岸と船を往復し、沖合で戦艦の主砲が火を吹いている…彼らは来たのだ
圧倒的な物量。物資の欠乏を知る俺は祖国の敗北を確信した。だが…スロットルを開き、逆落としに入る
ドイツは敗れる。だが、俺は敗けん「ハンブルクの借りを返してやる」海岸を掃射し引き起こすと対空砲火の最中
ここまでか!その時迫る機影「止せ!」妹の機体!囮となり対空砲火を引きつけ妹が爆発した
気が付くと米軍の病院船のベッド…俺の戦争は終わった







妹がレインダンス
に有り金を突っ込んで迎えた今日の桜花賞。これに勝たなければ明日は無い
しかしレインダンス一点買いというのは、いくら何でもリスクが高すぎる
至極当然の疑問を妹にぶつけたが、返ってきたのは不敵な笑みだ
「1996年の菊花賞、ダンスインザダークは最後の直線で11頭を鮮やかに抜き去った」
言われて、頭の中を杉本清の実況がリフレインする
『おおっとダンス来た。もの凄い足だダンスインザダーク!』
確かにあの足は見事だ、しかしそれはダンスインザダークの話であって、レインダンスの物ではない
血統だけでレースが決まる訳が無いのだ。それは妹も重々承知しているはず
「『魔の桜花賞ペース』……レインダンスは10番人気、しかしダークの血なら勝てる!」
承知していなかった。しかしそれを指摘する気にはならない、断言した妹の横顔は余りにも眩しすぎる
やがて各馬がゲートイン。そして始まる大レース。妹は力の限りレインダンスの名を叫んだ
一群となった馬達がトラックを駆け抜ける。長いようで短い時間。勝負が終わる
レインダンスは6着。妹が爆発した。吹雪の様に宙を舞う馬券を眺めながら、俺は的中した三連単を握りしめていた







妹がレイセオン
社に入り、ミサイルの開発をすると言ったとき、私は少なからず驚いた
同時に、心優しい妹をしてそんな道を選ばせた理由が、両親を失ったあの戦争にあるのではないかとも
そんな妹が死んだのはそれから7年後の事だ。実験中の不慮の事故だったらしい
遺品を引き取りに行った時に、同僚の女性が言っていた妹の言葉を、今でも覚えている
「力を持つ者は、躊躇って大切な人を悲しませてはいけない」
優秀な技師であった妹の達した結論が、それなのだろう。そしてミサイルは完成し、愛称が付けられた
開発途中で命を落とした女性技師の名前。下世話な話だ。だが今はそれに感謝したい。こうやって共に空を飛べるのだから
敵味方の入り乱れた乱戦。首を巡らせ敵機を探す。シーカーオープン。妹の目が獲物を捉えた
FOX2。戒めを解かれた妹が矢となって空を駆ける。回避しようと身を捩る敵機。遅い。近接信管作動
妹が爆発した。暴風が鋼鉄の怪鳥を飲み込む。火を噴いて落ちる敵機、AWACSから撃墜確認のコール
私に出来るのは戦うことだけだ。戦争がどうなるのかは判らない。ただ、躊躇うことだけはしまいと、愛機の抱えるのとは別な妹に、
そう誓った








妹がレイスイ
と言う所で役人に殺された。俺は麗水が何処なのか知らない。地図など見た事が無いのだ
字も、余り読めない。農村で日没まで働く暮らし。村と作物を売る小さな町が全てだった
貧しさ。収穫の半分は税に取られ、役人はそれでも足りず賄賂を要求する
妹は嫁に出された先でその美しさから役人に目を付けられ、拒んだ為、殺されたという
宋という国は、腐っていた。俺は役人を殴り倒し村を飛び出した
行き先は、梁山泊。梁山湖に浮かぶ山塞に国に反旗を翻す男達がいるという。俺は兵として入山した
調練は厳しかった。血を吐き、脱走も考えた、だが脱けようとする度蘇る妹の顔と怒り
戦が始まり、槍を手に隊伍を組み野を駆けた。戟を構え方陣を組む官軍に迫る
乱戦。血飛沫が跳ね、首が飛ぶ。足を刃が掠め倒れた俺の前に敵兵。恐怖に瞼を閉じると闇中に妹が爆発した
光。視界に一騎の影。槍を振り回す度、風が唸り、首が落ちる「豹子頭林沖、推参」
騎馬隊の蹄の音が聞こえる「走れるなら、来い」言うと、騎馬隊の先頭へ走り去る
一騎が旗を掲げる。『替天行道』今は、その意味も判らない。槍を手に立ち上がる。旗を追って俺は駆け出した







妹がレイジ
を伴って俺の所を訪れた。二人の恋仲を両親は頑なに認めようとしない。妹は目に涙を貯めて訴えた
二人の仲を隠していたのは、孤児という彼の生い立ちに先入観を持って欲しくなかったから慎重になったのだと
真剣な二人の眼差し。窓の外の日が赤く染まる。俺の心中で大きな感情が波打ち始め、俺は立ち上がり、呟いた
「うどんが食べたい」
突発性うどん症候群。日の傾き始めた頃や、日付が変わる夜辺りにうどんが食べたくなる現象を一般にそう呼ぶ
一度発症すると兎に角うどんを食べずには収まらない。類似の症例として深夜性ラーメン症候群がある
後者の場合、コンビニの高めのカップ麺である程度欲求を満たすことも可能だが、うどん症候群の場合
生半可にうどんどん兵衛など食べてしまうと「これはこれで美味いのだが俺の求めたうどんの食感ではない」
と悲しみの中後のせサクサクを味わう羽目になる。このため熟練した独身兵士は加ト吉冷凍さぬきうどんを常に
「何の話だ!?」妹が爆発した。瓦礫と共に天高く舞い上がった俺は四国の暗い夜空を飾る一筋の流星になった
レイジはそば派だった







妹がレイ
 アイゼン「今更こんなのに引っかかる人なんているんですか?」
謝れ!本家だと思ってタテログから来た人に謝れ!
アイゼン「スイマセン!でもさっき来てたのに立てるあたり良い度胸だと思います」 うるせえやらせろ!
アイゼン「嫌です!」 きっぱり否定するなよ……風俗嬢の癖に……
アイゼン「私はほら、アレですよ」 どれ? アイゼン「実際にしなくても満足できるという」
出来ねぇ アイゼン「でもここに居る人って大抵できちゃいますよね」 三次に興味はない!
アイゼン「うわぁ……」 そこで引くのかよ!?というか言いたいことがあるんだ アイゼン「なんですか?」
オーナーの文章真似出来るわけないだろ! アイゼン「ついでにいうと私爆発しませんから」
全否定じゃねえか!? アイゼン「妹が爆発した」 お前が言っても意味ねえ! アイゼン「じゃあソウカさんが」

ソウカ「なんでだー!?」








妹がレイジレート
を貯めている。溜まりきったときが相手の最後。秘剣の妙技の前に散れ!
あと1o。しかしそこで、相手が先にスキルを発動する
「黎明の鐘を打ち鳴らす者よ…今こそ、暗雲の帳を引き裂け!」
みるみる減少する妹のレイジレート。オブリヴィアスドーンは詐欺だろう
そしてレイジ解除直前でスキルは止まる。「クッ、舐めた真似を!」
躍起になって攻撃をする妹。しかし相手の兵は一人として減らない
胸を不安が過ぎった。そしてそれは、鎌を振るうミステールの頭を見て確信へと変わる
「姉さん…ごめんなさい……」奮戦虚しく妹が散った。そして私に後を託してくる「仇を取って」
「済まないアイギナ。それは無理だ」何故と問う妹に、私はミステールの髪を指さした
「プラチナの髪飾り。あれがある限り私たちのレイジ攻撃は……」
あの装備は暗黒以外を無効にする。つまりヴァルキリーの神聖攻撃をも
「く、奴はどこでそんなものを」忌々しげに呟く妹に、私は苦々しくも答える
「……私が牢獄で落とした」「姉さんの馬鹿ー!」妹が爆発した







妹がレイン
という敵のメカニックを人質に取った。
そのおかげで今日の敵、シャイニングガンダムの動きは鈍い。
俺と妹は中東の小国で生まれた。必死に生きて気がつけば国を代表するガンダムファイター。
だが我が国は弱い。機体は古いしガタの来ているモビルトレースシステムは俺に余計なダメージまで与えてくる。
結果、勝利を焦った上層部が選んだのが人質作戦だった。俺もファイターの端くれだ。
こんな闘いに納得できるはずもない。だがそれでも戦わなくてはならない。妹を救う為に。
妹の体に埋め込まれた爆弾は俺が負ければ起爆する。そう妹の為ならば鬼にも修羅にもなる!
『すべて聞いたわ、兄さん』コックピットに飛び込んでくる妹の声。
『兄さんは立派なファイターとして戦って!私に縛られないで!』
目に写るのは屋上から身を投げる妹。手を伸ばす暇もあらばこそ。妹は爆発した。
やり場の無い怒りを胸に相手のガンダムと拳を交えた。
正々堂々と戦っても勝てる相手ではないのは最初からわかっている。
『俺のこの手が光って唸る!おまえを倒せと輝き叫ぶ!』
頭部に走る衝撃。それでも最後はファイターとして。薄れ行く意識の中に笑顔の妹を見た。









妹がレイジングハート
が欲しいと言い出した
いきなり何を言い出すのかと思ったら、ピンク色の魔法が女の子っぽくて可愛いのだと言う
いやあれはピンクはピンクだがそれはもう強力無比な魔力砲で、と言うかお前あれの
直撃受けた事あるけど忘れちゃったのか、と思いつつ
加えてあれは個人の魔力資質から発生する光だから、妹がレイジングハートを
使った所で黄色くなるだけなのだが…妹は説明しても聞こうとしない
困っていると、母さんが妹に何だか耳打ちをし出した
首を捻って見ていると、妹の表情が見る見るうちに明るく嬉しそうなものになって行く
あのねあのね、と、妹は言う
せんたいものは、きいろもおんなのこのいろだから、私はイエローになればいいの!
べつのみりょくがあるヒロインだから、それでいけばいいんだよきっと! と、満面の笑顔
良く分からないが、妹が納得できたなら良い事だ
何だか、なんとかれんじゃー、だとか、ちぇーんじなんとか、などと叫んでいる妹
幸せそうな妹を見ながら、微笑を浮かべてる自分に気付いたその時
ナンバーズ四番目の妹である所のクアットロがなのはの砲撃を受けて爆発していた








妹がレイクパーポイント
上空で消息を絶って半年、こんな形で再開しようとは。迫るバルキリーに驚愕する
が、迷っている暇はない。戦場で出会ったからには敵同士。そんな風に割り切れるのはゼントラーディの血か
レイヴンズの各機が迎撃態勢を整える。妹の相手は自分の仕事だろう。制止する僚機を振り切り急加速
インベーダーが落ちていく。妹の機種はフェイオスバルキリー、現用最新鋭機にすら匹敵する可変戦闘機だ
これ以上やらせるわけにはいかない。愛機シュツルムヴォーゲルIIを旋回させ一撃を加える。加速で逃げる妹
かすれた声が無線から響く。向こうも気付いたか。反撃が来る。一撃を回避し、続く一撃をバリアで防御するが
その時には上を取られていた。回避に次ぐ回避、ヘッドオンからの加速…目標を失ったミサイルが後方で自爆
今度はこちらの番だ。相手の後方へ回り込む。ガンポッドで牽制をかけながら、ターゲットロック。ミサイル斉発
フェイオスバルキリーが吼えた。設計限界値を無視した出力での回避機動。ゼントラーディらしい力業…しかし
リミッター解除して射程に収める。妹の顔が目の前を過ぎったのも一瞬だ。トリガーを引き絞る。妹が爆発した








妹がレイズ。
その時男達に電流走る。俺を含めた三人は既にレイズ済みだ
この状況でのレイズ、よほど自信が有るに違いない。或いはブラフか
顔を伺うが浮かぶのは無邪気な笑みだけ。こいつは生まれながらの勝負師だ。直感が危険だと告げていた
俺の役はフラッシュ。弱くはない。だが勝負に出るには心許ない。微妙な立ち位置
他の二人がドロップする。ここで俺が下がるわけには行かないだろう
「コール!」乗ったことを告げる。運命の瞬間、妹の手札は
「ブタじゃねーか!」
妹より先に俺が爆発した。これまでの緊張を返せ
「そんなこといわれてもわかんないもん!」
今度は妹が爆発した。流石に小学生にポーカーは無理があったか。しかし勝負師の片鱗は見せたのだ
これは英才教育を施すしか……
「ちょっとあんた、妹にギャンブル教える気かい!」母親が乱入してくる。まずいと思ったときには身体が動いていた
こんなこともあろうかと窓は常に開けてある。しかし脱出口へと走る俺の前に立ち塞がる友人A
「すまないなジャミトフ。そういうことだ」
シロッコ、貴様!と言う間も無く拘束される。結局説教が終わったときには日が暮れていた







妹がレイディオ
の前の皆の質問に答える人気のこのコーナー『妹に聞け!』
今日のゲストは家の兄…酒臭っ!「アーサーCクラークが死んだってのにこんな番組やってられるか!」
また微妙な時事ネタを…「大体日本人が宇宙に行く時勢なのになんで俺はこんな所でクダを巻いて…」
お前昨日プラネテス見ただけだろ「まぁな」俄のSFファンなぞ不要。出会え!「な、何だお前ら!?」
「梁山泊より参った。双頭蛇、解珍」「同じく双尾蠍、解宝」この男を連れて行け『ご命令とあらば』
「お前だって昨日水滸伝読んだだけだろ!」やかましい!解珍!解宝!やっておしまい!『合点でい』
「待てい!」何奴!?「このむせ返る安永臭は!」「そう私は正月をこよなく愛する男!正月仮面!」
何で昭和のサンデー!?「バラタキ様かわいい!」地球防衛軍カムヒアー!
呼声に応えて現れた象の群!その象群の上に立つ一人の男。この混沌が呼んだ影は「なりはら博士だ!」
妹が爆発した。宇宙に放り上げられ真空の海を泳ぎながら、昭和の漫画じゃなかったら死んでるぞと俺は思った







妹がレイ
……霊と云ふ漢字を当てるのが正しいだらうが、こう書く……になつたのは今から三年前の事だ。
妹は死んだが、死してなほその魂はのこつた。さうして時折、私の前に立つ。
不意に現れては、消えるのが常だ。実のある話をするわけではないが、妹と過ごす時は中々に面白い。
ある時聞いてみた「その気にならないと会えないと云ふことは、君は果たして何処にいるんだい」
「私は何処にもいないのよ」妹は答えた。「ただ会いたいと思ふと会えるの」
「フムン。つまり君は形而上の存在と云ふことかね?」頷いて私は葉巻に火を入れた。
生前は嫌がつた物だが、今は気にならないらしい。死ぬと云ふのも中々気楽なものだ。
「そんな風に考えたこともなかつたわ」妹が驚いた様に言ふ。「そうとも言えるし、こうして話している以上違ふとも言えるわね」
「難しい物だね。とらえ方と云ふのは」私の言葉に、妹は頷く。その先から、像が何処かとらえどころの無い風に変化した。
「そろそろ時間か」私の言葉に妹は頷く。「今日はこれでお別れね」妹が爆発した。去る時はいつもこうだ。
紫煙が漂う、妹がゐたであろう辺りを見つめながら、私は静かに葉巻をふかした。








妹がレイラインプロジェクト
というコードに辿り付いた…北旗の海賊共までが付け狙う宝「銀河の龍脈」
「情報通り!ヘイフォン宙域で例の船を捕捉!」その道標となる船、XGP15A-2!…財宝は俺達兄妹が頂く
小惑星の影から船を出す。両舷のグラップラーアームを展開し、エーテルの航跡を曳き目標に急迫する
先手を取った!「聞け!ジーン・スターウインド!XGPは俺達が頂戴する」赤い船にアンカーを打ち込む
後席の妹が必勝の笑み…元々宇宙海賊の装備であるグラップラーシップには様々な装備が仕込まれている
アンカー経由で敵船をハックするのは常套手段、その腕において妹の右に出る者はいない…筈だった
正面!XGPも二本のアームを展開し格闘を挑んでくる…掴みあう二対の腕。嫌な音を立て軋むこちらのアーム
「何て馬鹿力だ!」離脱!だが奴は前方へ回り込んでいる「兄貴!システムを押さえられない!お、女が!」
「アンカーカット!逆侵入されるぞ!」モニタ正面に真赤な船影!速射砲の砲口が睨む「こいつが…!」
妹が爆発した。脱出ポッドで漂う俺。赤い影はエーテルを曳いてサブイーサ空間へ消えてゆく
「あれがXGP…龍脈を辿る船。アウトロースター…!」







妹がレイテ
に突入する艦隊の囮として…瑞鶴は米機動部隊の猛攻に耐えている。見ているか、翔鶴よ
航空母艦「翔鶴」「瑞鶴」就役直後の開戦以来日本海軍を支える二匹の鶴
姉妹艦である二隻。だが先のマリアナの海戦の大敗で姉の翔鶴は沈んだ。
私は儀装委員として就役前に乗り込んで以来、翔鶴と共に太平洋を転戦。勝利も敗北も共に味わった
翔鶴を、救えなかった。付きまとう自責。思いを抱えたままフィリピンへ出撃する瑞鶴に乗り込んだ
己の全力を尽くした。それは誰にも恥じる事無く言える。だが、俺は無力だ。
指揮する分隊の対空墳進弾も敵機の脇を掠めるばかり。遂に大傾斜した瑞鶴に総員退去の命令が下る
飛行甲板に整列する生存者。艦長の最後の訓示。そして…「これより万歳を三唱する」
万歳!悲壮な叫びが南洋の空に響いて消えた。艦長は軍艦旗の奉持を見届けると一人、艦長室へ戻った
退艦!重油漂う海へ飛び込む。さらば瑞鶴!瞼の裏に翔鶴。妹が爆発したのを水底から見ただろうか
漂う。空と雲は平時と寸分も変わらぬ。近づく救助のカッターの波音を他所にそんな事を思った







妹がレインジャー
と共にアフリカ某国に展開したのは、とある将軍を逮捕するためだった
1時間で終わる筈の簡単な任務。それが大きく狂ったのは、ヘリが撃墜されたことに端を発する
いかに装備に勝る米軍の精鋭部隊とはいえ、20倍以上の兵力に囲まれれば多勢に無勢
第一墜落現場に急行した部隊は釘付けにされ、第二墜落現場に行ける兵力は無かった
妹はその第二墜落現場の確保を相方と共に申し出たらしい
救援が来る保証はない。いや、来ないと考えるべき状況で妹が何を決断したのか
それは兵士ではない私には計り知れぬ事だ。そして妹は降下した。自ら望んだ死地へと
墜落したヘリを砦に張った、たった二人の防御陣。結果は見えていた
それでも頑強に持ちこたえた。そう語ったのは、妹が助けにいったパイロットだ
しかしどう足掻いても結末は来る。飛び込んでくるRPG
妹が爆発した。全ての終わった後、あの場で戦死した二人には議会名誉勲章が授与された
妹にしてみればそれで満足だったのだろうか
いや、勲章を貰ったことより、自分達が助けたパイロットが生きていることが満足に違いない
空の棺の埋まっている墓を前に、そんなことをふと考えていた








妹がレイ
の復讐の助太刀を買って出たのは何故だ?…殺されたのは彼の母親。…異民族ではないか
私がそう言うと妹は言った。彼の母親はあの卑劣で貪欲なサルに搾取され、殺されたのだと
支配階級であるからと言ってこの様な横暴が許される物ではない。これは民族の壁を越えた戦いだと
私から見ればレイも彼の仇も同じ異民族。だが妹の眼からは、単純な義侠心を越えた何かが伺えた
時代が変わろうとしている。同族の掟と土地に縛られて生きる我々とは違う何かを見た、次の世代
私は妹に背中を向けた「…好きにしろ」一礼し、去っていく気配。背中に言い知れぬ寂しさが込上げた
レイと彼の同志数人は全員が異なる民族の出だ。彼らは綿密な計画を練り、そして一つの結論に達した
計画を確実に成功させるのには、「賢い爆弾」が必要である…自爆。手を上げる影。妹だった
予定時刻。足音が近づいてくる。奴だ。仲間達と硬い握手を交し、妹は火のついた囲炉裏へ飛び込んだ
妹が爆発した。火にはじけた栗の皮が猿の赤い尻にとびつき、猿はあつい!あつい!と悲鳴を上げた
さるかに合戦 完







妹がレイ
と名付けた仔犬の事は誰にも秘密だ。堤防土手の鉄道橋の下、箱の中で震えていた小さな柴犬
世話をしようと言い出したのは中学に上がったばかりの妹だった。決意を秘めた目が俺に訴えた
俺達兄妹は親を知らない。その事について俺はもう現実を見限っていたが、妹は未だ希望を抱いていた
いつか、施設に両親が迎えに来る。その夢を持つ妹が親無しの仔犬を捨てて置けないのは分る気がした
施設育ちという暗い影は生活に付きまとう。仔犬とのふれあいは僅かでも影を妹から払ってくれる
妹に笑顔が増えた。だがその日は唐突に訪れる。激しい雨が降った翌日。レイは酷く衰弱していた
雨の中、野犬にでも追われたのか。衰弱は激しい…持たないだろう。病院など連れて行ける筈も無い
妹が濡れた仔犬を抱きしめる。そ知らぬ顔をして、頭上を轟音と満員電車が通り過ぎていった
レイは日没を待たずに死んだ。現実を拒否するようにただ首を振る妹に俺は言った
「泣いてやれ。世の中に何億人が居ようと、レイのために泣けるのは俺とお前の二人限りなのだ」
妹が爆発した…一月ちょっとのレイの生涯が、幸福だったどうか俺にはわからない。







妹がレイタイサイ5
に落ちたと駆け足で報告してきた。
そんなの俺は興味ねえよ、と一蹴したが妹の興奮は収まらない。
一年に一度なんだよ!?なんでわかんないのこの大事さが!?
あーあーあーあーそんなの知った事じゃねえよ。
所でなんか頒布物あったの?見せてみ?いや無いよ?無いの?
ダミーサークルじゃねえか!何考えてんだ!
うるさいな…この私がルールなんだ!邪魔する奴は例え実の兄でも…!
邪魔するも何もお前もう例大祭に落ちてるじゃん。俺は何もする事ないじゃん
私がルールだと言っただろう!そんな屁理屈は聞かない!
妹が地を蹴った!一気に俺との間合いが詰まる!
しかし俺は魔法を知っている。口に出した瞬間妹の動きがハタと止まる
俺の口から溢れ出す黒歴史ワード。二次創作の垣根を越えた三次創作とオリジナル厨設定!
その内たえかねた妹が爆発した。地面にうずくまって唸る妹を尻目に自分の部屋に帰った。
もうこんな争いは二度と起こしてはならない…お互いただではすまないのだから…
俺は自分の黒歴史ノートを引き出しから取り出し、読まずにそのまま戻した








妹がレイバン
のサングラスを海へ投げ捨てた!「その通りよ兄さん!私が一連の事件の犯人よ!」
全ての手がかりが像を結び真実は明らかに。だが一瞬の隙を突き逃走、人質を取った妹…何故だ!
警官隊の中俺は説得を続ける「兄さんには一生判らないわ!」一体何故こんな事を!そして何故…
そして何故、人質が児玉清なのだ。
「動くな!それ以上近づけば人質の命は…!」「おとなしく投降しろ!君は完全に包囲されている!」
「おおっと劣勢の犯人しかしまだ逆転のチャンスはあります」児玉清。あんたは黙ってろ!
崖に追い詰められた妹…日本海の激しい波濤が妹の涙を隠す。波の花のように運命に弄られ続けた妹
「何もかも十年前に狂ってしまった!あの事件さえ…」「もうやめるんだ妹!決着は付いた!諦めろ!」
「いいえ、諦めません」だからあんたは黙ってろ!児玉清は静かに右手を掲げ…それを振り下ろした 「アタック、チャンス」
妹が爆発した。寄せては引き、引いては寄せる波のように。人の過ちは繰り返される…そして今日もまた
「ですがアタックチャンス後の問題が重要です」








妹がレイバー
を見たいと言い出した。篠原重工木更津工場から特車二課への帰り道のキャリア車内
積荷はOH仕立ての98式AVイングラム…何、ちょっと寄り道してこいつを見せてやるだけさ
普段散々安月給と馬鹿にされてるからなーこのゴツイ商売道具を見れば妹も俺を見直すだろう
下端整備士の俺にも役得くらいあっていいよな!平気平気!テロリストが襲ってくるわけじゃあるまいし
テロリストが襲ってきた
妹は男連れでそいつがテロリストのシンパで、俺の事を知った上で妹に近づいてきたそうな。男運無いなー
迫る二機のヘラクレス。どうしよう何てこった。腰を抜かし震えている妹。十年前のアニメだったらここで
98AV起動!「こ、こいつ動くぞ!」立っただけなんだが敵は動揺している。調子に乗って電磁警棒を抜いた
「や、やってやる!いくら装ウオ!」ずでーん「引け!俺たちは偵察が任ウワ!」ずたーん
慌てて勝手に転んだヘラクレス「覚えてやがれ!」逃げていく犯人。恐怖を堪えていた妹が爆発した もう大丈夫と妹に近寄ろうと俺は
ずてーん
すり傷だらけのイングラム…妹をあやしながら俺の顔色は真っ青
「整備長に殺される…」








妹がレイスイ
という知らぬ場所で役人に殺され、俺は世を恨み復讐の為、叛徒の砦、梁山泊へ入った
だが宋全土を覆う勢いの梁山泊も、遂に出動した童貫率いる禁軍の包囲を受ける
国。世から俺達を消そうとする力。否と吼えるように戦い、死んでいく好漢。・・最期は近づいていた
梁山泊に火が回った。腹に矢を受け、部下達に担ぎ込まれた俺は、這うように養生所を抜け出した
この傷では長くない。敵も味方も人の死は嫌と言うほど見てきたのだ。
満足だった。仲間がいた。字も読めぬ俺に熱く世直しを説いてくれた。復讐が覆う俺の心に何かが芽生えた
月が燃える梁山泊を見下ろす。無人の練兵場の上の岩場に座り込む。先日まで、仲間で溢れていたのだが。
「みんな、死んでしまった。」月に涙が光る。あの林沖も、死んだという。殺しても死なぬようなあの林沖が。
なら俺が死ぬ事など、何の不思議もないな。血の息を吐くと、闇から仲間達が語りかけてくる気がした
「もういいだろ、みんな」鍛えた自慢の部下達。きっと生き延びる。後は次の世代だ。
瞼の裏、童の姿の妹。もう、いいだろ?笑った。妹が爆発した
真っ白な意識の中、林沖もこれを見ただろうかと俺は思った








妹がレイテ
で死んだ父親の位牌を暗い洞穴陣地の奥に置き手を合わせた・・・外からは砲声と拡声器の声
「日本の皆さん出てきて下さい、米軍は決して撃ちません・・・決して撃ちません」
痩せた病人が光指す出口に目線をやると国民服に軍刀の在郷軍人会の中年が絶叫した
「謀略だ!敵の謀略だ!出れば殺される。殺されるぞ!」病人は闇に目を戻した
死の臭いに満ちていた。壕の中は子供と重傷者、そして既に息絶えた死人だけ。拡声器はなお叫び続ける
「日本は負けました。戦争を止めましょう、出てきて下さい・・・」
何故こんな事に。満州で肺を患った俺は廃兵で、妹は田舎の教師で。それが今故郷で爆弾を抱えて
壕の外では秋の稲穂の海を火炎放射器が焼き払っている
八月。一度終戦へ流れた時流は陸軍の叛乱により混濁へと巻き戻り、指導部無しの秋の本土に米軍が上陸
「国民挺身隊、行くぞ」男が軍刀を抜く。妹は子供達を集め「大丈夫、直ぐお母さん達に会えるよ」
先生も一緒だからね、一緒だからね・・・「行け!」這い出した人影を戦車の機銃が薙ぎ倒し、妹は子供を庇い
妹が爆発した。俺は手を挙げたが・・・恐怖に揺れる米兵の青い目。銃声。何故こんな事に・・・








妹がレインボー
街のラブホテルに入るのを見たと非番の隊員から報告が…冬の駐屯地に召集がかかる
「小隊長!」部下達の目が異様な光を放つ。万年女日照りの彼らに取り
容姿に優れチョンガーにも優しい妹は心のオアシスだった「やろう!小隊長!」
立ち上がる。「士長、数名連れて当直を『説得』し弾薬庫の鍵を借りて来い」
飛び出していく部下達「完全装備で乗車。目標を制圧する…これは演習ではない」
駐屯地の闇を装甲車のヘッドライトが切り裂いた。営門の詰め所から衛兵が泡食って飛び出してくる
「な、なんの積もりだ!」「どけい、国家有事の秋である。抵抗すれば射殺するぞ」
衛兵はネオン街に消えていく影を呆然と見送り…電話に飛びついた
「師団長を、いや!総理を呼べ!…く、クーデターだ!」
十年ぶりの豪雪を踏んで小隊はホテルへ到達。「かかれ!」各階を制圧にかかる
『二階、目標無し!』『三階、目標無し!』
「馬鹿な!全階を制圧した筈だ…」リネン室から清掃婦の格好の妹が出てきた
「…何やってんの?」妹が爆発した
『昨夜未明、繁華街で起きた謎の大爆発は現場に居合わせた自衛隊員達により被害は最小限に…』








妹がレイジ
の店へ行くと言うので、こいつホスト遊びにでも嵌ったかと思い付いて行くとカレー屋だった
レイジャン・ハリオムは英系印度人で日本でインド料理店を開いて五年になるという。
「イラシヤマサイ」もう少し日本語覚えろよと思ったら店奥のガンジーの肖像に睨まれた
薄暗い店の空気を天井の扇風機がゆっくりとかき回す。取り合えずインドビールを一本
「折角内緒にしてたのに」ぶつくさ言う妹。黒い顔に満面の笑みでレイジがビールを運んできた
ぬるい。「ゴチュイモンハ」いっそ英語にしてくれと言ったら流暢な英語が返ってきた
何か腹立つ。妹はひき肉のカレーとチーズナン、俺はココナッツミルクカレーとナンを頼んだ
素晴らしい香りと共に料理が出て来た。俺は熱いナンを両手でちぎりながらふと思った
インド人は左手を用便に使う不浄の手とし右手で料理を食べるという…片手でどうやってナンをちぎるのか?
妹に聞いてみた
妹が爆発した。
時の流れにifは無いが…もし、妹が下痢気味でなければ、妹の頼んだひき肉カレーがアレっぽくなければ
そもそも俺が用便の話題を…全ては虚しい空想だ。百万都市の瓦礫の上を乾いた風が吹き抜けていった








妹がレイバー
と呼ばれ始めた「それ」…歩行式作業機械の試作機を奪い暴れ始め一時間が経った
『後退だ!後退しろ!』指揮官の絶叫と共に機動隊員達が隊列を崩し逃げ惑う
過激派の頭目を追い詰めた筈の警察、だが想定外の巨人の出現により現場は完全な混乱の最中
瓦礫と化した工場を背に巨人の影。炎上するパトカーや装甲車の挟間を負傷者を担いだ警官が走る
不整地作業を想定した厚い外板は放水銃弾を弾き、有害環境で行動可能な浄化装置はガスも受けつけず
そして圧倒的なパワー…その奇怪な巨影が腕を振るう度、家屋は崩れ、車両が飛び、人々は逃げ惑う
「誰かが止めねば」俺は兄として妹を、技術者として自分が生み出した物への責任を取るつもりだ
「お願いです!別の機で私に妹を止めさせてください」「警察が市民にそんな事をさせるわけ…!」
「やってもらえば?」いつの間にか背後に立っていたスーツの中年がとぼけた声を出した
「後藤さん!公安が警備部の管轄に口を出さないでくれ!」「背後関係は完全なシロ、このまま…」
また一両パトカーが炎上「あれがガス欠になるのを待つ?」「あれはあと二時間は動けます!」
機動隊の隊長は静かに頷いた
「有難うございます」「一言だけ。命に代えても、何ていうのは無しね、俺嫌いなんだ。そういうの」
俺はその言葉に背を向け走り出す。すれ違うように、機動隊員が血みどろの同僚を後方へ担いでいく
誰かが止めなければ。下地塗装の不恰好な人型の機体に体を滑り込ませた…
『止せ!それは人を傷つける道具じゃない』『兄さん!今の世には誰かが怒らなきゃいけない!』
妹の機が市街の電線を押し切り迫る。町の灯は消え、スパークが巨影を不気味に彩る。
『止めると言うのなら!』電柱を引き抜き振り回す妹機…巨人の格闘に周囲を粉塵が覆う
俺は粉塵の煙幕を破り機を滑らす…こいつはな、こいつは人の世に役立てる為の機械だ!
「馬鹿野郎が!」突き出す腕の先は内燃機関…高性能充電池の実用化に失敗したこの機体の欠点
妹が爆発した…この事件は大きく報道され、レイバーという存在の威力を世に広く知らしめた
同時に一つの変革を呼ぶ。一人相手に十数両の車両と百近い負傷者を出し面子を潰した警視庁は
来るであろう時代に備え、警視庁内にレイバー犯罪対策の専門部を創設を決意する
警視庁特課車輌二課パトロールレイバー中隊、通称パトレイバーの誕生である








妹がレイディオ
の前の皆の質問にお答えするこのコーナー『妹に聞け!』
今日のゲストは明治の終わり、前人未踏と云われた立山連峰剣岳に初登頂を果たした柴崎測量官です
「柴崎です、宜しく。今度映画になります」
「待たんかぁぁぁ!」何ですか兄さん、騒々しい。「新田次郎とか誰がわかるんだ!?」
判るとか判らないとか関係ないです、そこに山があるからです「お前昨日岳読んだろ!」
えーそれでは最初のお葉書…RN自信作ほどレス付かないさん…「無視すんなよ!」
最近武装神姫にハマッてますどうすれば楽にSに行けますか?「ゲストに関連する葉書選べよ!」
「雪を背負って登り、雪を背負って帰れ」「あんたも適当な事いうなよ!」あ、そろそろ時間です
妹が爆発した。天にも昇る火柱の中心、俺は空高く放り投げられ、剣岳山頂に突き刺さった
「これで実証された、剣岳は未踏の地では無かった。他の山々同様、奈良には既に開山されていたのだ
修験者達によって。何の装備も無く、よくぞここまで登ってきた物だ。信仰の力とは恐ろしい物だ」








妹がレイテ
で戦死した夫から託された遺言状…そこに示された戦争の遺物が妹の心を狂わせてしまった
「あれから十年も経ったのに…お前は未だ戦争を引き摺って、また日本を戦火に包むつもりか!」
外から学生達の叫び声…反政府を掲げる彼らが手にしているのは、火炎瓶ではなく機関銃や手榴弾…
「戦争が私から全てを奪った!私は彼が遺した全てを使いこの国に復讐するのよ!」
その資金源は、戦中軍部が徴収し隠匿した貴金属類…憲兵だった義弟が妹に遺した負の遺産
「これ以上はさせない!」「どうやって?この学生達相手では例え軍隊が相手だって…」
地響き。外の学生達の悲鳴。又地響き。銃声や爆発音が響く中「そいつ」はゆっくり近づいてくる
「な、何だ!?」「警察や軍隊を出すわけには…だから私は彼らを呼んだんだ!」
『そう!君の企みもここまでだ!』巨影が月を遮る「そうか!お前は少年探偵、金田正太郎…そして!」
夜の街に「彼」の雄たけびが響いた!『鉄人!』「そう、鉄人!28号!」
鉄人の巨腕が妹を鷲掴みにする、機械の双眸は闇夜に不気味に輝く
「戦争の亡霊が!また私から全てを奪うというのか!」妹は懐から拳銃を取り出し…
「お前のような!何も知らないガキに!あの苦しみや憎しみも知らずに育ったお前に!私の邪魔は…!」
銃声は闇夜に響いた。
「そ、そんな」正太郎は膝を付いた「どうして、どうして貴方が?実の…実の家族じゃないですか!」
「家族だからさ」俺は拳銃を懐にしまうと、鉄人の掌から落ちた妹の躯に歩み寄った
「すまない正太郎君。だが最初からこうするつもりだったんだ…妹の心は既に、戦争で死んでいたのだ」
「そんな…僕には、僕にはわかりません…」「わかる筈も無いさ、君達の世代には…だが」
俺は妹を静かに抱き寄せると、武器弾薬の山に火を放った。炎の壁が俺と少年を遮る
「だが、君もそんな戦争の遺物を何時までも抱えていると、『こちら側』に来る破目になるぞ!」
炎に照らされても巨人の表情は変わらない…彼は少年を抱え、轟音と共に飛び去っていった
「ようやく、終わったよ。長い長い戦争が、ようやく…」夜明け前の静寂に妹が爆発した








妹がレイコ
の斡旋で駐屯地傍の喫茶店で働き始めて以来の営内班の連中の浮き足ぶりと来たら
WACもいない田舎駐屯地じゃ女に飢えるのも無理は無いのだが
外出日の夕方、レイコの店で一人飲んでいると、庶務係の同期がおう、と入ってきた
「それと無く様子を見てきたが、気の回しすぎじゃないのか?若い連中だって分別くらいあるぞ」
確かにそうかも知れん。それに妹ももう大人だ。今更保護者気取りも…「そうそう。心配いらんさ」
所で何故お前は全身黒焦げのアフロヘアなのだ。「いやー最近の日焼けサロンは凄いねー」
その時黒焦げアフロの陸士長が入店「ゲ!班長!いやこれはその子供を助けに火事の中に飛び込んで」
続いて今年入隊のアホ三人組が『ゲ!いやこれはその、そこの角でバスが爆発してまして』
「気ヲツケーィ!」俺は駐屯地の外まで届くと言われる銅鑼声を響かせると背中から竹刀を取り出した…
「兄さーん、さっき来た隊の人が忘れ…」ドアを開けた妹が見たのは全裸で逆さ吊りにされる男達
「いやこれはその別に俺の趣味ってわけじゃ」妹が爆発した
『昨夜、繁華街で起きた謎の大爆発は現場に居合わせた自衛隊員達により被害は最小限に…』








妹がレイジ
を…自分の夫を俺と共謀し事故に見せかけ殺害、多額の保険金を手に。そこまでは計画通り
だが事件性に感づいた警察は捜査官を…事件現場である俺が経営するこのペンションへ送り込んできた!
俺は宿泊客で賑わう夕餉時の食堂を見渡す…誰だ!?この中の誰が捜査官なのだ!視線を走らせる
端席に浴衣姿の片平なぎさと船越英一郎、その隣は日本酒を酌み交わす水谷豊と寺脇康文
奥に一つのコロッケを睨む仲間由紀恵と阿部寛。横でカップ麺を啜るスーツ姿の織田裕二と深津絵里
カウンター席に紅茶を啜る黒スーツの田村正和とトランプピラミッドに熱中する西村雅彦
何の変哲も無い夕食の風景…だが疑心暗鬼の心にはどいつも怪しく見える
「兄さん、こうなったら纏めて」「待て、捜査員は一組。チャンスを待て」物陰の人影に気付かぬ兄妹
チャララ♪チャラ♪チャーラー♪(CM)
連中に崖に追い詰められた兄妹「クソ!全員が偽者とは!一体誰が…」その問いには私が答えましょう
「こ、この声(CV里見浩太朗)は!」その通り!私が捜査官、探偵のエルキュール・ポワロです
「判るかぁ!」妹が爆発した。このオチはあんまりと思うので皆も爆発した








妹がレインボーブリッジ
の夜光に目を細める。だがその表情には影…何が妹の心を翳らすのか
妹も俺も、東京の只の高校生。夏休みに遊び呆けたツケを明日の二学期から払う羽目になる
どこにでもいる普通の…それなのに、妹が時折見せる大人びた悲しげな表情は一体何だ?
「ありがとう。今日まで散々付き合せちゃったね。」「…何言ってる、明日からもだろ?」
視線を街の光に投げかける妹。「贋物の光、でも、綺麗」…何を言ってるんだ
「…東京サーバの防衛線はもう持たないわ。…兄さんは舞浜サーバに退避転送を…」
「何訳の判らない事言ってんだ!俺がお前を置いてどっか行く訳無いだろ!?明日からまた学校が」
妹の頬が動く。笑おうとしたのか「ありがとう兄さん。一緒に居たいって気持ちは嘘じゃないよね」
「私の事、忘れてもいいよ。許してあげる」意を決したような、妹の声「エンタングル!」
夢を見た。光輝く巨人に乗り妹が戦空を翔る。幾本もの光の槍が巨人を貫く。妹が爆発した
妹の名を叫ぶ。目を覚ます。いつもと同じ舞浜、一人のアパート…苦笑する。俺に妹?
頬を大粒の涙が流れる。何故か判らないが、悲しくて悲しくてたまらなかった








妹がレインボーブリッジ
が放つ夜光を遠く見つめ、溜息を一つ。潮の匂う夜風が妹の髪を撫でる
決心したようにこちらを振り返り、真剣な眼差しが俺を射抜く。「兄さん、大事なお願いがあるの」
妹は昔から自分で背負い込んでしまう奴だった…俺は今まで兄として、妹に何をしてやれただろう?
「…言ってみろ」凛とした表情が都会の放つ光芒に浮かび、その唇の動きが夜気を振るわせた
「蟹と鮭とイクラとホッケとホタテが食べたい」
俺達は一路北海道へと飛んだ!
「妹がレイinホッカイドぉぉぉー!」妹は右手を天に掲げ、左手には雪印パーラーのソフトクリーム
「電波少年みたいなコールしてんじゃねえよ」旬のアスパラを実家に発送しつつ俺は呟く
「取り合えず松尾ジンギスカン食いに行くか」「兄さんそっちはすすきのですけど…それに私は蟹を」
「にーさん達にーさん達」呼び込みの兄ちゃんが親しげに破滅を招いた「海産物の旬は冬よ。今は…」
妹が爆発した…どっこい揺るがぬ北海道。俺達兄妹はサミットで殺気だってる警察に簀巻きにされた








妹がレイチェル
という名を奪われ、道具として兵器として死んだあの夏を今も思い出す
灼熱の太陽。火炎放射器と麦畑。砲声と蝿と蚊の群。人の腐臭。ドイツ軍戦車の足音…1941年の八月
外国の血の濃い私達兄妹にロシアは住み良い所では無かった。だが私達はまだ人だった
革命が起き、一家は全てを奪われ。家畜同様の暮らし。しかし未だ人ではあった
だがナチが国境を破り、独装甲軍の戦車がモスクワを目指したその夏。妹は兵器となった
当面の戦車と対戦車砲の不足から、スターリンは新対戦車戦術の開発を命じ、彼の党員は答えた
妹爆弾。妹を戦車の懐に飛び込ませ命と引き換えに破壊する…これが彼らの答えであった
蛸壺の中に小銃を持った私と妹。前方は迫る敵戦車の音。後方には逃亡を許さぬ機関銃を構えた督戦隊
「兄さん、私が死んだら丘の上の、花畑の中に白い小さなお墓を立ててね」
妹は笑おうとしたが叶わず、母の名を呟き蛸壺を飛び出した。私の叫びを独ソの銃声がかき消した 妹が爆発した…
妹爆弾の記述はソ連の公記録に無い。だが今も散華した真実はあの沃野の下に眠っているのである
民明書房 カリモフスキー著『帰らざる妹達へ』より








妹がレインボウ
と呼ばれ畏怖される七人…人体実験により超能力を得た彼らを率い国家転覆を企てている
「この世は腐っている!私達の命を弄んだ連中に裁きを下すのだ!この忌まわしい力で!」
妹の掌から赤い閃光が迸る。大気を引き裂いた赤い稲妻が轟音と共に警官隊の装甲車を吹き飛ばす
慌てふためく警官達に侮蔑の笑みを投げかける妹「我ら新しき人類の行く手を遮る事は神にも出来ぬ!」
俺はどっこらしょと配達用のカブから降りると肩を軽く鳴らす「…豆腐屋の娘の癖に何言ってんだ」
「貴様!」脇の二人が怒声と閃光を放つ!遅い。サンダル足で俊敏に身をかわし掌から二筋の閃光を放つ
高野豆腐である。着弾した豆腐に昏倒する二人。「馬鹿な…!」動揺した隙に更に二筋の豆腐を放つ
「距離をとれ!」残る二人が妹を庇いつつ後方へ跳ぶ。距離をとったつもりらしいが…
彼らは掌を前に向けたが、その眼は像を結ばなかった。彼らの口に油揚げを捩じ込みつつ呟く
「その程度の距離、豆腐屋には白兵の間合いよ」「そんなアホな話があるか!!」妹が爆発した
「あ、貴方は一体…」「何、只の通りすがりの豆腐屋よ」朝焼けにカブのエンジン音は遠ざかっていく








妹がレイバン
のサングラスを外すとそこには赤く発光する機械眼!
敵頭脳軍団が破壊しつくした街の瓦礫に夕陽が映え、妹の影を黒く浮かび上がらせる
「久しぶりね兄さん…いや博士と呼ぶべきかしら。その頭脳を愚民に利用される愚かな道化」
「やはり人類を裏切ったか…愚かな選択をした悲しい奴。自分以外に信じるものを見つけられぬとは」
「ほざけ!頭脳の前には心も命も無意味!」敵戦闘機が赤く燃える空を覆いつくす!だが瞬間!
一条の白光が空を薙ぎ、燃え落ちる敵戦機群「馬鹿な!」「力を蓄えていたのはお前達だけではない…」
沈む陽を背に影!「心を信じ命を守る四戦士!地球を生きる全ての生命の力を借りて!出でよ超獣戦隊!」
「猛る赤の戦士レッドアフリカゾウ!」『パオー!』「憤る黒の戦士ブラックインドゾウ!」『パオー!』
「躍動する青の戦士ブルーセイロンゾウ!」『パオー!』「食べる黄の戦士イエローインドゾウ!」『パ
「みんな象じゃねーか!!」変なムーンウォークをしながら妹が爆発した
キラリ 輝け ライブマン 明日に向かって 青春爆発ファイアー 青春爆発ファイアー
超獣戦隊ライブマーン(嶋大輔)








妹がレイモンド
を叱る怒声が隣の格納庫から響いてくる。この無駄飯食い!
あの若造もまさか空軍に入って四十の婆さんに怒鳴られるとは思わなかったろう
事務室の机の上に目を戻す…戦闘機の充足率は定数の六割。搭乗者は一機あたり0.8人
それがドーバーを挟み独軍と対峙するこの前線の…ダンケルクの敗退以降の英空軍の現状だった
特に人員の補充は時間がかかる…先の戦争以来、軍の人事をしてきた私には祖国の危機が良く判った
懊悩の私の耳に砲声にも勝る妹の怒声が響く。うるさい。だが文句は言えぬ。あの年代の女は皆気が強いのだ
先の大戦で男が兵隊に取られている間、国は彼女らの天下だったのだ。度胸と根性のある女の恐ろしさ!
また怒声。このくず!これなら私が戦争に行った方がましよ!…それだ!私は上申書の作成に掛かった
これが独空軍を「存在自体が悪夢」と言わしめた年増女の戦闘航空団ストライクウィッチーズの誕生である
指揮所で井戸端会議をし若い女を見ると私の若い頃にそっくりと尻を撫で無線で夫の悪口を言い合う
彼女達が後のバトルオブブリテンで英国を救う原動力となるのであった
その後海に突っ込み妹が爆発したけど泳いで帰ってきた








妹がレイ
と勝手に名付けた野良猫と縁側で寝そべっている。八月正午の陽が庭の砂地をじりじりと焼く
「暑いなオイ」汗だく草むしりから引き上げてきた俺に妹が呟く「兄さん汗臭い。どっかいって」
…庭の花壇が雑草に荒らされちゃう!って半泣きで頼んできたのは誰?せめて冷茶くらい用意しとけよ
ざっとシャワーを浴びる。浴室の外からはクマゼミの大合唱と走り回る小学生の笑い声「…夏だな」
冷蔵庫で冷えた麦茶をコップ一杯のみ干す…これ何時の?ペットボトルの下のほうに黒い沈殿が
見なかった事にして冷凍庫を…アイスねーじゃん。縁側の方に叫ぶ「アイス食ったら買い足しとけよ」
うえ〜うぁ〜という返事。見ると猫と一緒にぼうっと庭の朝顔をみつめている
「クーラー入れればいいのに」「風情が無いなぁ兄さんは」視線をそのまま呟く。猫が膝元をすり抜け去る
縁側をそよぐ風が風鈴を奏でる「こういうさ、ぐだーっと暑い昼下がりとか、何か夏休みっぽくていいじゃん」
妹がちょっと汗ばんだ笑顔で振り返る。妹が爆発した。
サイレンの音で目を覚ます。衝撃波が半径三百m以内の家屋全てをなぎ払った瓦礫の下…しまった
そういえば服を着ていなかった








妹がレイテ
から復員する俺を待っているだろうか?終戦以来それが気がかりだった
復員船の中は飢えと疫病に満ちていたが痩せた兵隊には希望があった
帰国という希望。戦時では持てなかった光。俺は掴もうとしている…南方に幾万の躯を置いて
「主計長殿」月夜の甲板上で呼びかけてきたのは中隊の三人の最古参…俺を最も恨んでいる三人
妹は何をしているだろう?俺が兵隊に取られて困ってないだろうか?三人の幽鬼がのそりと迫る
「皆、死んでしまいました」違う。俺のせいじゃない。中隊長が…周囲を見渡す。いる筈もない
終戦の際介錯をしたのは俺だ「あなたのせいだ」違う。現地徴発の食糧だけで中隊全員は養えない
「皆、餓えて死んだ」仕方なかったのだ。戦力を維持する為だ。傷病兵は捨てる他無かったんだ
「貴方を恨んで死んだ」中隊長は何もしない。俺が軍紀を守らなければ…だから俺はこの手で
幽鬼六本の腕が迫る。やめてくれ、俺は妹に…一人が哀れんだ口調で呟く
「言い分はあるだろう。しかし誰かに恨みを晴らさなければ俺たちは戦争を終われないのだ」
やめてくれ!六本の腕が俺を海上に放り出す…迫る海面。瞼の裏で妹が爆発した








妹がレイトショー
を観に行くと出かけていった。玄関での妹とその友人達の談笑がまだ耳に残っている
突然過ぎた三ヶ月前の両親の死。完全に閉ざされた妹の心を開こうと俺はあらゆる努力を惜しまなかった
少しずつ、凍傷で痛めた指を解すように…通らなかった言葉が通り、聞けなかった声が聞こえるように…
妹は立ち直った。以前のような笑顔が戻った。しかし妹の笑顔を見て俺は心に穴が空いたような気がした
今、一人になったこの家の薄暗い個室に座り込み、頬杖を付き考え込む…鏡に暗い己の影が映る
三ヶ月、妹の回復に心血を注いできた…しかし自分こそ、妹を口実に両親の死から逃げていたのでは?
この虚脱にも似た思いがその証拠では?「違う!俺は間違ってない…」
「いいえ、兄さんは間違ってるわ」はっと顔を上げると、開け放しにしていた扉の向こうに妹が立っていた
廊下の白熱灯の光を背負った妹の影。俺は立ち上がり、ズボンとパンツを上げベルトを締めると言い放った
「一体俺の何が間違っているというのだ!!」
「用を足す時は便所の扉を閉めろっていつも言ってるでしょぉぉぉぉ!!」
妹が爆発した







妹がレインボー柄
のパンツが無くなったと階下で騒いでいる…あんな悪趣味なパンツ誰が盗んだりするか…
俺は眼鏡の位置を中指で正すと唇の端を吊り上げる…この俺以外には!
しかし!大仰に掌を天に向ける!誰が俺を責められる!夏の光に潜む悪魔の仕業なのだ…
長休みにちょっと開放感に浸っていたら財布の厚みが…必然的に無駄に顔とスタイルのいい妹。
彼女のパンツはやがて俺の箪笥の奥を離れネットを通じて誰とも知らぬマニアの手に…
ワタシ売る、ダレカ買う。イモウト知らない。皆幸せ…誰の良心も咎める事も無い素晴らしい作戦だ
そして訪れる豊穣の秋!これぞ…人の気配に振り返ると妹が俺の箪笥を覗いていた

童謡 「ちいさい秋みつけた」 作詞サトウハチロー
だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
めかくし鬼さん 手のなる方へ すましたお耳に かすかにしみた よんでる口ぶえ もずの声
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

妹が爆発した









妹がレイバン
の高〜いサングラスを友達に貸しましてな「ほほう気前のいいこっちゃ」
先日これが壊れて返ってきたんですわ「はぁえらい事ですな」
そんで弁償せいという話になったんですけども「そりゃ当然ですわな」
ところがその友達弁償できひんと言い出したんですわ「そりゃまた何で?」
実は友達は別の友達に又貸ししてですね、その又貸しした人が壊したんでそいつに払って貰えと「ほほう」
「そいつに弁償して貰ったらええんとちゃうの?」ところが彼…えーと…りんごの歌…?「りんごの歌?」
♪赤いリンゴに 唇よせて 黙ってみている 青い空♪ リンゴの気持ちは知らないけれど リンゴかわいや…
そう河合君がやね「なんじゃそりゃ」河合君と一向に連絡が取れんようになってしもたんよ「なるほど」
ええこういう場合妹は友人にサングラスを弁償してもらえるのでしょうかという相談です

なるほどよくわかりました…それでは人生バラ色おしゃべり七色上沼恵美子相談員…
「辻本はどうした四角い仁鶴ぅぅぅぅ!!」妹が爆発した
♪生活〜笑百貨〜ルルルル〜ルル〜♪ 








妹がレイピア
を低く構えたかと思うと次の瞬間俺の右肩に激痛が走り鮮血が噴き出した。
まさかこれ程に力量の差があるとは!満月の下、現世への復讐鬼と化した妹が不敵に笑う。
右腕の感覚はもう無く、出血も止まらない。だが今妹の凶行を止められるのは俺しかいないのだ!
(立て。立つのだ。お前をそんな軟弱に鍛えた覚えはない…)師匠!俺は、俺は一体どうすれば!
(絶望の渕で戦うときにどうすればいいか、お前はもう知ってるはずだ…)追憶の師匠が微笑む
そうだ…よろめき、立ち上がる。師匠はいつもバーボン片手にこう言っていた。そんな時こそ…
「ロックだ!」懐からグラサンを取り出しギターを構える。驚愕する妹。ミュージックスタートォ!
ちゃーらーらー♪落書きの教科書と〜「…尾崎豊!?や、止めろ兄さん!自分の年齢を考えろ!」
とにかくもう学校や家には帰りたくない!「マイクの小指を立てるな!一人でカラオケに行くな!」
盗んだバァイクで走り出す〜♪「ボンバー!!」妹が爆発した。ありがとうエルビス・プレスリー。








妹がレイジングハート
を片手に鏡の前でポーズを取っている
やってみたいのは判るが時と場所を考えて欲しい。家の中でやられれば見るなと言う方が無理だ
見つかる前に退散しよう。そう思った矢先、くるりと回転した妹と目が合った
瞬間、妹の姿が消える。直後に頭上から来る一撃。小太刀が無ければ即死だった
見られたくないシーンを見られたからといって兄を全力で殺しに来るのは如何な物だろう
『突けば槍、払えば薙刀、打てば太刀。杖とはかくもはずれざりけり』
一合。二合。鋭いレイジングハートの一撃を避け、鎬で切り落としながら、頭の中を他流の道歌が過ぎる
本気を出さねばなるまい。そう思った矢先、不意に家の奥から声が響いた
「お姉ちゃ〜ん。そろそろレイジングハート返してよー」
妹が爆発した。後に残るのはただ淡い煙のみ。空蝉の術。何時の間に修得したのだろう
「あ、お兄ちゃん。お姉ちゃんしらない?」
現れたなのはに曖昧な返事を返しつつ、ミッドに帰る前に御神流を仕込むのも面白いかもしれないと、そんなことを考える
これが後に、御神流に杖術の派生する切っ掛けになるとは、その時自分は夢想だにしていなかった








妹がレインボーブリッジ
の上で燃え盛る数多の警察車両を背に哄笑する「人間の力などこの程度か!」
この目が信じられん…あの人智を超えた力!「そうよ兄さん!私は改造人間として新たな力を得た!」
叫ぶ妹の眼…暗い光を宿す紅い複眼!妹の背を裂いて爪を煌かせた幾本もの巨大な虫の脚が姿を現す
「世界は我々組織の手に!」その時ヘッドライトの閃光が妹を射る。光の先にバイクに跨る一人の人影
いやあれは…人?「何者だ!」妹の叫びにエンジンの咆哮が答える。矢の様に妹に迫る謎の男!
「食らえ!」妹が放つ怪光線がバイクを直撃!炎上し転倒、滑走するバイク…だがそこには
「消えた!?」いや、上だ!月を背負って闇夜に跳ぶ異形の男。不自然に大きな双眼が月を照り返す
月下の闘いは一方的であった。恐ろしく俊敏な男の蹴撃が妹の体を砕いてゆく「もう…やめてくれ!」
男の最後の一撃が妹の体を貫いた…「何故だ!我々と同じ獣の力を持つ貴様が何故人類に味方する!」
「答えろ!人類に何を求める!」男は不釣合いに大きな頭を静かに横に振り、妹に背を向ける
「答えろ…答えろ!ドアラ!!」妹が爆発した…ただ沈黙だけを残しドアラは去って行く








妹がレイキャビク
にいる。戦争が終われば、こんな棺桶でなく客船でいつでも会いにいける…
1945年の大西洋にUボートの自由は無かった…だが包囲網の最中を我が艦は危機をかい潜り突破した
艦内に詰め込んだ機密兵器と日本人士官、そしてウランを同盟国に送り届ける為に
だが満身創痍の艦が大西洋上で受信した電波は祖国の敗北と降伏を伝えていた
「任務は終わった」艦長は呟く。艦内を安堵の空気が覆う
「彼にも伝えてくれ」日本語を齧った俺は彼の面倒見を任されていた
暗い予感。祖国は敗北した…しかし彼の祖国は違う。唾を飲み込み歩き出す。降伏。
彼は死を選ぶだろう…あの優しい士官が憤怒と絶望の中で死ぬ事になるとは!
「君か」扉越しに聞こえてきた穏やかな日本語「やはり駄目かね」唇が動かない
沈黙の後、扉の向こうから静かな歌声。副長が尋ねる「何の歌だ?」「鎮魂歌です、彼らの」
海ゆかば水漬く屍  山行かば草生す屍…
そして何も聞こえなくなった。扉を開ける勇気は遂に出なかった
「浮上!」海を割り海面に姿を現す。甲板へ飛び出すと強烈な光線に眩む
妹に会いに行こう。戦争は終わったのだ…瞼に浮かぶ妹が爆発した…








妹がレインボーブリッジ
の輝く夜景を背に…拳を血で汚す悪の組織との戦に身を投じていた
また一人戦闘員が叩き伏せられる「博士が…父さんが作ったこの強化服!今その無念を晴らす!」
組織に拉致され利用された父。科学の担い手と呼ばれ、平和を誰よも愛した父は過ちを正すため…
「これを開発する為父さんは命を…優しかった父さんを私達から奪った罪を償わせてやる!」
(でも父さんホモだったんだよなー)この事実は妹には内緒である
アジトの鋼鉄の隔壁をこじ開ける妹。そこには改造手術を受けた獣化人間達が!
獣の俊敏さで襲い来る!「違う!」妹の拳が叩き伏せる「父さんは言ってた!科学は人の命を助ける物だと!」
(ホモだったけどな)響く高笑い。床が開きせり上がってきた髭を蓄えた筋骨たくましいナイスミドル
「貴方がボスね!」「いかにも…だが君は勘違いをしている。博士は私に自ら進んで協力してくれたのだよ」
「そんな!」頭を抱え狼狽する妹!「何故!?何故父さんはこんな悪魔の研究に手を…」
「父さんホモだったからな」妹が爆発した
俺は戦士達を呑みこんだ瓦礫の上で煙草を吹かす「虚しい戦いだった…」紫煙を夜空へ吹きかけた








妹がレイトショウ
を友達と観に行った昨晩、家に帰ってきたのは深夜二時を回った頃だった
俺が朝食を作り終えてもまだ二階からは妹の高いびき。俺は深い溜息を付くと仏壇に向き直る
(今日こそ死ぬかもしらん)遺影の父は微笑んでいる。酔っ払いのトラックに追突されて死んだ父
(だが父さん、俺は兄だ。朝が来たなら妹を起こさなきゃいかん。それが家族というもんだ)
朝に弱い妹は寝起きに何をしでかすか判らない。決死隊の様な顔つきで一段一段登っていく
扉の前。逃げたい。だが昨晩読んだ「燃えよ剣」がドアノブを掴ませた。士道不覚悟は切腹である
「御用改めである!」飛び込んだ勢いで妹の頭をお玉で小突く!仕留めた!不機嫌な顔で瞼を擦る妹
しまった。仕留めてどうするのだ。だが勢いに押されてか妹は黙っている。「あ、朝飯出来たよ」
妹が爆発した。盛大に窓ガラスを破って表道に放り出された俺に向かいのおばさんが笑いかける
「いつも大変ねぇ」「いやぁ慣れてますから」悲鳴。「兄さんのバカ!もうこんな時間じゃないー」
バタバタ騒がしくなった朝。俺は腰を伸ばすとガラスを片付けるべく箒と塵取りを取りに戻った
妹は今日も爆発する (1/12話)







妹がレインボーブリッジ
を見たいと言い出すのはいつも八月の末。病室の窓の外に瞳を輝かせて
俺はその日が来るたび妹に嘘をつく。来月、お前の体が治ったら何所へでも連れて行ってやるよ
未来を疑わない笑顔。あと幾日と指を折る妹は知らない。妹に、いやこの街に九月一日は来ない
演算限界によるサーバーリセット。夏の終わりにこの街は四月に巻き戻される。
握り締めた拳から淡い緑光が溢れる。幻体。俺たちは、量子サーバーに保存された人間のデータ
この街は幻が生きる虚構の街。無限に繰り返す夏の中で、妹は病室を出る日を永遠に待ち続ける
だがそれももう終わりだ。妹にまた来ると言い、静かに扉を閉める。俺が、終わりにしてやる
意識を集中すると額に光の紋様が現れる。真実を知る者、戦う者。セレブラントである証
「…エンタングル!」眩い光が視界を覆い、虚構の日常は去り、過酷な現実が姿を現す
オケアノス級母艦二番艦、ドヴァールカーの薄暗い格納庫。そこに佇む巨大な人影
光装甲に鎧われた兵器、肉体無き俺の戦騎。ゼーガペイン・ガルダ

見上げれば宇宙の濃紺を薄めたような藍色の空、見下ろせば果まで続く真白な雲海
戦場はその狭間。薄い大気をガスパー砲の弾丸が震わせ、光学兵器の輝きが交錯する
黒煙を吐き雲間に墜ちていく機体。北極基幹サーバを目指す最終作戦は激戦の渦中にあった
雲霞の如きガルズオルムの群。幾重もの防衛線を九隻のオケアノスは血を吐きながら開いて行く
空を駆けた。一機を裂き、一機を穿ち、一機を払い…全身を傷で覆いながら、それでも俺は吼えた
未来を作らなくては。妹をあの病室から出してやらなくては。妹はただ、外で遊びたいだけなのだ
一番艦オケアノスの行く手を影が遮る「ノウティラスか!」砲口を開く敵機
妹の笑顔が脳裏を過る。だが気がつけば敵機の砲口に機体を滑らせていた。妹が爆発した
群青の空を落ちていく。真上をオケアノスの巨影が往く。未来は、繋がった。
安堵した幻を乗せたガルダは淡い光を曳きながら雲の中へと消えていった








妹がレイテ
から復員した私を見ても私と気付かなかったのも無理は無い
骨と皮だけの体、黄土色の顔に目だけが異様な光を帯びた餓鬼の様な姿
災禍は故郷をも焼き尽くしていた。火を免れた丘上の家の縁側から私はただ焼け跡を眺めていた
…こんな廃墟に帰るためにあの地獄を生き延びたのか?
毎晩夢を見た。夢の中の私はあの洞窟陣地の中で震える負傷兵のままだ
火焔放射が生木を焼く音。投降を叫ぶ拡声器…そして繰り返す呟き「大丈夫だ、直に助かるぞ…」
動ける者は皆斬り込みに出て、残ったのは動けぬ負傷者と一人の見習い軍医のみ「大丈夫だ、直に…」
(やめてくれ)医薬品も無く、横たわるのは皆半死人。それでも憑かれた様に誰も聞かぬ呟きを続ける軍医
(もう、やめてくれ)誰一人助からないのだ。あの陣地で生き延びたのは私だけ。私だけが…
耳を塞いでも延々と木霊。大丈夫だ、大丈夫…
汗に塗れ起き出した深夜…妹が不安げに見ている「俺はどうして生きてるんだ…?」瞼に涙を一杯に貯めた妹が呟く
「…家に帰るためでしょ」その言葉が心にことんと落ちた「お帰りなさい、兄さん」嗚咽を堪え切れず妹が爆発した








妹がレイジ
という江戸で評判のごろつきに騙され五十両もの借金を背負ってしまったのは
妹の容姿に目が眩み、手篭めにしようとしたとある大物代官の企てだったのだ!
友人の静止も聞かず血気にはやり夜の代官屋敷に忍び込んだ俺はあえなく囚われてしまった
「畜生とっとと殺せ!」「成るほど兄妹揃って強情…だが大いに結構」
「兄さん!」やつれた妹の姿!「目前で兄を殺されたとなればこの娘もしおらしくなろう」
畜生!頬を悔し涙が伝う…その時戸を蹴破り一人の若侍が月下に姿を現した
「新さん…?」「徳田様…?」「ええい何奴!」「ほう随分な口を利くようになったな」
十人余の侍に囲まれて余裕の表情…「余の顔を見忘れたか」「う、上様!?」平伏する一同
「ええいここで死ねば只の徳田新之助!」刀を構える吉宗
チャキーン!デーンデーンデーン デデデテデデデ゙ーンデーンデーン♪テレレッ テーテッテーテテーテテーテテーテテーテーテーテーテテー(デーデーデー)♪
テーッテテーテテーテテー♪テーレッテテーテテー (デーッデーッデ)♪テレッテレッテレー(テレレレレレ)テレッテレッテレー(テレレレレ)♪
テレッテーテレッテー テーテーテーレレー♪ テーッテテーテテーテテーテーレッテテデデーデデー♪
「成敗!」妹が爆発した「何で妹が!?」何でかわからんがまぁよかろうと思う吉宗であった








妹がレイ・チャールズ
に憧れて家を飛び出してからもう十年になる。
「私は私のソウルミュージックを歌いたい!」
出て行く妹が引き止める両親に叫んだ言葉が頭から離れず、俺はずっと妹を探していた。
ある日、隣の州の店に妹らしき女がいる、という噂を耳に入れた。
そこはちっぽけな、世間から隠れて立っているかのようなバー。
湿ったライトに照らされたステージには、うつむいた女が立っていた。見紛うはずがない、あれは妹だ!
俺は名前を叫びそうになるのを堪え、煙草に火を点けた。煙は散らず、俺と妹の間をくゆらせている。
グラスを二杯傾けた頃に、ようやく伴奏が始まった。
ピアノが前奏の区切りの節を弾き終えると、妹の顔が勢いよく跳ね上がった。
妹が爆発した。店内が音に乗った生気に満ちている。これが妹の、ソウルミュージック。
歌が終わると、ステージは喝采と歓声で埋め尽くされた。煙は、晴れていた。
客に礼を言う妹を眺めていると、ふと目があう。
驚きに開いた口が声を出す前に、俺はマスターに上乗せした酒代を払って店を出た。
バンに乗り込んで捻った煙草の箱を後部座席に放り込み、キーを回す。ガラス越しに見える空は、青く澄んでいた。








妹がレインコート
を羽織った細身を震わせ、降り出した小雨の下微動だにせず整列する男達を見ている
妹には判るまい。戦況既に決した今、俺達を只敗者の群れとしか見れまい。「傾注!」
号令に一斉にこちらを向く彼らの表情は夜闇に沈んでいる。ただぎらつく双眸だけが此方を睨む
この眼のそれぞれに、各々の戦いがあったのだと思うと俺の胸に万感こみ上げるものがあった
「我々は、敗れた」この一言を肺腑の奥から搾り出すと、直立不動の彼らから低い嗚咽が上がった
「私は君達の戦いを良く知っている。年の初めの隊結成時、我々には三百余人の仲間がいた…今はこの
五十人のみ。彼らは見事任務を果たした。だがここに敗残の身を晒す我々を、彼らも笑いはしないだろう
私は諸君らを部下に持てた事を、部隊の解隊に立ち会えた事を誇りに思う…」彼らは一斉に顔を上げた
「最後に我らの矜持を示そう!我々を打ち負かしたこの国に!ここに居ない我々の仲間に!
今ここに我ら、クリスマスまでに彼女作り隊の解隊を宣言する!隊歌ぁ!斉唱!」
『真っ赤なお鼻のトナカイさんは いつもみんなの笑い者♪』
「妙な集会に私を呼ぶんじゃねぇぇぇ!!」妹が爆発した








妹がレインボーホール
って名古屋人しかわからねえぞ、に足を踏み入れた
「新年早々何の用なの兄さん!」
足を踏み入れたが最後、出口へ続くドアは固く締まり、照明が一斉に落ちる
「な、何のつもり!」『ふふふ、冥土の土産に一曲披露してやろう』
舞台中央に照明が輝き、床下から競り上がってきた…金ラメ紋付袴の兄
『ミュージックスタート!!』
『ああ兄貴』 作詞 兄 作曲 兄 
何の因果か 人の兄 産まれ付いたが 運の尽き 
都会(まち)の海へと 怒りを叫び 声は帰らぬ 月夜の水面
ああ 幾億星が 輝いても 人にあふれる街の中 俺とお前は 二人きり
哀れと思うな 夜の月 背に負うこの子にゃ 俺が居る
冷えて震える指先で 届かぬ月に手を伸ばす 
「新年早々何の冗談だ!?」「ちょっと待てまだ三番まであるのに!」
妹が爆発したらもう新年だった

『ああ兄貴』 作詞 兄 作曲 兄 
何の因果か 人の兄 産まれ付いたが 運の尽き 
都会(まち)の海へと 怒りを叫び 声は帰らぬ 月夜の水面
ああ 幾億星が 輝いても 人にあふれる街の中 俺とお前は 二人きり
哀れと思うな 夜の月 背に負うこの子にゃ 俺が居る
冷えて震える指先で 届かぬ月に手を伸ばす 

浮世の情の 薄ぺらさ 嘆くな泣くな 兄ならば
人波の中 振り返る どこか似ている 母の声
ああ 幸か不幸か 親の愛 知らずに眠る妹の 重さが足を 振るわせる
泣いてくれるな 天の月 お前の灯りが 滲んで見える
震える拳を隠さずに 見えぬ明日に手を伸ばす 

愛よ情けよ 風の中 たとえ月影 霞んでも
流れる星は 生きている 負ったこの子の 手のひらに
ああ あの星一つ 掴むまで 折れずに耐えよ 俺の足 星屑一つ 掴むまで
いつか輝く 満ちた月 人の男と 生まれたからにゃ
耐えねばならない時もある あの星霜に手を伸ばす  








妹がレインコート
を植民惑星の泥に塗れさせながら駆けていく。その脇を掠める光線銃!
「畜生バッフ・クランめ!」俺は異星人の敵機に毒づき叫ぶ「早くソロシップへ!」
「オチが読めたっつーのぉぉぉ!!」妹が爆発した(全裸で宇宙を飛ぶ妹)

伝説巨神イデオン EDテーマ
『コスモスに君と』 
作詞:井荻麟 作曲:すぎやまこういち  歌:戸田恵子

たったひとつの 星にすてられ  終わりない旅 君とあゆむと
いつくしみ ふと わけあって 傷をなめあう 道化しばい
コスモス空を駆け抜けて 祈りを今君の元へ
コスモス空を駆け抜けて 祈りを今君の元へ

伝説巨神 イ出オチ 〜覚醒編〜 完 








妹がレインコート
をずぶ濡れにして家に駆け込んできた。「どうしよう…雪子さん家に帰ってないって!」
不安を夜の雨音が増大させていく…馬鹿な『マヨナカテレビ』なんて只の噂話だ
「死んだ山野アナと酒屋の早紀ちゃんもテレビに出てたって…」妹の声は震えている「わ、私警察に」
「電源切ったTVに映った人が死ぬなんて話信じるか!」俺は家の大型テレビに手を突いて唸る
時計が零時を指す。瞬間水面に沈み込むように手がテレビに入り「へ!?」思わず妹の手を掴む「え?」
中へ落ちていった…痛む足腰で立つと周囲は霧の中。姿を現したのは歪んだ商店街と…
一斉に此方を向く異形の怪物達「な!?」『…走れ!』
声に振り向くと一人の男。俺は妹の襟首を掴んで走った。迫る怪物達!
「やれやれ、都会からこんな田舎へと思ったら随分面白そうな事になってるじゃないか」
男の傍にカードが浮かぶ。その顔は確か…「僕に無断でサスペンスとはね」「そうかあんたは!」
「我は汝、汝は我…カタヒラナギサ!」「あんたは船越栄一郎!」化物を一掃する光!「ありがとう船越栄一郎!」
「何で船越栄一郎が!?」メギドラオンで妹が爆発したと思ったら朝の商店街だった








妹がフォセッタ










妹がレイバン
のサングラスを投げ捨てと叫ぶ「兄さんのその悪魔の研究もそこまでよ!」
後ろから特殊部隊が雪崩込んでくる。隊長と思しき男が携帯を放り投げる「総理が話があるそうだ」
『政府はこの研究から手を引く事にした。戦中から極秘裏に進められていた計画の幕は私が引かせて貰う』
「残念です。貴方ならこの力の意味が分ると思ったのに」『私は総理である前に一子の父親だ!』
「昔の優しい兄さんに戻って!」「…だが誰にも科学の進歩を止めることは出来ない」
俺は装置の上のベールを取り払う「そんな…!」『か、完成していたというのか!?』
「これが世界の真実!この世に神は居ない!この力が人々の幻想を打ち砕く!見るがいい!」
「これが『不幸な学生時代を送った者が楽しそうな学生を見る度に疼く心の闇を力に変える装置』だ!」
「あ、あれが『不幸な学生時代を送った者が楽しそうな学生を見る度に疼く心の闇を力に変える装置』!」
『まさか『不幸な学生時代を送った者が楽しそうな学生を見る度に疼く心の闇を力に変える装置』が…』
「最初の生贄だ!『不幸な学生時代を送った者が(略』!」妹が爆発した…人類滅亡の序曲であった










妹がレイジ
に何を言われたのかは予想が付いた。哀れではあるが…誰も生まれてくる体を選ぶ事は出来ない
だがそれを笑って受け入れられる程、妹は大人ではなかった。些細な事で悲しみに暮れる妹を見て俺は思う
何故心というのはこれほど傷つきやすいのだろう?彼に悪意は無い。冗談で妹を笑わせようとしただけだ
ただ彼は妹の寄せるほのかな想いを知らず、そして妹の小さな悩みを知らなかった
妹は少し他より体が大きい。好きな異性にその事を茶化された。本当にただそれだけなのだ…
妹に声をかけようとし、震える肩に声をかける事叶わず、俺は深海の夜闇に目を落とした
どうして俺達はこんな小さな事に悩み、傷つかなければならないのだろう。
心の殻が少し厚ければ、人の悩みも自分の痛みも知らない顔をして、静かに生きていけるのに…
「兄さん」涙声に振り返ると妹が此方を見ていた「私、もう嫌だ…こんな体」「馬鹿な事を言うな」
妹は黙って頭を振り叫んだ!「もう嫌よ!こんな体に…オニアンコウ何かに生まれるんじゃなかった!」
日本海の海底で妹が爆発した※オニアンコウの雌は通常雄の数倍の大きさを持つ









妹がレイ・ブラッドベリ
の短編集を居間の畳に寝そべりながら読みふけっている
「SFばっか読んでると碌な大人にならないぞ」縁側に転がる俺は文庫本から視線を上げ親切に忠告してやる
二月の休日、午後の陽光が八畳の居間に眠気を誘う温度を生み出していた。妹は眠そうな目線をこちらに向けると
「…兄さんこそ、光人社NF文庫ばっかり読んでると碌な大人にならないわよ」
俺は寝返りをうつと妹の発言に尻を向けた。庭の生垣の下を太った猫がつまらなそうに横切っていく
「何で私ら休日に居間で転がって文庫本読んでるの…?」「それはなぁ…」
俺は寝たまま本を妹に投げ付けた「それはお前が俺の車を電柱と仲良しにしたせいで文無しだからだ」
妹の方から文庫本が飛んできた「兄さんが何時の間にか家の貯金を使い潰してたせいだと思うわ」
居間には時計の音だけ。俺は手元の本を拾う「SFもたまにはいいかもしれん」「NF文庫もたまにはいいわね」
俺はのそりと立ち上がる「コーヒー淹れるけど」「飲む」妹にカップを渡すとひどく渋い面をして舌打ちをした
「どうした」「ちょっと幸せかもと思ってしまった」挽いたばかりの豆の臭い「俺もだ」妹が爆発した








妹がレインボウ
が鍵だと言ったのはこの事だった。プリズムを太陽に翳すと七色に別れた陽光が地に映る
このプリズムを夜空に向けた事が謎を解き明かす鍵となる。プリズムは星の光を解析する試験紙であった
救急車のサイレンで知られるドップラー効果は音だけでなくあらゆる波に当てはまる。光も波の一つと見なす
ドップラーさんによると近づく物から出される波は観測者から見ると周波数が高くなり、その逆も然り
光に含まれる波長は高い程赤く低いほど青い。よって遠ざかる星は青の接近する星は赤の波長を多く含む
青方偏移と赤方偏移である。さて天文学者達の努力によって1925年には宇宙には太陽系を含む天の川銀河と
遥か遠方に輝く無数の銀河があると分っていた。他の銀河の光を分光分析にかけるとその殆ど青方偏移を示した
今まで学者達は宇宙は静的で揺ぎ無い物であると信じていた。だがこの結果は?銀河は遠ざかっている
「つまり時計を逆戻しにするとどうなるか?質量は一点に集う!この一点から宇宙は始まったのだ!」
所謂ビッグバンである。妹が爆発した
S・シン「ビッグバン宇宙論」改め「宇宙創世」上下巻は新潮文庫で好評発売中である








妹がレイディオ
の前の皆さんに技術的に見るべき所も無ければこれといった逸話も無い、腐れマニアの知識の片隅を
埋める役にしか立たない東欧とか小国のマイナー軍用機を紹介する人気のこのコーナー「妹に聞け!」
今日のゲストはチェコの戦闘機アヴィアB-135です。おおっとwikiで検索しても出るのは名前だけだぜってギャー!
「東欧の国々は元々国家規模が小さくて航空産業が小規模な上に西に独東にソという悪夢のような地政学の俎板の上で
エンジンや部品の安定輸入が難しく垢抜けないありあわせで作った二線機という印象を拭い切れないねほうらほら」

兄さん何で全裸なのよ!「日本に生まれて良かったねー旅客機改造のアエロA-304のプラモとか作る気にならんもんな」
いいからパンツ穿けよ!「黙れ!ストライク何がしとかいって女子をパンツ丸出しで燃ゆる大空に放り出しといて
お前らまさかパンツも脱がずTVの前に座ってる訳じゃあるまいな!恥を知れ!」知らん!大体兄さん見てないでしょ!

「前からどっかで見た事あると思ってたらあれの続編だったんだな…超兄貴」
妹が爆発した。…えー「妹に聞け」では皆様からのお便りを募集しております








妹がレイディオ
の前の皆にマイナー軍用機を紹介する人気のこのコーナー「妹に聞け!」今日のお題は96式艦戦です
「メジャー機じゃん」どっこいどこの子ドカタの子。ゲストは96艦戦にモーターカノン付水冷イスパノスイザを
載せた96式3号艦上戦闘機ですって臭っ!兄さん何か臭いよ!?
「今日のゲストは豆腐を使った発酵食品でお馴染みの中国料理、臭豆腐です」
豆腐じゃねーか!うぅ十年前の海水浴場の公衆便所みたいな臭いがする…
えー…日本機と言えば空冷機のイメージですが昭和一桁くらいまで三菱は水冷中島は空冷のエンジンを…臭っ!
「シュールもくさやもさぞ臭いだろうがコイツが凄いのは台北とか街の屋台で普通に売ってる事だよな
都会の街中で雨後の養鶏場みたいな匂いを嗅ぐ羽目に…ホレ遠慮するな」
こ、こんな臭いモノ(豆腐)口で咥えられるわけないでしょ!「何?他の男のモノ(豆腐)は咥えても俺のモノ(豆腐)
は咥えられないっていうのか…?」か、顔にそんなモノ(豆腐)押し付けないで!「ふん、今は吠えていてもすぐこれ
(豆腐)無しでは生きられない体に…」嫌ぁ!何か汁が出てきた!(煮汁)妹が爆発した








妹がレイディオ
の前の皆にマイナー軍用機を紹介するこのコーナー「妹に聞け!」今日のゲストはパッと見カタリナ
中身は国産、二式練習飛行艇です!「…ハァ」うっわ兄さんテンション低!何やさぐれてんの「どうせ俺なんか…」

昨日徹夜で見てたアウトロースターのクレジットが1998だったのがそんなにショックだったのか
「川澄ぃ…もう十年も経っちゃったってさ…そりゃ綾波もモグ波さんになるわ…それゆけメルフィナさん、か…」

あー…日本の飛行艇と言えば九七式と二式の大艇兄弟ですが太平洋戦争の勃発による二式の大量配備計画に伴う
人員の大量育成計画の為に作られたのがこの機体ですね。飛行艇の川西はこういう中型作らせても光ってます
結局二式の量産がポシャって三十機ぐらいで打ち止めでしたが『シュコー』ギャー!和風ミシュランマンだぁ!
「あ、ゲストにミカドロイド呼んどいたから」呼ぶな!ポン刀持った改造人間に殺されるー!助けて兄さん!
「どうせ、どうせ俺なんか…ハァ、変身」チェンジキックホッパー「今、俺を笑ったな…」地獄兄妹!?私影山?
『シュコー』「ライダー、キック」悲劇の改造人間もろとも妹が爆発した









妹がレイディオ
の前の皆にマイナー軍用機を紹介ギャー!カニだ!兄さんカニの化け物だ!
「今日から龍騎の世界かぁ…じゃあ今日の『妹に聞け!』ゲストはボルキャンサーで」適応早!
『ボルボルー!』言わねえだろ!あー…じゃあ今日はヴォートOS2Uキングフィッシャーで
米国の艦載用水上機なんだけど面白いのはこいつ水上機の癖に内陸の工場で作ってて
輸送時は空輸用の着陸輪付けて海岸の工場まで飛んでってそこで作ってるフロートに換装するの
『カニカニー!』言わねえだろ!そのまま陸上機として使う機もあったみた痛い!頭齧るな!
「蟹って生物を食べるって言うか食べ物が生きてる感じするよね、身が殻被って生きてるよーな」
アホ言ってないで助けて!「笑ったな…キングフィッシャーを漁師の王様だと思ってた俺を笑…」
『ボルボルー』噛むな!「笑え、笑えよ…変身」チェンジキックホッパー『カニカニー』噛むなって!
妹が爆発した








妹がレインコート
をビル街の雨に濡らしながらゆっくりと振り返る。不適な笑み。当惑する俺
悪寒を覚え後ずさる。こいつは…違う。背中に衝撃。振り返るとビルの鏡壁…
慟哭。その鏡に映っていたのは迫り来るおぞましい怪人「どうしたの?兄さん…」
違う。お前は妹じゃない。恐怖で竦む足。本能が俺に告げる。妹は…コイツに食われたのだ
悲鳴を上げる俺…引き裂く銃声。割れる鏡の音。獣の叫び
「成る程、変化で餌を誘うカメレオンのミラーモンスターか。生憎だな、俺は食う側だ」
拳銃を構えたコートの男…刑事?正体を現した怪人が鏡の中に消える「逃がさん…変身!」
男もまた黄金の異形となり鏡の世界へ。死闘を繰り広げる男と怪人
「ボルキャンサー!」男が叫ぶとまた一つ異形が現れ…ファイナルベント!妹が爆発した
「あんた一体…」「俺は仮面ライダーシザース。何、通りすがりの仮面ライダーさ」
雨の上がった空に虹が掛かった








妹がレインボーブリッジ
で食われたあの日から…三年。だがようやく追い付いた妹の仇…
醜い姿をした怪物に俺は引金を引けずにいた。怪物の裂けた口からか細い少女の声が響く
『どうしたの?私を撃たないの?ねぇ兄さん?』「やめろ!」銃弾が深夜の道路を抉った
『撃てないよねぇ殺せないよねぇ?我々ワームは獲物の姿も記憶も取り込むからなぁ!』
怪物の腕の一閃が俺をなぎ倒す『哀れだな滑稽だな人間、泣きながら死んでいくがいい』
「今、誰か笑ったか…?」その男は闇から現れた。俯いた男の顔の表情は見えない
『何だ貴様…』「その男を笑うなら、俺も笑って貰おうか…変身」チェンジキックホッパー
東から夜がゆっくりと明けてくる『おのれ!』「はぁ…ライダー、キック」妹が爆発した
「あんた一体…」「お前は…まだだな。陽の中へと帰るがいい」
男は朝焼けに背を向けるとまだ深い夜闇の中へと歩いていった








妹がレイテ
に送った手紙が届いたのは当時を思えば奇跡と言える。中尉はそれだけを手に復員した
戦後十年。搭乗員の戦友会はいつも宴会となる面子は皆、俺も中尉も十の年を取った。
中尉と妹の間には何程の事があった訳でも無かった。休暇で俺の実家に来る度に
鬼中尉は借りてきた猫になり、妹は戦時で可能な限りのもてなしをした
「遠藤、貴様の妹はどうしてる」会う度俺に尋ねる中尉のレイテへの出征は突然に決まった。
見送りの時、妹は何かを言おうとし、中尉は振り返らなかった
酔った中尉を肩に焼け跡から生えた繁華街の路地をさ迷う。
復員船を出迎えた俺を見つけると中尉は大急ぎでタラップを駆け下り笑顔で俺に尋ねたのだ
「遠藤、貴様の妹はどうしてる」
俺は俯き毛髪の束を取り出した。大空襲の中、妹が爆発した事を語ろうとして嗚咽にしかならない
中尉は死地から帰れば妹に何かを、妹は戦が終わったら中尉に何かを言いたかったに違いない
「遠藤、貴様の…」呟く中尉。夜空を米軍のジェットの轟音が切り裂いていった








妹がレイバン
のサングラスを外すと紅い複眼が鈍く輝いていた。俺は震える手で拳銃を構える
「アンノウン!?妹はどうした!」『あの戦いから我々の力は弱まる一方…女に潜むアギトの力』
俺の視界で妹が一瞬モーフィングし…立つのは銀色の怪物『食わせてもらった』
「貴様!」銃弾がアンノウンの外皮に火花を散らす『貴様にも力があるようだ…その力、頂戴する』
俺は空の拳銃を投げつけ駆け出した。無線で増援を…だが鉛が圧し掛かったような力を受け倒れ伏す
迫る奴の足音『脆い。未覚醒の人類など…」確かに俺達一人の力は弱い。だが俺達は…
「そう我々は一人ではない!」『何!』来てくれたか!ビルの上、太陽を背に銀と青の戦士
肩に輝く文字はG3…「マ、マイルド?」「この尾室隆弘がいる限りアンノウンの好きにはさせん!」
『アギトの紛い物一人で何が出来る!』「逃げろ!」怪物が跳躍した瞬間、ビルの上に姿を現したのは
数十人の装甲戦士達『な…!』「言ったろ、一人じゃないって…G5ユニットの諸君!」一斉に吠える銃口
妹が爆発した…正義の警察官、尾室隆弘WithG5ユニット軍団の戦いはまだ始まったばかりだ!







妹がレイバン
のサングラスを外すと紅い複眼が鈍く輝いていた。俺は震える手で拳銃を構える
「アンノウン!?妹はどうした!」『あの戦いから我々の力は弱まる一方…女に潜むアギトの力』
俺の視界で妹が一瞬モーフィングし…立つのは銀色の怪物『食わせてもらった』
「貴様!」銃弾がアンノウンの外皮に火花を散らす『貴様にも力があるようだ…その力、頂戴する』
俺は空の拳銃を投げつけ駆け出した。無線で増援を…だが鉛が圧し掛かったような力を受け倒れ伏す
迫る奴の足音『脆い。未覚醒の人類など…」確かに俺達一人の力は弱い。だが俺達は…
「そう我々は一人ではない!」『何!』来てくれたか!ビルの上、太陽を背に銀と青の戦士
肩に輝く文字はG3…「マ、マイルド?」「この尾室隆弘がいる限りアンノウンの好きにはさせん!」
『アギトの紛い物一人で何が出来る!』「逃げろ!」怪物が跳躍した瞬間、ビルの上に姿を現したのは
数十人の装甲戦士達『な…!』「言ったろ、一人じゃないって…G5ユニットの諸君!」一斉に吠える銃口
妹が爆発した…正義の警察官、尾室隆弘WithG5ユニット軍団の戦いはまだ始まったばかりだ!








妹がレイテ
で沈んだそうだぞ、祥鳳…海風が撫でるラバウル飛行場でかつての母艦を思い煙草を吹かす
静かだ。稼動機全てが退避した半年前から、ここに爆音は途絶えたまま
航空兵力の無力化を確認し米軍はここを迂回した。敵からも味方からも見捨てられた島
「分隊士、準備が出来ました」「おう、すぐ行く」赤み掛かった太陽の中、懐かしい轟音が響いてきた
彗星が俺を待っていた。残骸をかき集めた再生機。整備兵が振る帽子の波の中、車輪が陸を離れる
雄大な夕陽が沈むと西に僅かな紺碧を残し、視界は夜闇と星の光に包まれる。後席から声
「間もなくマヌス島上空…敵艦は居ますかね?」「いるさ。レイテで暴れた艦隊の懐が寂しくなる頃だ」
地上の闇に幾筋かの煌き「マヌス島です」「灯火管制も無し、勝った気でいるな」
一気に機体を降下に入れる「いたぞ空母だ…無電を打て!」「何と打ちますか?」
「決まってる…トラトラトラだ!」夜気を引き裂いて彗星は流れる。甲板上の水兵が慌てふためく
「てっ!」投弾し機体を強引に引き起こす。轟音と共に周囲の灯火がいっせいに消える
闇に煌々と燃える敵空母。祥鳳よお前の妹が爆発したのもこんな風だったのかもな








妹がレイク・エリー
と名付けられ、進水したのは1991年7月24日の事だ
タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の24番艦。所謂イージス巡洋艦というやつである
名前の由来となったエリー湖の湖上戦を指揮したのは、オリバー・ハザード・ペリー
日本人の諸君なら、マシュー・ペリーの名前は聞いたことがあるだろう
その兄である
そんな彼女がヨコスカ配備になったのは、何かの皮肉だったのだろうか
スタンダードIIIを装備し、弾道ミサイル迎撃能力を持つ艦に求められた任務を
今更説明するまでもないだろう
そして不幸にも、その力を発揮する時が来てしまった
弾道ミサイルを追随し、迎撃に入れば、イージス巡洋艦といえどその能力は大きく制限される
当然、それを守る為の艦隊は居る。だが一発の対艦ミサイルがそれすらも潜り抜けた
妹が爆発した。だがその一瞬前に、スタンダードは弾道ミサイルを捉えていた
大任を果たしゆっくりと沈み行く彼女に、退艦した乗員も、僚艦のそれも、敬礼を解くことは無かったと言う
そして今私はここに居る。その意思を継ぐ為に
                  某月某日 横須賀にて USS Shiloh, CG-67







妹がレイディオ
の前の皆に適当な軍用機を紹介するこのコーナー『妹に聞け!』今日のお題はB-17です
「マイナーってくくりは何処行ったんギャー!頭を齧るな!」
この子は今日からレギュラーの龍騎の世界のボルキャンサーです『ボルボルー!』「言わねえだろ!」
難攻不落と言われた空の要塞B-17ですが、初飛行は何と1935年。同世代の戦闘機はみんな足が出てます
計画時に高性能過ぎてモンロー主義の議員に要るの?と言われた曰く付き。あくまで自衛用の空の「要塞」
ですよと言うのがその渾名のはじまりでした「噛むなって」『ボルボルー』
米軍は当初撃墜不能を豪語してました。機体もそうですけど当事の機体として抜きに出て良いのが儀装ですね
排気タービン、自動操縦装置、防漏タンクに発動機自動消火装置、ノルデン照準機に各種電波航法設備…
しかし怪物的進化を遂げていたのは戦闘機も同じで、開戦早々の十二月、比島上空で初の非撃墜を蒙ります
結局沈まない軍艦が無いのと一緒で落ちない飛行機も無いという事ですねー以上「妹に聞け!」でしたー
「ああ!!」どうしました兄さん「お…オチが無い…落ちない…」『ボルボルー』妹が爆発した

                  某月某日 横須賀にて USS Shiloh, CG-67






妹がレイキャビク沖 で死んだのは開戦の直後。前大戦から二十余年の休日を経て大西洋は再び血に染まった
捕鯨船改造の護衛船の露天艦橋を北氷洋を渡る寒風と飛沫が薙ぎ、翻る英国海軍旗を激しく叩く
眼前に荒波の中を喘ぐ様に進む船団。俺はコートのポケットから煙草ケースを取り出す
「ナチに勝つまでは禁煙するのでは?」四十を過ぎた熟練の甲板長を恨めしげに半眼で睨む
「前祝いだよ。船団が港に届けばナチはソ連と英で挟み撃ちだ」「そうなればいいのですが」
伝声管が叫ぶ「司令部より緊急!独空軍ノルウェーを出撃!PQ17は船団を解き独航にて目標に向かえ」
「見つかったか」喘ぐ甲板長。輸送船は慌てふためき各々勝手に舵を切っていく
「どうしますか?」「手近な数隻を纏めろ。目的港まで引っ張っていく」「緊急時は離脱が原則ですが」
「…護衛船が一隻でもいれば俺の妹は死ななかった。それに襤褸船でもあの布切れは飾りじゃない」
俺は手早く煙草に火を灯す「見敵必戦が英国海軍の信条だよ」空の向こうに芥子粒のような無数の黒い影
対空戦闘のラッパが甲板に鳴り響く。半年ぶりの煙草に目が眩む。瞼の裏で妹が爆発した





妹がレイディオ
の前の皆にマイナー軍用機を紹介するこのコーナー「妹に聞け!」今日のゲストって臭!
何かにんにく臭いんですけど兄さん!「うえーぃ今日のおつまみはニンニクの丸揚げでーす拍手ー」
するか!おい蟹!「蟹ならさっき日本酒飲んでひっくり返ってたぜ。酔蟹にするか」あんなん食えるか!
うー今日は今後大流行必至の無人機のはしりともいえるDASHことQH-50の話をしますー(鼻声)
DASHは簡単に言うと艦上で運用するラジコンヘリです。70年頃短魚雷を積んで対潜哨戒に使ってました
利点は人間を乗せないので小型で艦上での取扱が容易。欠点は今の無人機と違いあくまでラジコンなので
自律飛行に限度があり、また着艦が困難だった事ってうわ!蟹!『ボルボルー』ギャー蟹が吐いたー!
「ヘリに限らず航空機と言うのは無人の方が制約が無くて高性能に出来る。安全率も低く出来るしな」
言ってる場合か!布巾布巾!「ほれ」有難うってこれ私のパンツじゃねーか!
「お前のじゃねえ!今は俺の私物だ!臭い的にも」妹が爆発した








妹がレイディオ
の前の皆に軍用機やら何やらを解説するこのコーナー「妹に聞け!」ってここ昔の日本?
「北朝鮮の弾道弾の着弾の瞬間謎の光が…そんで自衛隊が太平洋戦争時代にタイムスリップした」
何そのありがち仮想戦記「初刊だけ出て続刊出ない型のな」あの業界も進歩無いねー
あーオートジャイロの話でもするかな。オートジャイロは回転翼と推進ペラを別に持った飛行機で
「仮想戦記はやっぱ80年尻頃だなー檜山に荒巻に川又…田中光二とか横山信義はまだ書いてるけど」
回転翼はヘリと違いエンジンで駆動されるのでなく前進時の空気力によって駆動される、所謂竹とんぼ状態の
「荒巻とか本当良く分からん妖光を放ってたな!何だあれ!あとがき長!五十項て!」
ペラで推進力、ロータで揚力を発生して飛ぶという方式はホバリング垂直離陸こそ出来ない物の優れたSTOL性を
「内容もオカルトだったけどアレが売れてる事自体一つのオカルトだったな!紺碧旭日合わせて六十巻位?」
「俺は要塞シリーズの方が好きだけど」人の話を聞け!妹が爆発したら現代に帰って来た
『ボルボルー(おかえりー)』







妹がレイディオ
放送用のマイクに声を漏らすまいと必死にその小さな唇を懸命に閉じている
妹の尻を撫で回す男の掌を湿らせているのは妹自身の…妹の腕がマイクに当たるとノイズが全校放送で流れた
「へへっちょっと乱暴な位が好きなんだろ…」男の腕が強引に衣服を剥いでいく。体を刺す男の濁った視線
だが…妹の心の暗い部分が熱を放ち始める…これを私は望んで…震えていた唇の端が僅かに釣上がると妹が

「…何やってんだ蟹」『ボル!?』「何こっそりエロ漫画描いてんだよ、ちょっと見せろあーレイプ物ね」
『ボルー!』「いいから…俺乳首はプニじゃなくてコリって感じの方が好きだなー」『ボルー…』
何だこのカットは!野郎の顔は要らん!何だこの表情!未だ眼が生きてる!殺せ!レイプ物は眼を殺せ!
NO!詰まらん小ネタ!YES!エロ!こんな漫画ビタマンでも載せん!牛(快楽天獣)の頭をとって見せろ!
『ボルー!』「良くやった!完成だ!これで出会い系サイトの広告漫画を描く日々とはおさらばだ!」
「…何やってんのあんたら」妹が爆発した








妹がレイディオ
の前の皆にぐだぐだ話をするこのコーナー「妹に聞け!」IN出張録音の車内〜『ボルボルー!』
「お前ら人に運転させといて…あっ!」わっ急に止まんな!「あれ見ろ!ツェッペリンNTだ!」マジで!?
海岸道路の向こうに広がる埋立地、西の海に沈む夕陽を切り取った影絵のように巨大な黒い影が聳えている
「埋立地が場外なのか…飛行船ががまた国内で見れるとはいい時代だ」と言うわけで今日は飛行船の話です
飛行船の最盛期はWW1〜戦間期の期間でした。WW1初期には搭載量や高度性能で飛行機に勝り軍用に多用されました
ロンドン空襲を実施したドイツ飛行船が有名ですね。戦間期には民間では世界一周のヒンデンブルグ号
軍用では米国の飛行機搭載の空中空母アクロン号がこの頃ですね。しかしWW2の頃には飛行機の性能向上により
軍用飛行船は殆ど姿を消します。日本海軍飛行船隊は1934年に解隊、ドイツ飛行船は1940年に解体
戦中では米国海軍が偵察に多数の軟式飛行船を運用するのみ。こうして軍用飛行船の歴史は幕を閉じました
「軍用では飛行船はもう飛行せん、何ちて」妹が爆発した







妹がレイバン
のグラスを掛けた男に捕らわれた!「このお嬢さんの命が惜しくばその神像を渡してもらおうか」
「相変わらず卑怯に掛けては天下一品の様だな、ゼロ教授」「お褒めに預かり光栄と思うよギルトの息子よ」
濁流の吊橋の先で妹が叫ぶ「駄目よ兄さん!」首に刃「美しい兄妹愛だな兄上?だが天は君らに味方しない」
「お生憎様だがゼロ教授」濁流の川上から爆音が響く「天はともかく愛機カタリナ号は僕らの味方らしいぞ!」
手にした革鞭が閃き教授の腕を打つ!教授の腕を離れた妹が吊橋へ!追って駆け出す教授と郎党!
直後に川上から現れる飛行艇!「跳べ!」飛行艇の操縦席で叫ぶいとこの声!機のフロート支柱へ跳び乗る妹!
「あ!」「今回もお別れの様だな教授!」ナイフを抜き放ち俺は吊橋のロープに煌かせた
「ニトロ博士事情を説明してもらおうか…」「今少し時間と予算をいただければ…」「弁解は罪悪と知りたまえ!

濁流へと飲まれる教授達…帰途の機上「やれやれ今回も親父の指令でえらい眼に…」「あ、父さんからの手紙だ」

「えー、ご苦労だった息子よ。神像は私の大学に届けて欲しい。尚この手紙を読了し次第妹は爆発する?」
妹が爆発した







妹がレイディオ
の前で適当な話をするこのコーナー「妹に聞け!」兄さん何その格好、国民服に防空頭巾?
「こらその家!灯が漏れとる!灯火管制も守れんのか非国民!そこの家も!主義者か貴様ら!」何してんの?
「いや空襲があると聞いて」何十年前の防空演習だよ…差別発言で捕まるぞ。それに誤報だし「何だそうか」
そんな大騒ぎせんでも東北なんて無人の荒野だって「今の発言の方がよっぽど危険だ」
誤報、誤報というわけで今日はダバオ誤報事件の話でもしようか
1944年マリアナ沖海戦でけちょんけちょんに負け機動部隊戦力を喪失した日本軍は米軍のフィリピン侵攻を
基地航空戦力の集中によって阻止しようとします
9月、遂に「敵上陸舟艇多数接近」の報。日本軍は上へ下への大騒ぎ…しかしどこを探しても敵艦隊の姿無し
妙だなと着陸した所に敵艦載機部隊が来襲。航空兵力の半数を地上で撃破されるという失態を演じました
原因は敵影に怯えた見張りが海鳥の影を上陸用舟艇と見間違えた事。何か平家の故事を思い出しますね
「と、いう話を昨日考えてたんだけど寝ちまって今日本番降ってきちまったじゃねーか!」妹が爆発した








妹がレイバン
のサングラス越しに満月の夜を見上げ、最期の時を待っている。投光機が夜空を切り裂き
火炎瓶の炎が講堂の赤レンガを不気味に照らし出していた。投降を呼びかける拡声器がシンパ達の怒号を拾う
月夜に響くシュプレヒコールも聞き取れない怒号もどこか物悲しい。彼ら狼の時代は終わろうとしていた
かつて日本全土を席捲していた彼ら。支配者であった彼ら。だが時代が彼らをゆっくりと追い詰めていった
街角から彼らは静かに殺されていった。吠え立てる事も、騒ぎ立てる事も許されず、事務的に、淡々と。
彼らが迫る危機に牙を剥いた時、本当は既に遅すぎたのだ。彼らもきっとわかっていた
それでも吠え立てる事を、牙で立ち向かう事を止そうとはしなかった
例え敵わぬ相手がいたとしても、立ち向かう事が出来ぬわけではないと信じているから
「共存の道もあった筈だ!」「無理よ兄さん、狼は犬には従えない。小さく命永らえる事は出来ないのよ!
でももう祭りもお仕舞い…時代よ私達をあざ笑うがいい!日本和式便所愛好会、万歳!!」妹が爆発した







妹がレイモンド・チャンドラー
にあやかって名付けた我が家の愛犬マーロウ号は老いた犬であった
庭に流れ着いた痩せ老いた野良の犬を妹が哀れに思い餌をやったのが間違いの始まりで
母も俺も三日くらいで死ぬであろうと思い何も言わなかったらもう三年の月日が経ってしまった
朝に老婆より歩み遅く散歩をした後は大体寝ている。小屋の周りは鳩や雀の集会場であった
小屋で欠伸をする老犬の脇で桜が咲いて散り、蝉が鳴き、銀杏の葉が落ち、雪が舞い
妹のパンツが盗まれたりした「ゆけマーロウ!犯人をその嗅覚で追い詰めろ!」犬は十秒の欠伸で答えた
「このバカ犬にそんな才能あるわけ…ギャー!」「犯人は兄さん!?」「妹のパンツに興味なぞあるか!」
瞬間マーロウの両眼が鋭く光った。老犬が僅かな、だが風の様な疾走を見せ生垣に飛び込むと男の悲鳴
小屋の報酬の肉に見向きもしない老犬「これで事件解決ねー」「いや、まだだ…」俺は手元の十万円を睨む
「この十枚の諭吉に化けた十枚のパンツが全て回収される日まで老犬の戦いは続くのだ…」妹が爆発した







妹がレイトショー
を観にいこうと誘った帰り道…絡んできた金髪スカジャンの二人組。路地裏に転がる俺
「兄さん!」「へへっ兄さん!だってよ!こんな眼鏡兄貴ほっといて俺らと…」妹に迫る片割れの両腕が…
あらぬ方向に捻じ曲がった。「…へ?」「俺は暴力は嫌いと言ったが…」割れた眼鏡を夜空に放り投げる
「苦手と言った覚えは無い」踵を月を蹴るように突き上げる。眼鏡が地に付く前に二人が地べたに転がった
「こういう相手が面倒で両頭蛇の二つ名も返上したのに…」「お前は伝説の!」「そう俺が両と、げふ!」
閃光が煌いたかと思うと俺は地に伏していた…金髪の片割れがスカジャンを脱ぎ捨てると七つ傷の鋼の肉体
「こういう手合が面倒で街角のチンピラに甘んじてったのに…」「お前は伝説の!」「そう!俺が…がは!」
男が吹っ飛んだ次の瞬間、轟音と衝撃波が襲ってきた「す数学のハゲ岡!?」「俺の生徒に手を出すとは…」
「あんた伝説の…!」「雑魚の相手が面倒で一介の教師…ごふぅ!」太陽の如き輝きを背負い現れる巡査
「俺の警邏内で揉め事を…」「あんた伝説の!」「そう俺が…」「お前らいい加減にしろ!」妹が爆発した







妹がレイディオノイズ
の混じる敵機情報に耳を澄ます『…敵機編隊はドレスデン上空を猛爆中…』
両翼のDB発動機が夜空に吼える。遠雷の様な高射砲弾の炸裂音。妨害電波のノイズと味方機の呟き声
それは今も思い出す夜間戦闘機隊の歌声。夜空には遥かなる星が瞬き、翼下には赤々と薪の如く燃え盛る炎
星の声も絶命する人々の叫びも愛機bf110には届かない。地上からも星々からも隔てられた闇夜の空
敵先導機が空に眩く輝くクリスマスツリー…爆撃標的弾を投下、爆撃機回廊を英国の怪鳥達が押し寄せてくる
こんな筈では無かった。機関砲の試射を済ませ機体を敵機後背に滑らせる。
俺も妹も飛びたかったのはこんな空では無かった。晴天の中上昇気流を掴みながら、もっと高く、遠くへ…
だが今俺は英国爆撃機を照準に納め、躊躇わず引き金を引く。曳光弾が怪鳥に吸い寄せられ炎が夜空を彩った
幻想は崩れ空を目指す者は皆兵隊になった。目指した夢は土くれに成り下がり、そして俺達の番は回ってきた
「後方より敵機!」夜戦狩りの敵戦闘機!衝撃!俺は風防を空け夜空へ身を投げた。妹の脱出は適わなかった
1944年の末、祖国ドイツの夜空に妹が爆発した







妹がレイブラウン
に影響されてギターを始めたと言うので俺は妹を車である場所へ連れて行くことにした…
「兄さんここは?」とある寺社の裏山、ダンプカーが列を成して荷台を満載にし「ある物」を捨てに来る
「ここは名古屋市郊外、無念の一生を終えたギターが日本中から集まり最期を迎える所『ギターの墓場』だ」
袈裟着の住職がため息「困るんだよねぇ…」
今また一台のダンプがギターの山を崖底へ。弦の切れる音やネックのへし折れる音の洪水…
『なら買うなよ…』「に、兄さん声が!」妹が兄の肩を掴むと兄の影が砕けた木片となり崩れ去った
『人は皆理想に焦がれて夢という粘土を捏ね始める…だが人の指は拙い…自分の理想と目の前の歪んだ
塑像の差に耐えられずお前達は我々を物置の奥へと仕舞い込む…」「わ私は…」地面から突き出る数多の手首
『お前も蝋人形にしてやろうか!?』「いやぁぁぁ!」妹が爆発した
「いや!」深夜酷い寝汗をかき悪夢に飛び起きる。灯りを点けると薄く埃を被ったギターが此方を睨んでいた
弦を爪弾いていると後ろから兄の声「練習なんて珍しいな」「たまにはね」振り返ると堅く閉まった物置の戸
『所で他にも何か忘れてないか』







妹がレインボーブリッジ
の夜景を背に不敵に微笑む。微笑に昔の面影は無い…見る間に妹の姿が怪物へと変わる
冷たい現代社会の感情の悲しい行き違いが人を怪物にする…「妹を倒す…?俺には出来ない…」
『どうしたの兄さん、今まで散々、私のような人たちを倒してきたじゃない…』
光線が炸裂する。俺の手から携帯が転げ落ちる『帝王とまで呼ばれた男が情けない!』
『…私は罪を負っても奴を殺したかった!身を怪物に変えてでも!兄さんには判らないわ!』
「…そいつは違うな」カメラを持った一人の青年が影から現れる
「その男は誰よりも、罪人の気持ちを判っている。多くの悲しい事件を解決し、帝王と呼ばれた男だから…」
「君は…」「だからこいつは戦う、いつか悲しい事件が無くなるその日まで…」『お前は一体何者だ!?』
「通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ!変身!」戦う二つの影「俺が妹を止めなくては」携帯を掴む
2754…スタンディングバーイ「変身!」閃光が体を包む!『現れたな仮面ライダーフナコシ!』「ちょっとくすぐったいぞ」

ファイナルフォームライドォ・・・ナナナナギサァ!妹が爆発した。「火サスの世界は救われたでしょうか?」「後はあいつらの物語だ」






妹がレイモンド・チャンドラー
にあやかって名付けた我が家の番犬マーロウ号は老犬である
「ほら行けマーロウ!どうした!行くんだ!戦うんだ!野生の魂を何処に置いて来た!?」
人にも犬にも雄雌の別がある。例え犬畜生であっても、余命を指折り数える老犬でも、マーロウは男である
男と生まれたからには戦わねばならない時がある。時が人を待つのではなく、時が突然に人を訪れるのだ
痩せこけた顎でも牙を煌かせ、痩せ衰えた両腕でも剣を振るわねば成らない時もある。
「兄さん止めて!マーロウには無理よ!」「こいつは男なんだ!今でなくては出来ない事をするべきなんだ!」
気が付けば俺は涙を流していた。戦うべきに戦えないという悲しさが、俺の古傷に雨の様に染みて来た
「負ける事が哀れなんじゃない、死ぬのが悲しいんじゃない、戦うべき時に戦えなかった事を男は涙するんだ」
俺は袖で涙を拭うと愛犬に命令した!
「だから行けマーロウ!あの巨乳美人を襲え!俺がそれを助ける!そして俺に出会いを作るのだ!」
妹が爆発した







妹がレイテ
で死んだという。橘少尉が自分事を語るのは初めてだ。愛機二式大艇を囲うは闇夜と星の輝き 全てが欠乏していた日本は南方に使える物は何でも送った。タイピストだった橘の妹もそうして帰らなかった 隊の中で橘が見せた強い敵愾心の正体を見た気がした。この作戦の途上で無ければ腹を開いたと喜んだのだが 俺達は死を見届ける為に飛んでいる。周囲の暗夜の中を飛ぶ寮機は、決して生還叶わぬ特攻機の編隊なのだ 日本艦隊がレイテ戦で壊滅して以来、海空に敵無しの米機動部隊を屠る最後の切り札が彼らだった 米機動部隊が南洋のウルシー泊地に在時を狙い、片道の長距離攻撃隊による特攻でこれを叩く そんな作戦が上手くいく筈は無かった。発進時間は遅れ、故障で半数が引き返し、夕闇攻撃の筈が周囲は夜闇 「駄目だな、全然見えん」俺達の任務は戦果を確認し無電で報告する事。指定場所には乗員回収の為の潜水艦 死に臨む編隊で唯一生還を許されたただ一機。だがそれもまた戯言に過ぎないと俺は勘付いていた 「無電を打て。艦種不明の大型船一隻炎上、以上だ」多大な期待と数十人の若い命の結末がこれだった。 機内を沈痛な空気が覆った 「そんな筈は無い。もう一度だ、もう一度打て」橘が無線席を急かす「同じです、潜水艦からの応答無し」 「こんなだろうと思いましたよ、中尉」付き合いの長い下士官が呟いた「そう言うな兵曹」橘が声を荒げる 「どういう事ですか、中尉」俺はこの若過ぎる少尉の情熱が純粋である事を悲しく思った 「…損耗の激しい潜水艦に余分は無い。乗員回収の潜水艦なんか初めからいなかったんだ。俺達にヤケを 起こさせず、正確な無電を打たせる為の方便だったのさ」「そんな、馬鹿な」 「上の連中はいつもこれですよ…黙って言うとおりに死ね。俺達駒は信用もされない」 橘は震えていた「そんな、何故素直に一言死ねと命令してくれないんだ。それで喜んで、あいつらと一緒に 死んでやったのに。どうして人生の最期の最期で味方に騙されて死ななければならないんだ」 声を上げて泣き始めた橘は、少尉の顔でも軍人の顔でも無かった。一人の青年が、不条理に涙を流している 「どうします?中尉」「燃料をカラッケツにして海面に降りる」「…この荒れた海面にですか?」 「俺を誰だと思っている兵曹、俺は海軍航空隊最古参の中尉だぞ。天女の様に海面に舞い降りてやる」 「そんなだから上に嫌われるんですよ」「俺に操縦と軍隊飯の食い方を仕込んだのは兵曹だろうが」 橘がすがるような声を上げた「中尉、私はどうすれば…?」「甘えるな、橘」俺の声に橘は目を見開いた 「俺達は軍人だが、軍人である前に一人の人間なんだ。自分がどうするかは自分で決めろ」 「自分で…」高度計の針が0の辺りで振れ始める。真っ暗な視界の中で水面と夜空の分別もつかない 「それが生きるって事だ。生きろ。橘、お前の妹さんも、きっとそれを望んでいる」 自分の勘を信じ、俺は手元の操縦桿を僅かに上げる。瞬間強い衝撃が機体を叩き、体が跳ね飛ばされる 計器板が眼前に迫り、俺は意識を失った。 南洋の青空が眼前に広がっていた。照りつける容赦の無い太陽と、水平線の彼方に涌き出る入道雲 燃料にやられた両目と、火傷を負った背中が痛む…あれから、どうしたのだ? 橘は翼端のフロートの残骸に捕まり漂流していた。周囲の海面には他に何の影も見えない 海中に放り出された記憶はある。海面に顔を出すと、残存していた燃料で海面が燃え盛っていた 海面に出れず、意識が途切れる間際、誰かに腕を掴まれた気がする。あの太い腕は兵曹だったろうか 「みんなは、どうしたんだ」 声に出すと涙がこみ上げてきた。あの泣いてばかりだった通信兵は?寡黙だが下に優しかった兵曹は? いつも青空を見上げていた、飛行帽が似合う古参の中尉は?全ての答えを静かな波音が答えていた。 「生きろ」中尉は言った。その姿に、妹の顔かたちが重なる。目を閉じると瞼の裏で妹が爆発した 燃料で喉をやられたしわがれた泣き声に、守備隊の機帆船の焼玉エンジンの音が遠くから近づいて来た








妹がレイトショー
を見終わる頃合に迎えに行くと、愛車のヘッドライトが二つの影を照らし出した
妹の隣、見覚えのある長い髪の女性が、見覚えのある淡い桜色のハンドバッグを持って佇んでいた
物語のようだと俺は思った。五年前に別れたきりの女が、同じ面影で今目の前に立っている
「…久しぶりね」「…ああ」「兄さん達、どういう関係だったの?」彼女はため息を一つ付いた
「彼はね、新歓コンパで私に散々酒を飲ませた挙句、県外のホテルに私を捨てて帰った男よ」
俺は歌って誤魔化そうと懐からマイクを取り出した

『夢芝居』 作詞 作曲 小椋圭
恋のからくり 夢芝居 台詞一つ 忘れもしない
誰の筋書 花舞台 行く先の影は見えない

「誤魔化されるか!」妹が爆発した







妹がレイバン
のサングラスを放り投げると怒りに燃える両眼。この秘密基地の最奥まで辿り着くとは… 床に蹴り転がされた俺の部下。妹が引き連れてきた特殊部隊が出口を固める 「も、申し訳…」「もういい、よくやってくれた」俺は苦悶の表情で絶命した部下の瞼を静かに閉じた 「兄さん、その頭脳を人類の平和の為に使う気は…」「もうそんな問答をする時ではないよ…」白衣を翻す 「俺は俺達のような奴を嘲笑うこの世界にノーを突きつけた。そしてお前達はやはり銃口でそれに答えたのだ 俺達は確かにこの世界に不適合だったかも知れない…だがそれは受けた仕打ちの惨さの理由になるのか?」 「…降伏して」「いつもそうやって俺達を見下す!だが…」「!?まさか完成していたの!?」 「これこそ我が悲願!今日が『俺を笑った奴を全自動で抹殺する装置』のかんしぇいの日だ!」 「プッ」瞬間輝く稲妻が特殊部隊員数名を貫き、音もなく消滅させた。「な、何と言う恐ろしい装置…!」 「フハハハ!これで…!」次の瞬間、稲妻は俺の体を激しく打ち据えた「兄さん!」 「そうか、惨めな俺を笑っていたのは俺自身だったか…」「兄さん!…プ」妹が爆発した








妹がレイディオ
をポケットに、イヤホンで街の騒音から耳を遠ざけながら街の灯りを映す夜の川面を眺めていた 川を渡る橋のたもと、街灯の下の手すりにもたれる妹の脇に、俺は静かに歩み寄った。水の流れる音と沈黙の数秒 「父さん、怒ってたね」「…そうだな」妹の目じりに涙の跡を見付けると俺はもう妹の顔を見られなかった 「あんなにわめいて…自分が子供みたい」「…そうだな」父と俺達は血の繋がりが無い。母の連れ子だったのだ 「父さん、泣いてたね」「…ああ」元々貧しい家庭だった。母の病弱が拍車をかけた。 見知らぬ父が母にどれ程尽くしたか俺達はよく知っていた。だから妹は美大進学の話を蹴り就職を選んだのだ 父があれほど泣くとは思わなかった。昔から絵の好きだった妹の美大行きは母への弔いのつもりだったのだろう 父も妹も、どうして善意がこれほど人を傷つけるのか俺には分らなかった。懐から一つの封筒を取り出す 「母さんの隠し玉だ。この金の事は父さんも知らない。」「兄さん…!」潤む声に俺は黙って背を向け駆け出す 中からは俺の車の修理明細と空の通帳が出てくる筈だからだ。背後で轟音とともに妹が爆発した








妹がレイディオ
の前の皆に軍用機を紹介するこのコーナー「妹に聞け!」今日のゲストは… 「あ、スピットファイア」マジ!どこ!何型?何ウイング?「ゲストはゼーガペインの…えーと誰だっけ?」 何だよグリフォンスピットじゃねえか!グリフォンならグリフォンって事前に言ってくれないと皆ガッカリ…誰? えーゲストは、ゼーガのAI三人娘の…長女っぽい人です、拍手〜『…ディータです』そうそうティーダさん 『ディータです』「AI娘って言ったら普通フォセッタかリチェルカか、ネタでもタルボでしょ」 『ディータです』「そんな怖い顔しなくても…」あ、番宣ですか小説出るし。「いいともじゃ無いんだから」 『これお土産です。小説発刊記念』 上のテキスト こりゃどうもご丁寧に…それではそろそろ次のお友達を「フォセッタ!フォセッタ!」 『ふん』ああ!兄さんが地面に埋まった! えー…きょ、今日のゲストは印象的なシーンが最終回で先輩にネチネチ嫌味を言うシーンくらいのティーダさんでした! 『ディータです』妹が爆発した








第五派の撤退後、
雨が降り始めた。湿気が周囲を漂う塵埃を収め、砲爆撃で開いたクレーターに水が溜まっていく カラドリウスの光装甲を覆う硝煙の煤の上を水滴が流れていく。無数の被弾孔の開いたフレーム。黒く淀んだ厚い雲の下に、光装甲だけが輝いている 「各機、応答して下さい、各機、各機…」 妹の声に軽い嗚咽が混じっていた。ディエルジ機は第四派でゼーレゥ数機に全身を切り裂かれ、敵機複数を道連れに自爆していた ケストナーとは距離が離れてしまっていた。第五派の半ばまでは応答があったがそれ以降沈黙したままだ。やられたのだろう。 南の方角からレーダーに一機の反応。黒い雲の中を飛翔する黄色い光装甲の輝き。ゼーガペイン、フリスベルグだ。 『こちらドヴァールカーのクリスだ、カガヤン隊、応答してくれ』 「こちらカガヤンT-1、カガヤン隊残存は俺一機だけだ」 『よく持ってくれた、コルデュアクスの修理は完了した、艦隊は既に南方に退避を始めている。俺が上空から援護する、直に後退してくれ』 「…残念だがその必要は無い、とっとと行ってくれ」 『どういう事だ?』 「スラスターがやられた。姿勢制御ぐらいならともかく、到底艦には追いつけそうもない…ここでさよならだ」 回線越しにクリスの歎息が僅かに聞こえてくる。今こうしている間にも艦隊は全速力で南方へと遠ざかっていく。 フリスベルグなら一跨ぎの距離、だがスラスターの破損による速度の不足は、この機体から生存の可能性を完全に奪っていた 『…フリスベルグの大出力で牽引してみる』 「馬鹿言ってないでとっとと行け。今そっちに土産代わりにこちらの戦闘データと…」 後ろを僅かに振り返ると妹は覚悟を決めた表情でこちらをまっすぐに見ている。俺は視線を合わすことが出来なかった。 「…うちの後席を転送する。回収を頼む」 「私も残ります!」 『二人共だ、機体の自爆装置をセットして、二人ともこちらの機体へ移れ』 「エコーがある。敵の六派が間もなく到達する。フリスベルグ一機の後退しながらの戦闘じゃ阻止できない。 この機体一機捨て駒にすればお前達の後退時間ぐらいは稼げる」 「なら尚のこと私も残ります!」 「あと五分だけ持たせればいいんだ。後席の支援なんか必要ない。」 「嫌です!私もセレブラントです。覚悟はとっくに…」 「駄目だ、とっとと行け、強制転送するぞ」 「私が残れば僅かでも生存の可能性が…」 「いい加減にしろ!何でお前は昔から俺の言う事を聞かないんだ!いいからここは俺に任せてとっとと行け!!」 一瞬の沈黙が訪れる。口を滑らせた事に気付いてから、もう後ろを振り向けなくなった 「…兄さん?」声に嗚咽が混じっていた「兄さんなんでしょ?記録に、私には兄さんが、顔写真が誰かに消されてて…」 「お前なんか、知らん」 「兄さん!」 妹が俺の肩を掴もうと伸ばした手のひらは、俺に触れる前に淡い緑色の光となって静かに消えていく。 妹は何か叫ぼうとし、声が出る前に光に包まれ消えていった 光の残滓が視界の端に僅かに映り、消えていった。俺は強制転送のパネルから拳を離すとゆっくりと強く、グリップを握り締めた 『…いいのか?』 「いいさ、後は頼む」 『了解した。…きっと妹さんはお前の事、前から気付いてたよ』 「どうかな…あいつ昔から鈍いからな」 『それはお互い様だろうな。じゃあな、お前のことは忘れない』 「男に覚えられても嬉しくない。じゃあなクリス、かみさん大事にしろよ」 フリスベルグは二回、別れのロールを打って南の空へ光の尾を曳きながら消えていった 第六派の準備砲撃が周囲を揺るがし始める、吹き始めた風に厚い雲がゆっくりと開いていき、太陽が雲から顔を出した 陽光が空に大きな虹を掛け、雲間の木漏れ日の間を、雲霞の如き敵機がその機体を銀色に煌かせながら迫ってくる とうとう自分に回ってきたこの時、過去に俺の横を過ぎ去って行った数多の仲間達の面影が浮かんでくる ケストナーは遂に自分の身の上の事を何も話さなかった。よく喋るディエルジ。だが自分の事は何一つ語っていなかった気もする。 クリスは俺の事を覚えていると言ったが、あいつ自身いつまで生き延びられるか分かったものじゃない。 「ファランクスショット、両手!」 サポートAIが応答し愛機の両腕にQLの光が集まっていく。光の筒先を雲間に向けると、虹を撃つ様に光の奔流を放った もしいつか、何もかもに決着が付き、この戦いが終わって平穏が訪れた時、その時俺のことを覚えている奴が誰かいるだろうか? 空中に広がった炎の輪を潜り抜け、敵機は踊り、銃撃が機体を掠める。幾つものアラート表示がディスプレイを覆っていく アンヴァール数機を至近で撃破、機体前面を覆った爆煙を切り裂いて影が迫った。敵機の突進、機体に衝撃が走る。強襲タイプのコブラルだ。 コブラルの豪腕に掴まれた両腕が甲高い軋み声を上げ、切断されていく。機体各部の耐久値が限度を超えたことを警報が告げていた バニッシュメントモードを起動させるとコンソールにゆっくりと腕を伸ばす 出来ることならば、全てが終わった後、平穏成った現実の地表の上で、俺の事を覚えている人が誰か居て欲しい そしてもし適うのならば、それが妹であって欲しいと俺は思った コンソールを叩きつける。全身のQLを暴走状態にした機体が最後の輝きを見せる。瞼の裏に映る妹の影。 妹が爆発した









妹がレイクサイド
一帯を仕切る、妹原理主義を掲げる新興宗教集団に目を付けられた!
荒野をバイク集団が駆け抜け、遁走する一台の幌馬車に追いすがる。車輪を撃たれ転倒する馬車
「離して!」モヒカン男が妹を捕らえる「ハッハー!これで遂に俺にも妹が出来たぞ!」
「待てぇい!」崖の上に太陽を背にした騎乗の人影…一陣の風が荒野を吹き抜けていく
「兄さん!」旋風が背負ったギターの弦を震わせる。愛馬シルバー号の上で腕を組む男は叫んだ
「貴様らか…婦女子を誘拐し勝手に自分の妹にしている集団というのは」「如何にも!」
「ならば問おう…お前らは兄貴なのか!?」「何!どういう意味だ!?」
「妹を欲する者、汝兄貴たるべし!兄の器がなければ、血縁の女子が居てもそれは妹ではない!」
俺はテンガロンハットを頭上に放り投げる「黙れ黙れ!やっちまえ!」銃声が荒野に木霊した
奴らの最期の一人が倒れたのは、帽子が俺の手元に戻ったのと同時だった
「もっとも真性ホモの俺には関係の無い話だが」「兄さん!」妹が爆発した







妹がレインボーブリッジ
が崩落し、夥しい量の油紋が浮いている荒廃した東京湾を眺めている
ここ数年の内戦で荒れ果てた東京の街。空襲と砲撃が築いた瓦礫の山に俺達は影を潜めていた
「妙だな、敵のパトロールの影が見えない」「丁度いい、小休止しよう」
小銃を置き瓦礫に腰かけると、長い緊張の反動で体が急に重くなった
一体何をしているのだろう。ほんの数年前まで、平和な町で学生として暮らしていたのに
内戦のきっかけは些細な事だった。だが互いに非を認めずエスカレートしていく対立がやがて…
「大変だ」本部に出していた伝令が駆けて来た「奴ら米国と組みやがった。核を使うつもりだ」
「馬鹿な!」いくら主義主張が違うとは言え同胞に核を使うなど信じられない
「横須賀の仲間が確認した。艦載機用の戦術核弾頭が数発。連中追い込まれてやけになってる」
あの時と同じだ。憎悪が手段と目的を摩り替える。そこへ響くジェットの轟音
「まずい!目標はここだ!」「兄さん!」妹の手を固く握り締める。妹が爆発した
こうして朝食パン派とご飯派の内戦は終わった。食い物の恨みとはまこと恐ろしいものである







妹がレイキャビク
へ旅立ったのは先日のことだ。
温泉好きのあいつが世界最大の温泉ブルーラグーンに浸かりながらオーロラを見る事は想像に難くない。
仕事の都合で一緒に行けなかった俺に沢山の土産話を持って帰って欲しいものだ。
そんなことを思いながら何となくTVを点ける。
するとブルーラグーンお隣のスヴァルトセンギ地熱発電所がトラブルに見舞われたと言う緊急ニュースが入っていた。

どうやら熱水と一緒にマグマまで汲み上げてしまった為、水蒸気爆発の危険があるとの事だ。
衣類の事など考える余裕もなく、寒空の下裸で逃げ惑う人々が中継で映し出される。
そんな中まだ暢気に温泉に浸かってる人影が見えた。
あいつまさか…
突然大きな湯柱が上がり、妹が爆発した。
静かになった夜空。輝く虹色のオーロラカーテンが温泉の水面に映る。
湯煙で複雑に屈折した二重の光は更に幻想的な光景を俺に見せてくれる。
マグマでやや赤めいた素晴らしき光のページェントはこの地に葬られる妹の供養たりうるのだろうか。







妹がレイモンド・チャンドラー
にあやかって名付けた我が家の愛犬マーロウ号は老犬である
夕刻時に妹が珍しくめかしこんで出かけていくのを犬の鼻で尾けて回ろうと思いたったのだが…
「何だよクソ、下校時の駅前とかカップルだらけじゃねえか」憎憎しげに周囲を見渡すと妹の姿
駆け出す老犬「あ、おい!マーロウ!?」マーロウが妹を突き飛ばすとその向こうから巨大な影
ゾウであった。一頭の雄々しいゾウが一声嘶くと駅ビルのガラスが全て砕けて降り注いだ
悲鳴を上げて逃げ惑うカップル達をプレス機の様な前足で追いたて、その鼻でお洒落なカフェや
ショッピングモールを親の仇を討つ様に破壊して回るゾウ。その目には涙が浮かんでいた
「あれが先の論文で発表されていた、インドゾウ全般に見られるという特異な習性
『高校生のカップルとか羨ましいからマジ死ねよ』か、大自然の力とはまこと恐ろしいものだ」
「そんなわけあるか!」妹が爆発した。マーロウの晩飯は当分ゾウ肉になった







妹がレイバン
のサングラスを外すと、顔の汗を拭った。見渡す限りの荒野に草花の影は無い
「大丈夫か」声はかけるが、手を伸ばしはしない。きっと今人を頼れば、妹は二度と歩けない
「大丈夫」妹は一言だけ発すると、そのまま歩き出した。妹の後ろに襤褸を纏った何人もの人影
荒野の中の一本線、人の足が踏み鳴らした道を大勢の若者達が歩いてくる
多くの者が一人で。他も多くても三人の集団で。大勢では意味が無い「壁」はそういう場所だ
「嘆きの壁」と呼ぶ者もいるこの遺跡、荒野の只中にある日干し煉瓦が僅かに残る小さな遺跡に
若者達が何を求めて来ているのか、妹は知りたいと言った。
日本人と思しき青年が壁に頭を垂れると、壁を思い切り殴りつけた。彼の目には涙が溜っていた
「兄さんこれは…」「ここには古代語でこう書かれている『壁パンチはここでしてください』」
そう、ここは数億人の壁パンチャー達の聖地なのだ「そんなアホな」妹が爆発した









妹がレイモンド・チャンドラー
にあやかって名付けた我が家の愛犬マーロウ号は老いた犬であった
「この橋の辺りね…女子高生が度々変態に遭遇するというのは」妹の傍で老犬は退屈そうに寝そべっている
「らしいな…所で何故俺は手を縛られているのだ」「ここ兄さんの通勤路でしょ」「俺は被害者だ」
その時川面を凪ぐ風に乗って遠い笛の音「尺八…?」夕陽を背負った一つの影…音色の主は
『…変態だ』虚無僧であった。象であった。象の背の上で直立した僧が尺八を吹いている「…誰?」
僧は無言で川を指差す「この辺りは通学路でな、川を渡る風が自転車女子高生の腰元を撫でるので
いつも象と見物しておったのよ」「…そーですか」俺は瞬時に手首の紐を振り解くと僧に挑みかかった
「貴様のせいで皆避けて通る様になった!」僧は俺の拳の先端を小さな棒で受け止めた。歯ブラシだ
「いつも通る大人しそうな眼鏡の子のだよ」「貴様ぁぁ!」俺は妹の襟首を掴むと僧に投げつけた
妹が爆発した。残る黒煙と焦げ跡。マーロウは地面の匂いを嗅ぐと静かに首を横に振った
「逃がしたか…恐ろしい奴。いずれ決着を付けねばなるまい」夜空には金星が静かに輝いていた